ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.11(2005/07/24) @
【大雪渓】
梅雨があけ、ノリクラは本格的な夏へ季節がシフトしていきます。ただ、高山の夏はスカッと晴れ渡る日ももちろんありますが、照りつける日差しが強ければ強いほど、積乱雲が大きく成長し、午後にはその積乱雲に蓄積されたエネルギーが雷雨となって地表に返却されるという一日のサイクルを繰り返します。今回は23日(土)、24日(日)ともに、朝の一時間だけ青空が見えたものの、その後は雲や霧に覆われた天候でした。そのため、あまり日差しのない状態でしたが、午後からは夕立のようなはげしいにわか雨が降り、そんな状況から、季節が確実に夏へシフトしている様子を感じ取ることができます。
雪渓の雪解けは思ったより進行の度合いは早く、速報にでもお伝えしましたが、メインの滑走エリアは雪渓下部から雪渓上部へシフトしつつあります。
晴れ間は23日(土)、24日(日)とも、朝の一時間程度しかなく、その後は霧に覆われる天候のため、思うように取材が進まず、メイン画像は24日(日)のものですが、両日のものを織り交ぜてお伝えします。なお、積雪量は、通常、昨年と比較しながら紹介しますが、昨年と今年では1ヶ月近い開きがありますので、雪の多かった2003年と比較しながら紹介します。
【雪渓下部 T】
全体的な面積にはそれほど大きな変化は感じられませんが、だいぶ岩の頭が目立つようになり、滑走にも影響し始めています。先週と同様、2003年よりも1週間ほど早い雪解けです。
全体的な面積に大きな変化が見られないため、大雪渓入り口付近の雪渓の下端は、先週と比べてほとんど変わりはありません。
こちらは雪渓入り口付近より右側の部分です。雪渓の下端は先週と比べてそれほど変化していませんが、それでも2メートルくらい後退(上昇)しています。
自転車 | 登山 |
大雪渓付近はスキーヤー・ボーダーの方々ばかりでなく、山麓から自転車でヒルクライムされる方、山頂登山を目指す方など、たくさんの人がお越しになっています。
雪渓上部に向かうスキーヤーも多くなっています |
そして雪渓下部の雪解けがすすみ、より広いバーンを求めて、雪渓上部へ向かうスキーヤー・ボーダーも増えています。
登山道付近 |
こちらは雪渓下部の一番右寄りにある登山道とその周辺です。先週は左の画像の左上にある岩場付近(モーグルコーススタート地点)にまだしっかりと雪がありましたが、ごらんのようにだいぶ雪解けが進んでいます。モーグルコースについては後ほどお伝えしますが、雪渓の右端からコブラインまで15メートルほど離れていますので、いまのところ滑走には問題ないものの、来週あたりにはコースにかなり近寄ってくるのではと思います。
一部を除き、ほぼ雪解けが完了 | 雪が残っているのは10メートルほどの区間 |
先週は30メートルほどの区間で雪が残っていましたが、ご覧のとおり、登山道上はほぼ雪解けが完了したと言ってもよい状態になっています。右の画像はモーグルコーススタート付近よりやや上部の部分で、10メートルの区間で雪が残っていますが、先週と同様、階段状になっていますので、冷え込んで滑りやすい状態でない限り、問題はないと思います。このほか肩の小屋までの登山道では雪渓中段に10メートルほどの区間で雪が残っていますが、こちらも登山にはそれほど大きな影響はないと思います。
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