ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.5(2006/06/10) C

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(Update:2006/06/15)

 

【高山植物】

今週も、雪解けの進んだ大雪渓で見つけた、高山植物たちの小さな変化をお届けします。

 

コメバツガザクラ(花)

よく見ると、直径5ミリ程度の小さな花が数輪咲いています。今年初めて見つけた高山植物の開花です。

 

コケモモの葉(上)、コメバツガザクラの葉(下)

先ほどご覧下さったようにコメバツガザクラは白ですが、葉がよく似ているコケモモはピンクです。したがって、花の時期は見分ることが容易ですが、コケモモもコメバツガザクラも、同じような常緑の似た形の葉で、岩場に張り付くように自生しているため、花の時期以外になると、見分けることが難しいものです。

ただ、よく見ると、ご覧のように葉の形・大きさが異なっていることがわかります。画像の上のほうに映っているコケモモの葉は、比較的大きく(1〜2センチ)、葉が比較的平面的で、先端がとがっていません。しかし、コメバツガザクラは葉が小さく(5ミリ〜1センチ)、葉の先端が尖り、葉の縁が少し、巻き込んでいて、葉葉脈の中心線がはっきりと出ています。

この葉の形がお米に似ているところから、コメバツガザクラと呼ばれています。昨年は少したくさん咲いていましたので、今年はやや遅れているようです。

 

キバナシャクナゲ(花)

こちらはキバナシャクナゲ。つぼみが出てから長いものでは1月近く立つものもあります。先週までは硬く結んでいた花弁がようやく開き始めました。

キバナシャクナゲのつぼみの状態は、昨年より、やや遅れている感じです。また、他のエリアを含めて全体的には、まだ、つぼみが出ていないものの方が多い感じです。他の高山植物と同様、キバナシャクナゲのつぼみ・開花は、エリアごとの雪解けの進捗に左右されると思います。もちろん、まだ、雪の下に眠っているキバナシャクナゲもありますので、今後、雪の下から出てきた順番につぼみをつけ、時期をずらして開花していくことになるかと思います。

 

ハクサンイチゲ(若芽)

一瞬、コイワカガミの芽吹きかと思ってしまいますが、こちらはハクサンイチゲ。キバナシャクナゲのつぼみ、トウヤクリンドウの芽吹きに続き、少しずつ、役者がそろってきた感じがします。

 

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