ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.15(2007/08/17〜19) B
【雪渓下部 T】
大雪渓入口 |
南寄り(画像手前)を中心に雪解けが進む |
それではここからはいつものように大雪渓の様子をお伝えします。先週から雪渓下部とその上のエリアの雪渓中段が分断され、今週は分断された箇所を中心に雪解けが進んでいます。したがって、全体としては雪渓中段の下部にあたる南寄りを中心に雪解けが目立ちます。
全体的には昨年より1週間弱早い雪解けです。
雪渓下端(南側) − 車道まで75メートル | 幅16メートル − 昨年より1週間早い雪解け |
左の画像の部分は雪渓下端部分で雪解け部分は車道から75メートル。車道からの距離が先週と同じですが、この一週間で南端部分の雪解けが完了して、測定位置が10メートルほど北寄りに移動しているためです。また、いつもお伝えしているようにこの部分は大雪渓入口付近から一段上に上がっていて、雪解けとともにその幅が広がってゆきます。右の画像はその一段上がった平坦部分。先週の11メートルから16メートルに広がっています。右の画像の部分は先週の段階でほぼ昨年並みに雪解けのペースが遅くなりましたが、全体的に見て昨年より1週間早い状況になっています。
雪渓下端(中央〜北側) |
先ほどの位置から少し北方向に移動して、雪渓下部の中央〜北側付近の下端を撮影したもの。左の画像の下端部分は先週の段階では車道から40メートルの距離でしたが、今週は41メートルとほとんど変わりませんが、登山道に近い北寄り部分の雪解けが激しくなり、雪渓からは18メートルほど離れています。います。そのため、前述と同様、先週は昨年とほぼ同じ状況でしたが、今週は昨年より1週間早い状況になっています。
ウラジロナナカマド − 果の状況は先週とほぼ同じです |
こちらは大雪渓入口のウラジロナナカマド。先週あたりから青い実ができ始めています。状況としては先週と今週とはほとんど変わりはありません。ただ、若干、赤味が出てきた実もあります。ここのウラジロナナカマドは例年ペースが遅いため、真っ赤な果になるには、あと2〜3週間ほどはかかります。
雪渓の縦方向の距離は53メートル | 雪渓の横方向の距離は46メートル |
それではここからは雪渓の中の状況をお伝えします。先週は縦68メートル×横61メートルでしたが、今週はそれぞれ15メートル少なくなって、縦53メートル×横46メートルです。先週はまだ滑走される方がいらっしゃいましたが今週は完全にゼロです。
上端部分の岩はかなり高くなっています。箇所によっては3メートルほどです。
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先週の雪渓上端部分。若干雪が残っています |
今週は完全に雪解けが完了しています |
その上端の岩の上は、先週の段階ではまだ雪が若干残っていましたが、右の画像の通り、今週は完全になくなっています。
雪渓中央部分の上端 | 雪渓下端まで44メートル |
先ほどの上端の岩を降りたところが右の画像。雪渓の中央付近で、右の画像の通り、滑走距離44メートルを取ることができます。これくらいでしたら何とか滑走できる距離です。
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先週、雪渓中段と下部が分断されました |
今週は遠方にあった雪渓中段方面の積雪すらありません |
中央付近からさらに南に移動してこちらは3週間前まで使用していたモーグルコースです。先週の段階で上下が分断されました。先週は前方に雪渓中段につながる積雪が残っていましたが、今週は完全になくなりました。
先週は下端まで48メートル |
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下端まで28メートル |
高さ2メートルほどの大岩になっている |
こちらは同じ位置から下方向を撮影したもの。先週はまだ、岩の頭が出始めた程度でしたが、ご覧のように高さ2メートルほどの大きな岩が出現し、かなり雪解けしたことが良くわかります。
雪渓南端 − 7〜10メートルほど後退している |
先にもお伝えしたように、登山道沿いの雪渓北端は先週より18メートルほど後退しましたが、雪渓南端もご覧のように7〜10メートルほど後退しています。
全体的には昨年より1週間弱早い雪解け |
雪渓下部は先週の段階では昨年より1週間ほど早い状況でしたが、今週は昨年より1週間弱早い雪解けですが、雪解けのペースが遅くなったといえる程の状況ではありません。
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