ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.17(2006/09/02) C

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(Update:2006/09/07)

 

【高山植物】

9月になってもまだまだ高山植物の季節は続いています。ごらんの画像を一見すると、白いコウメバチソウがたくさん咲いている様子がご覧になれると思いますが、実はこの画像でお伝えしようとしているのはコウメバチソウではありません。

 

オヤマリンドウ(花)

花はほとんど開きません

ちょうど、ここは登山道入口付近で、多くの登山者が通りすぎていきます。小さな白い花に「ねぇ〜、コウメバチソウが咲いているよ!」と、声をかけながら登っていくのですが、誰一人として、「オヤマリンドウが咲いているよ」とはいいません。オヤマリンドウは中部以北の亜高山帯〜高山帯の草地や低木林床に自生する多年草の高山植物。こちらの画像のものは高さが20センチ程度で、大雪渓周辺では20〜30センチ程度のものが多いようです。
花柄がなく、茎に密集するように咲くため、花は葉に覆われ、また、暗紫色のほとんど開かない花冠は、さらに目立ちにくい条件を作り出しています。

この時期に咲き出す、トウヤクリンドウとは正反対の状況です。いずれにせよ、オヤマリンドウやトウヤクリンドウが咲き始めると秋も本番を迎えるようになります。

秋の空にひっそりと咲くオヤマリンドウを見かけたら、「オヤマリンドウが咲いているよ!」と、ほとんど開かない花たちに声をかけてあげてください。

 

ミヤマダイコンソウ(花)

以前にもお伝えしましたが、大雪渓は雪解けの関係から、ノリクラの他のエリアと比べ、もうすでに花期が終わっていると考えられる高山植物でも、まだ、開花している姿を見かけます。こちらのミヤマダイコンソウは早いものだと7月下旬ごろから咲き出しますが、ご覧のとおりの状況です。もちろん終わってしまったミヤマダイコンソウもあります。

 

ミヤマアキノキリンソウ ウサギギク

ミヤマアキノキリンソウに関しても他のエリアでは数週間程度前から満開状態のものがたくさんありますが、大雪渓ではまだこれからです。また、ウサギギクは大半のものが終わりに近づいているかと思いますが、大雪渓ではこれから咲くものもまだまだあります。

 

イワオトギリ(つぼみ)

イワオトギリは大雪渓の内部にはほとんどありませんが、登山道周辺で見られ、一旦、花期を迎えましたが、再び新しいつぼみが出てきて、これから咲くものもあります。

ご覧のように、大雪渓エリアはまだまだ高山植物を楽しむことができます。

 

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