ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.12(2006/07/31)
〜あとがき「畳平のお花畑」〜

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(Update:2006/08/03)

 

【畳平のお花畑】

今回も畳平のお花畑の様子をご紹介します。

 

入口付近

お花畑入口付近は数種類の高山植物が同時に開花を始めています。

 

ミヤマキンポウゲ(花) ミヤマキンバイ(花)

先週から比べて数が増えたのはこちらのミヤマキンポウゲとミヤマキンバイ。

 

花茎が長い(ミヤマキンポウゲ) 花茎が短い(ミヤマキンバイ)

どちらも同じような黄色の花をつけています。一番わかりやすいのはミヤマキンポウゲは背が高く、ミヤマキンバイは地表を這うように咲いています。

木道手前

木道の手前付近は先週まではハクサンイチゲが群生していました。

ミヤマクロユリ(群生)

今週はそのハクサンイチゲも終わり、ミヤマクロユリが一斉に開花しています。かなりの数で、これまでで一番の群生だと思います。ミヤマクロユリはこれまでにも紹介した遊歩道の奥の方でもまだたくさん咲いています。

乗鞍環境パトロールの方の話では、今年は一斉にミヤマクロユリが咲き始め、また、年々、個体数も増えてきているとのことです。撮影したのは7月29日(土)ですが、翌日の30日(日)はよく晴れて、お花畑一帯にミヤマクロユリの香り(?)が立ち込めていたそうです。

 

チングルマ(花)

ハクサンイチゲが終わりだし、白い花が少なくなってきたと同時に、チングルマが姿をあらわし始めました。

 

中間付近の分岐点
〜ここから周遊コース〜

さらに進んで、お花畑の中心付近にある分岐点から周遊コースへと進みます。

 

ハクサンイチゲ(花)
〜周遊コース中間付近〜

もうそろそろ終わりになってきたハクサンイチゲは、周遊子コース中間付近では、まだ一部、見ることができます。

 

ミヤマキンポウゲ(花)

この付近ではハクサンイチゲに混ざって、ミヤマキンポウゲもたくさん観察することができます。

 

ヨツバシオガマ(花)

先週あたり数が増えてきましたが、今週になって、周遊コースから奥のほうでたくさん見かけることができるようになってきました。

現在、お花畑でピンクの花といえば、コイワカガミか、ヨツバシオガマのどちらかになるはずです。

 

雑草のようにお花畑を覆う

ミヤマキンポウゲの画像でもそうですが、せっかく、きれいに高山植物が咲いているのに、それを覆い隠すように雑草のような草が生長しています。高さは30〜40センチほどで、鞭のような形をしています。

 

ミヤマホタルイ(花)

雑草に見えますが、これでも立派な高山植物。本州中部以北の亜高山帯〜高山帯の高層湿原や池沼に自生する多年草のミヤマホタルイ(深山蛍藺)。茎の途中から花が咲いているように見えますが、花の部分から先端はつぼみを包んでいた苞(ほう)です。

 

〜周遊コースの奥付近〜

周遊コース奥に行くと、花をつけているものがだいぶ少なくなりますが...

 

ミヤマクロユリだらけ...

ミヤマクロユリだけは大群生しています。

 

とにかく今年はミヤマクロユリが大群生しています。「先ほど、畳平のお花畑を見てきました!」と、おっしゃる方の中に「クロユリなんてなかったよ」と、おっしゃる方がいます。ユリというと普通の白い大柄のものを想像されることが多いようですが、ミヤマクロユリは3〜4センチ程度の小さなものです。しかも黒っぽいため、目立たないようで、今回のように大群生していても、見慣れていない方にとっては見つけにくいかもしれません。

普段、植物を観察しない方でも、お花畑にお越しになったら、目を皿のようにして観察してみれば、植物の面白い世界に触れることができるかもしれません。

 

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