ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.19(2005/09/17) A

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(Update:2005/09/22)

 

【高山植物】

コバイケイソウ(実)とミヤマバイケイソウ(実)

9月も中盤に入ってくると、花をつけている高山植物がだんだん少なくなり、実をつけているものや紅葉を始めた高山植物ばかりになってきます。こちらの画像は少し分かりづらいですが、コバイケイソウとミヤマバイケイソウが一緒に並んでいます。

 

バイケイソウ(実)

イワカガミウとコイワカガミはその区別がやや難しいものですが、ミヤマバイケイソウ(深山梅尅吹jとコバイケイソウは、一度その姿を見つけることができれば、容易に区別がつきます。まずは大きさが違うこと。コバイケイソウは1メートル以下のものが大半ですが、ミヤマバイケイソウは一番上の画像でもお分かりのとおり、コバイケイソウよりもやや背が高く、1メートルほどになります。そして、ご覧の画像のように主軸に巻きつくように刮ハ(さくか)がついていますが、花の時期も同様で、緑色の花が主軸にねじりながらつきます。

また、群生することは少ないようで、大雪渓付近では特に道路沿いなどではあまり見かけることはありませんが、乗鞍スカイラインの桔梗ヶ原や土俵ヶ原などのコバイケイソウに混ざって、ポツリポツリと自生する姿を見かけることができます。

ミヤマバイケイソウは、山地帯〜亜高山帯の林床に分布するバイケイソウと同一とする書籍と、別系統とする書籍があり、どちらが正しいのか分かりませんが、バイケイソウは白い花をつけるものが大半で、別系統といってもよいくらいの違いがあります。

 

ミヤマダイコンソウ(紅葉) ミヤマキンバイ(紅葉)

さて、こちらは紅葉を始めた高山植物たちを紹介します。こちらのミヤマダイコンソウとミヤマキンバイ、どちらもホントにこれから紅葉に入っていくといったタイミングの物で、緑と赤が同じ葉の中でコンビネーションを作っています。真っ赤に紅葉するよりも、今が一番キレイかも知れません。

葉を見ただけではなかなかその高山植物が分かりにくいかもしれません。特に上の2つの画像ではどちらも同じに見える方も多いかもしれませんが、ミヤマダイコンソウは大人の手のひらくらいの大きさをしているのに対し、ミヤマキンバイは赤ちゃんの手のひらサイズといったところでしょうか?

ミヤマキンバイは三つ葉

それよりも大きな見分け方として、ミヤマキンバイはご覧のように三つ葉ですので、ミヤマダイコンソウだけでなく、ほかの高山植物とも区別がつきやすいと思います。

 

ハイマツの脇にマツボックリのかけら

よく観察しないとなかなか見つけることはできませんが、ハイマツの脇にマツボックリのかけらがいくつも落ちています。

 

中から実を取り出したあとのようです

どうやら、ハイマツにできた熟したマツボックリから、中の実を取り出した残骸のようです。今年はあまりホシガラスの姿を見かけないのですが、しっかりと冬のたくわえの準備を始めているようです。

 

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