ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.9(2007/07/07〜08) D

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(Update:2007/07/12)

 

【雪渓上部 T】

雪渓上部全景 − 上は昨年より1週間遅く、下は2週間早い 魔利支天岳

いつもお伝えしていますが、今年の大雪渓は上部と下部では積雪量に若干開きがあります。先週と同じ傾向ですが左の雪渓上部全景は上半分は昨年より1週間遅く、下半分は昨年より2週間早い推移を見せています。

今後の日照や降雨によって大きく異なって行きますが、昨年と同様の推移を示した場合、滑走エリアを雪渓下部から雪渓上部へ早めに移動することになりますが、雪渓上部では遅くまで滑走できること示しています。

 

クレパス 深さが少なくなって角も取れてきた

雪渓上部右側にあるクレパスは先週から形が崩れてきて、今週は深さがなくなってきました。開口幅や長さは先週とほとんど変わりなく、1.5メートル×50メートルほどです。減少傾向ではありますが、角が取れて深さがなくなった分、見落としやすいため、上部から滑り降りる時には注意が必要です。

 

雪渓上部右側の 上端

こちらは雪渓上部右側の上端部分。峰の高さは低いところで2メートルほどで、峰の向こうに剣ヶ峰と蚕玉岳を望むことができます。今後雪解けが進んで、雪渓上端が下がって峰が高くなりますので、ここからノリクラの稜線を見ることができるのはおそらくあと1週間程度かと思います。

 

雪渓上部右側の上端 − 昨年より1週間遅い雪解け

左側の画像は雪渓上部を左右に分ける尾根ですが、画像の右端部分が一番高いところでその高さは3メートルほど。昨年より1週間遅い雪解けの状況です。

 

上端から − 昨年と同じか1週間早い雪解け

こちらの画像は上端から大雪渓全体を撮影したもの。左端の魔利支天岳の山裾付近は昨年とほぼ同じ状況で、雪渓下部へ続く中央付近は昨年より1週間早い雪解けです。

なお、地形の関係で上端から撮影した場合、手前の雪渓で雪渓中段付近が隠れてしまうため、実際の撮影は上端部分から10メートルほど下がった位置から行っています。

雪渓上部へ向かう途中で声をかけてくださったこちらの方々。左のお二方は6月9日(土)の雨の中でお会いしました。毎週の取材ですから悪天候の中での撮影もあり、「カメラは大丈夫でしたか?」とお心遣いいただきました。

そして、右側のお二人は和歌山からお越しとのこと。和歌山からだとどうしても3〜4月くらいでシーズン終了となってしまい、夏スキーのできるノリクラのことは知ってはいたものの、長野県側からしかアクセスできないと思っていていたとのこと。そんなときにWebSiteをご覧くださり、その中で岐阜県側のほおのきからアクセスできることをお知りになり、「これなら和歌山からでも行ける!」と、今日こうやって大雪渓にお越しになりました。
今年はもう少し大雪渓をリサーチして、来年はぜひ仲間を連れてきたいと声を弾ませていました。

WebSiteがこんな風にお役に立てたとは思いもよりませんでした。また、再会できることを楽しみにしています。

 

 

【雪渓上部 U − 基礎キャンプ】

基礎キャンプ

雪渓上部を左右に分ける尾根の少し下辺りには、基礎キャンプの方々がお越しになっています。

 

一人一人のすべりをビデオ撮影 一年ぶりの再会 − お会いできて何よりです

一人一人の滑りにビデオを構え、それぞれのポイントを解説しながら撮影するこちらの先生は一年振りの再会です。このように同じ季節に同じ場所でお会いできることは本当にうれしいものです。

 

きれいなフラットバーン 外足一本だけでなく内足も使うともっと安定しますよ

使用しているバーンは皆さんで整地されきれいなフラットバーンに仕上げられています。雪渓特有のピッチもなくスキー場に近いコンディションです。

 

大回り 小回りそれぞれの課題を持って一本一本を大切に滑ります。そして、これだけ好条件ですので板をしっかり走らせながら落ちてきます。

 

内側に入れすぎるから
前半から外足が流れてしまいますね

落とすけど体を内に入れすぎては
ダメなんですね〜

滑り終えるとその都度チェックをしてもらえます。門前の小僧ではありませんが、お聞きする内容は「なるほど〜」と思うことばかり。突拍子もないことではなく非常に基本的な内容で、一本一本を大切に滑らなければいけないノリクラでは、ターンの一つ一つにに集中することが必要で、足場をしっかり保持する意識が薄れれば、ターンする場所によって微妙に足がとられて、スキー場での滑走以上の技術と繊細さが求められます。

 

わかってはいるんですけどねぇ〜

温和に語ってくださる先生のワンポイントは的確で、生徒さんも「わかってはいるんですけどねぇ〜...」と、たじたじ顔。「WebSiteいつも見てますよ〜」と、元気にカメラ目線のポーズを頂きました。

 

今日のレッスンも残りわずか。「あと2〜3本で終了しますからがんばって行きましょう!」と、先生もスキー板を持って雪渓を登って行きました。

 

そして、そのすべりを目に焼き付けようと雪渓を登る足を止めて足の動きから頭の先までジーっと見続ける生徒さんの前を滑り降りてこられます。

 

レッスンが終了する間際になって、きれいな青空が広がりだし、もう少し早く晴れてくれたら最高だったのにと思いますが、こんなきれいな青空で一日を終えることができれば、明日もまた大雪渓まで上がってこようと、思ってしまうのも人間の性というものです。

 

また来年もお会いしましょう!

また来年も皆さんが人を魅了する滑りをノリクラで披露してくださることを楽しみにしています。

 

さてこの基礎キャンプ、毎年メンバーが少しずつ変わってゆきますが、こちらの方は常連中の常連さん。今シーズンは今日が初めて。でもWebSiteで毎週の状況をチェックされていて、「なぜか今日初めて来た気分がしません。」と、WebSiteの感想を頂きました。

何らかの事情でノリクラに来たくても来られないという方はたくさんいらっしゃるかと思います。そんな方々が再びお越しになれるまでの間、「行った気分になる」ように、これからもWebSiteを続けていく予定です。

 

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