ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.12(2005/07/31)
〜あとがき〜

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(Update:2005/08/04)

 

【畳平のお花畑】

それでは今週も畳平のお花畑の様子をお伝えします。

 

ずら〜っと観光バス ハクサンイチゲ(花)
お花畑入り口付近

今日もたくさんの人がお越しになっています。畳平の駐車場は観光バスで満車に近いほど。左の画像は駐車場の裏側で、お花畑の入り口の隣になります。画像ではちょっとわかりにくいですが、黄色のミヤマキンバイがいっぱいです。また、ハクサンイチゲはお花畑入り口付近でもそろそろ終わりに近づいてきています。

コイワカガミ(ピンク)とハクサンイチゲ(白)
お花畑入り口付近

コイワカガミもこれだけまとまって咲いていると良く目立ちます。この場所でしばらくたって様子をうかがっていると「コマクサだ」と指差す観光客が意外に多いのがわかります。同じピンクですので間違えてもしょうがないかもしれませんね。

 

そしてさらに足を奥に進めると...

 

ミヤマキンポウゲ(花)

黄色の花が点々としている様子が伺えます。ミヤマキンポウゲです。少し前まで黄色の花といえばミヤマキンバイでしたが、今週はほとんどミヤマキンポウゲに置き換わっています。右の画像で花の裏側が見えると思いますが、ガクがあるんですが、花と同色のため画像ではわかりにくいです。同じような葉をしたシナノキンバイにはガクがないので(実は花に見えるのがガク)、区別がつくでしょう。

 

ヨツバシオガマ(花)

ヨツバシオガマもだいぶ咲き始めています。ピンク系の花はあまり多くないので探さなくてもすぐにわかります。

 

お花畑をさらに奥のほうまで進むと木道の左右で花の状況が異なっているのがお分かりですか?左のほうがたくさんで、右のほうが少なく見えます。

チングルマ(花)

今週に入って木道の右側にチングルマがたくさん咲き始めました。木道の左側のハクサンイチゲと比較してやや小ぶりであるため、目立ちにくいようです。

お花畑にぽっかりと空き地 人間が足を踏み入れるとこうなります

さて、お花畑の中にぽっかり空き地になっているところがいくつもあることをご存知ですか?高山植物が自生しない原因はいくつかありますが、人が踏み入って地面を固めてしまうことが原因の一因になっていることが多くあります。写真を撮ろうとして木道から外れている人が後を立たちません。

逆に問題なのが、「何も生えていないから入っても構わないじゃないか」と、観光客が考えるところです。何も生えていないから入っても良いのではなく、そのようにして足を踏み入れたから高山植物がなくなってしまったのです。木道のない入り口付近でもロープ際にひとつのラインが引かれているように高山植物の境界線ができています。これも間近まで高山植物に近寄ってみたいという人間の行動からできてしまったものです。

 

畳平のお花畑も1週間ごとにいろいろな高山植物が目を楽しませてくれます。今回ご紹介した高山植物以外にもまたまだたくさんあります。ぜひ、ご自身の目で確かめてみてください。

 

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