ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.7(2001/07/15) @
【大雪渓】
7月11日に関東甲信越地方が梅雨明けし、それに続いて14日に東海地方が梅雨明けしました。例年と比較して9〜6日早い梅雨明けでした。もう雨の心配はあまりしなくても良いのですが、夏山特有の天候は今まで以上に気をつけなければなりません(落雷、夕立など)
今週は下部の雪の融け方にあまり変化が見られないものの中間部・上部ではかなり融雪がひどくなってきています。(画像は基本的に15日のものですが、一部14日撮影のものも使用しています。)
【雪渓下部】
雪渓の面積そのものはさほど変化はありません。積雪量はやっぱり減っているようです。(1メートル以上は低くなっているように思います)画像左の看板の上(画像右上部分)に見える岩がだいぶ高くなってきました。したがって、先週は雪の下だった登山道がようやく顔を出し始め、今週はルートを間違えることがなくなったようです。
融けた水は雪渓の下を流れて行き、さらに下から雪渓を融かします。そのため、雪渓のふちに近い部分ではこのように陥没しているところがいたるところで見られるようになってきました。
先週と同様、エアが盛んにおこなわれています。雪の緩み方が今までより激しく、エア台の整備もこまめにおこなう必要があったようです。
ミヤマキンバイ |
すでに畳平のお花畑や登山道脇にはたくさんの花が咲き乱れていますが、雪渓付近でも目を凝らして見なくても見つけられるようになってきました。この画像の箇所の右側(登山道寄り)はいつもたくさん群生します。まだ、雪解けが少し残っているようですので、これからが楽しみです。
雪解けが進むとたくさんの高山植物が姿をあらわします。例年、図鑑などで紹介されている花の時期より、若干遅れているように思います。また、雪解けが進むと滑走エリアまで岩場を歩いていくことになるのですが、その足元で高山植物が咲いていることもしばしば見うけられます。興味のない人にとっては「ただの草」にしか写らないのでしょうが、1年のうちお日様に照らされるのはほんの3〜4ヶ月ほどという厳しい環境で自生する植物にとって、踏み荒らされたりしたときの回復には膨大な時間がかかります。「特殊で貴重な植物」であることだけ認識してくださるとありがたいと思います。
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