ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.22(2006/10/09) @

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(Update:2006/10/13)

 

【大雪渓】

10月7日(土)から10月8日(日)にかけて、関東の東海上から三陸沖を経て北海道の東海上に発達しながら進んだ低気圧の影響で、ノリクラをはじめ、大荒れの天候となり、各地の高山では初雪・初冠雪となったと同時に、北アルプスなどでは、遭難による死亡事故がおきるなどの惨事招いています。

7日(土)の朝は、それほどひどい天候ではなく、大雪渓付近は濃霧で、時折、薄日が指す天候でした。その後、風が強くなり、正午近くから、霙(みぞれ)が降り始めます。それから、気温はどんどん下がり、霙から本格的な雪へと変わっていきます。しかし、それでも、この日の降雪は大雪渓付近だけで、冷泉小屋より下部では、通常の雨でした。ただ、日没近くの18時ごろから、乗鞍高原でも、かなりの風と雨が荒れ狂い始めました。

8日(日)の朝は、荒れ狂った一夜があけて、青空が見えてはいるものの、強風とお天気雨が続く奇妙な天候。結局、この日も位ヶ原山荘より上部では、暴風雪の一日となったようです。

9日(月)は天候が回復して、真っ白に初冠雪したノリクラをばっちり拝むことができる快晴の一日です。

この天候で、長野県側の県道乗鞍岳線、岐阜県側の乗鞍スカイラインは、8日(日)早朝から通行止め。9日(月)は県道乗鞍岳線、乗鞍スカイラインともに除雪作業を行い、10日(火)の12時から乗鞍スカイラインが、13時20分から県道乗鞍岳線が開通し、シャトルバスは岐阜県側が12時便から、長野県側が14時便から運行を再開しました。

今年の初雪・初冠雪の観測日は10月9日(月)ということになるかと思いますが、初雪に関しては、ここ1〜2年が遅いだけで、ほぼ、平年並みかと思います。また、初冠雪に関しては、例年、10月中旬以降に観察することが多いため、やはり、少し、早めだったと思います。

積雪は、冷泉小屋付近までありましたが、昨年の初冠雪時は三本滝ゲート下まで降雪がありましたので、今年は特別多いとはいえません。

今回は、10月7日(土)と10月9日(月)の画像を織り交ぜながらお伝えいたします。今回も雪渓の各コーナーの最後に、 紅葉情報 を掲載しています。あわせてご覧ください。

◎ TOPICS

かつては山スキーが盛んだった(5ページ目)
肩の小屋 今季の営業終了(9ページ目)
紅葉情報(10ページ目)

 

 

【10月7日 降雪当日】

濃霧 − 大雪渓入口付近

10月7日(土)は、位ヶ原付近から霧が立ち込めるようになり、、大雪渓エリアはご覧のような濃霧に覆われています。

 

合羽に身を包んで...

山頂を目指します

今日の霧は、比較的粒が大きく、流れが早いため、立っているだけで、全身ずぶ濡れになってしまいます。ツアーで山頂を目指す方々も、合羽を着て、大雪渓入口から50メートルほど離れたところになる登山道から山頂を目指します。

 

気温7℃、でもそれ以上の寒さを感じます

今日は三人で紅葉見物。これから歩いて下山し、位ヶ原、冷泉小屋付近の紅葉を楽しみます。気温は7℃ですが、それ以上の寒さを感じ、想像以上の状況に、肩をすぼめて、足早に下山していきます。

しかし、今回は足早に下山したほうが正解だったようです。

 

【天候は悪化の一途...】

バス停の標識が倒れるほどの強風
(2006/10/07 12:35)
霙から雪へと変わっていきます
(2006/10/07 13:45)

午前中は、霧と風と、時折、降る雨だけだったのが、お昼ごろにはかなりの強風になり、大雪渓入口にある肩の小屋口バス停の標識は、風にあおられて、倒れるほどです。この標識はコンクリート製の土台でできていて、大人一人ではとても持ち上げることのできない重さがあります。

そして、14時近くになると、霙から雪へと変わって行き、かなりの降り方を見せるようになります。

 

こんな状況でもスキーを楽しむ方がいらっしゃいます
(2006/10/07 13:15)

こんな天候ですので、雪渓を滑走されている方は、いらっしゃらないかと思いましたが、今日は2名ほどの方が、いらっしゃいました。この悪天候の中、よく滑走しているものだと思いましたが、バーンコンディションは、午前中の雨で緩み、比較的すべり易い状況で、雪さえ降りださなければ、そのまま、夕方までいても良いような感じさえしてしまうほどです。

 

積もり始めてきました
(2006/10/07 15:35)

高山植物も凍りつきはじめます
(2006/10/07 16:00)

しかし、風雪の勢いは収まることなく、気温もどんどん低くなってきます。15時の気温はマイナス1℃。チングルマの綿毛はそのままの状態で凍りつきはじめます。夕方にはすべてのものが凍てつく冬の中に包まれていきます。

そして、最終のシャトルバスが畳平を出発する頃には、県道乗鞍岳線はシャーベット状態。シャトルバスは位ヶ原付近までチェーンを装着しての走行でした。また、日の落ちた乗鞍高原でも、強風と雨の嵐が訪れ、今日はほんとに急激に天候の悪化をたどった一日でした。

 

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