ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.8(2007/06/30〜07/01) B

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(Update:2007/07/05)

 

【肩の小屋】

肩の小屋

こちらは肩の小屋。完全に濃霧に包まれています。

 

昨年と比べて1週間遅い雪解け − 雪解けのペースは速くなってきている

肩の小屋から大雪渓に向って東側に伸びる部分は、傾向としては先週と同じで、その長さに関しては先週とほとんど変わりませんが、高さは1.5メートル近く減少しています。先週の段階で昨年より2週間遅い雪解けでしたが、今週は1週間程度と、雪解けのペースが速くなっています。

6月30日(土)から本格営業開始

6月30日(土)から宿泊もはじめ、本格的な営業を開始した肩の小屋は、この天候のため、休憩に訪れる登山客が途切れなくやってきます。

 

訪れた登山客との会話 自分なりのガイドができたらいいですね

そんな登山客との会話も山小屋生活の中の楽しみのひとつです。中には残雪の状況、周辺の高山植物の状況などをお聞きになる登山客の方もいらっしゃいます。ここで生活する人はノリクラが好きだからここに住んでいるはず。訪れる登山客の方などに自分なりのガイドができるようになれたらいいですね。

 

うどん・そばコーナー

ハイシーズンを迎えて新たにスタッフが加わり、一つ一つが勉強です。

 

何もかもが新しいことだらけ。これから10月中旬の営業終了まで、四六時中この小屋で生活です。

 

途中から積雪があったので引き返してきました

こちらは今年入学したばかりの大学一年生のグループ。大学の行事でノリクラにお越しになりました。今回は積雪のため途中で引き返してきたとのこと。例年、7月上旬以降になると、肩の小屋から稜線までの登山道の積雪はなくなりますが、今年は積雪量が多いため、雪の上を歩く距離が例年以上となっています。

雪渓は登ることと降りることは別で、階段状のしっかりとした踏み跡がついていない場合は、降りることを想定しながら、このまま登っていってもよいか考える必要があるでしょう。

 

山頂を目指している別のグループをここで肩の小屋で待ちます。こんな風にトランプしながら山小屋で過ごすのも、なかなか贅沢なひと時かもしれません。

 

シールをはがしている方々がいらっしゃいます。これまでの季節ではそんな光景も当たり前でしたが、この時期となっては珍しい存在。今日は一旦稜線まで登って滑り降り、一本だけでは物足らないため、シールをつけてここまで登り返し、再び大雪渓を滑り降ります。「稜線から滑り降りれなくなり、大雪渓だけではちょっと物足らないなぁ〜」とのこと。冬から春のノリクラや立山のような全山雪に覆われた環境のもので楽しんできたこれまでのスケール感から考えると、これからの大雪渓はどちらかというと、山全体を楽しむというよりも、スキー技術のトレーニングの場として楽しむ志向に変わってきます。

そんな状況にちょっと名残惜しそうにおっしゃる様子は、本当の山の楽しみ方をご存知なのかもしれません。そして、これから夏スキーの季節を迎え、ノリクラは季節の変化とともにいろんなジャンルの方々を迎え入れる山であることも間違いありません。

 

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