ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.5(2007/06/09〜10) @

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(Update:2007/06/14)

 

【大雪渓】

今回の週末は天気に恵まれない二日間でした。特に9日(土)は朝から雨が降り、昼過ぎからは雪が降り出すほどの天候。前日の降雪とあわせて、大雪渓では5センチ程度の新雪が積もりました。ただ、水分を含んだ重たいもので、滑りを楽しむといった状態ではありません。特に濃霧は二日間ともひどく、霧の抜けた時間帯はほとんどない状態でした。したがって、今回は肩の小屋より上部の稜線付近の取材を行うことが出来ませんでした。

6月に入り、岐阜県側の鶴ヶ池大雪渓ではモーグラーの方々を中心に、ラインを作成して滑走されるようになり、訪れる人々の様子から、徐々に夏のノリクラモードにシフトしてきた感じが見受けられます。

気温は二日とも低めで、一時的に10℃程度まで上昇した時があったものの、終始5℃前後を推移していました。ただ、この低温にもかかわらず、大雪渓の雪はかなりやわらかめの状態で、ハイマツ帯付近では、膝まで踏み抜いてしまう状態でした。そろそろ気になり始める雪面の縦溝は大雪渓ではありませんが、位ヶ原から位ヶ原山荘に降りる屋根板周辺ではかなり深いものができています。

これからご紹介する画像は、なるべく霧の少ない瞬間を狙って撮影はしましたが、状況が把握しにくいものもありますのでご了承ください。なお、一週間前の6月3日(日)に行われた 第4回 乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムの様子 は、6月13日に掲載いたしました。あわせてご覧ください。

◎ 今回の目次

Page-1 : 【6月9日(土) ほおのき平駐車場】
Page-2 : 【畳平周辺】    【雷鳥日和】
Page-3 : 【肩の小屋へ】    【肩の小屋】
Page-4 : 【雪渓下部 T】    【雪渓下部 U】    【雪渓上部】
Page-5 : 【6月10日(日)、今日も濃霧】
Page-6 : 【鶴ヶ池大雪渓】    【昨年の今ごろは?】     <編集後記>

  

 

 

【6月9日(土) ほおのき平駐車場】

こちらは、岐阜県側のシャトルバスの停留所のあるほおのき平駐車場。明け方に少し強めの雨が降りましたが、8時現在、雨はやんで、右の画像のように乗鞍岳方面は少し空に明るさがあります。しかし、この天候ですので、駐車場にやってくる車は数えるほどしかありません。

 

始発から通常運行

通常、山岳道路は雨量規制区間があり、乗鞍スカイラインでは、平湯峠〜畳平間が雨量規制の対象になっています。降雨の多いこの時期は、度々、通行止めが発生します。今回は6月8日から雨が降りつづきましたが、雨量規制値以下であったため、シャトルバスは始発から通常通りの運行です。

 

8時便

8時便に乗車したのは6名。

 

それでは、車窓からの風景を先週の積雪量などとを比較しながら、見て行きたいと思います。

 

猫の小屋

こちらは標高約2200メートルに位置して乗鞍スカイラインの中間付近にある猫の小屋付近。先週は道路右側の雪の山がシャトルバスの目線くらいまでありましたので、1メートル近く雪解けしていることになります。

 

猫の小屋付近を過ぎて、しばらくすると森林限界に達して、西側が開けてきます。乗鞍スカイラインから見下ろす山々はご覧のようにその谷間に雲や霧がたなびいている様子がご覧になれます。

長野県側の県道乗鞍岳線では、明け方はきれいな雲海を見下ろすことができる日がありますが、日が高くなると、雲海はほとんどなくなってしまいます。しかし、岐阜県側は、日中になっても雲海が一面に広がる様子を見ることができる日があります。さらに夕方になり、雲海に日が沈む様子を見ることもできます。

この画像では確認できませんが、遠方には白山があり、雲海がきれいに広がったときは、遠くにぽつんと頭を突き出す様子を見ることができ、乗鞍から白山まで、雲のじゅうたんがつながっている様子は、なかなか圧巻です。

 

烏帽子岳

乗鞍スカイラインが猫岳の西側を通過するあたりにさしかかると、右手に烏帽子岳が確認できます。先週と比べて、山頂付近の積雪はほとんど変化はないものの、烏帽子岳周辺のスカイライン沿いではかなり雪解けが進んでいます。

この先が、乗鞍スカイラインで一番積雪の多い 四ッ岳カーブです。

 

四ッ岳カーブ付近

四ッ岳カーブ付近は先週とほとんど変わりはありません。右の画像の右遠方に見える山が猫岳。猫岳の南〜東斜面の先週と比べて大きな変化はありません。

 

鶴ヶ池大雪渓

四ッ岳カーブ、桔梗ヶ原を過ぎると、魔王岳の北斜面に当たる鶴ヶ池大雪渓が広がります。岐阜県側のスキー滑走指定地となっていて、モーグラーの方々を中心に、雪解けでハイマツ帯が目立つようになる6月末まで滑走できます。畳平から300メートルほどのところにあるため、気軽に訪れることができ、天候が急変した場合にも、畳平が近いという安心感があります。

 

8時40分、畳平に到着です。この時点では、まだ視界が効いていますが、この後すぐ、濃霧に包まれます。

畳平にはバスターミナルのほか、右の画像のように、郵便局、神社、売店も併設している銀嶺荘、そして、昨年まで営業していた乗鞍山荘と続きます。乗鞍山荘は奥に旧館がありますが、7月には旧館部分が取り壊されることになっているようです。国立公園内での解体作業ですので、現状復帰など何かと大変な作業になるのかもしれません。

 

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