ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.5(2006/06/10) @

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(Update:2006/06/15)

 

【大雪渓】

6月8日に東海地方の梅雨入り発表に続いて、9日には甲信越地方も梅雨入りの発表がありました。東海・甲信越の両地方にまたがるノリクラは、本格的な雨のシーズンを迎えることになります。東海地方は平年と同日で、昨年より3日早く、甲信越地方は平年より1日遅く、昨年より1日早い状況です。

しかし、早くも梅雨の中休みで、6月10日(土)は、曇り空ではあるものの、遠景まで見渡すことのできるまずまずの天候。ただ、大雪渓の下部で滑走する方々をちらほら見かけても、稜線まで登ってくるスキーヤー・ボーダーの姿は、数えるほどしかいらっしゃらない状況でした。
梅雨の中休みはここまでで、翌11日(日)は、濃霧から細かな霧雨が次第に激しくなっていく天候。誰もいない大雪渓を、霧雨の波が山頂から位ヶ原向けて流れていく様子は、時代劇の霧雨のシーンそのものです。

積雪量の変化は、エリアによって差がありますが、先週と同様、上部付近での減少が目立ち、下部ではあまり雪解けが進んでいない状況です。全体的には、昨年より1週間程度は雪解けが遅い状態です。

今回は、6月10日(土)の大雪渓の様子に加え、6月11日(日)の岐阜県側の鶴ヶ池大雪渓の様子を織り交ぜながら、お伝えします。

 

【いつもの朝が始まります。】

始発便を待つ7時前

こちらは、6月10日(土)、朝7時前のほおの木バスターミナル。

 

今日も始発便に乗り込もうと、スキーヤー・ボーダーがバスを待ちます。

 

トランクにスキー板を積み込んだら... 出発です。

到着したバスにスキー板を積み込んだら、出発準備完了です。いつもと変わらないノリクラの朝が始まります。トランクにスキー板を入れる際、傷などを気にされる方は、必ず、ケースなどに入れてください。スキー板は2枚の滑走面を内側に合わせますが、ボードの場合は滑走面がむき出しになります。夏場になると、滑走面は冬場以上にやわらかくなり、傷がつきやすくなります。

また、エッジ部分の傷を心配して、きれいに収納される方がいますが、上からどんどん板を積み込みますので、スキーケースを使用しない場合は、細かな傷には目をつぶる必要があります。同様の理由で、カーボンストックなど、外見上の傷が、機能的に問題になる恐れがあるものについては、機内持ち込みしてください。

 

新緑がまぶしくなり始めました

あわただしく支度をすませて、始発便に乗り込むと、畳平に到着するまで夢の中...という方も多いかもしれません。季節が移り変わっていくのは、大雪渓エリアだけではありません。乗鞍スカイラインの入口の平湯峠に向かうまで続く、つづら折れの続く旧道周辺は、白樺などの広葉樹の芽吹きがとても鮮やかになってきました。

こんなちょっとした変化を楽しむことが、山の楽しみ方のひとつかもしれません。

 

畳平に到着

8時前、畳平に到着です。いつもの朝が始まり、いつものノリクラがここから始まります。

 

【畳平周辺】

不動岳とお花畑 鶴ヶ池 − 鶴の首が伸びてきました

左の画像の不動岳とお花畑は、先週と比べて大きな変化はありません。ほかのエリアと比べて、ここは非常に変化の少ないように見えます。ただ、画像には写っていませんが、お花畑の右奥方面では、木道が雪の下から姿をあらわし始め、おそらくお花畑の木道全体のほぼ、3分の1程度は雪解けが進んでいます。不動岳の山肌に関しては、昨年並みですが、お花畑に関しては、昨年より、1週間、もしくは、それ以上、雪解けが遅れているようです。

また、右側の鶴ヶ池の周りは先週より雪解けが進み、池の中にあった雪が完全になくなりました。この位置からはわかりにくいですが、池は単純に丸くなく、右側の緑地部分と雪渓の間に水面が回りこんでいるのがお分かりでしょうか?
これが鶴の首の部分に相当するもので、池の左側から見ると鶴が横を向いた姿が確認できます。

先週はそれほど首の部分が長くありませんでしたが、今週に入って、「鶴ヶ池」であることがよくわかるようになってきました。大雪渓に行く途中で確認できますので、足元から目を離して、是非、ご覧ください。

鶴の首の長さに関しては昨年並みですが、雪解けは1週間ほど遅いようです。

 

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