ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.21(2007/09/29〜30) @
【大雪渓】
9月最終週のノリクラ雪渓カレンダーです。8月に引き続き9月も気温の高い日が続き、秋の気配を全く感じさせない一ヶ月だったように感じます。そのため紅葉も遅れ気味になっていて、多くのカメラマンの方が今週末にターゲットを絞ってお越しになったにもかかわらず、ちょっと残念な様子でした。29日(土)の天候は曇り空。いつもなら日が高くなると消えてしまう雲海が終日にわたって山麓を包んでいて、乗鞍高原は午前中雨が降り続く状態。もちろん乗鞍高原から山頂の様子をうかがい知ることはできず、多くの方が上部へお越しになることをためらったようです。しかし、位ヶ原より上部は雲海の上に出て雨に降られることなく、一日中きれいな雲海を楽しむことができました。そして夕方にはきれいな西日に照らされるようになり、明日の天候が期待されたところでしたが、30日(土)は一日中途切れることなく雨が降り続く状態で、大雪渓付近はほとんど人通りのない寂しい一日でした。そして、これまで一桁に下がることのなかった気温は、両日とも朝夕は6〜8℃まで下がって、秋の気候がようやく訪れたように感じます。
大雪渓は先週と同じような傾向で積雪量は減少しているものの、全体の面積はそれほど変わらない状態です。いつもはモーグルの常連の方々の楽しそうなおしゃべりが途切れず、にぎやかな大雪渓も今回は1〜2名という寂しい状態。9月中でこれだけ人出の少ない大雪渓も珍しいことです。
9月26日付 の お知らせ−肩の小屋より初霜の便り をお伝えしましたが、残念ながらその前後はそれほどの冷え込みにはならなかったため、紅葉はほとんど先週と変わらないといってもいい状態です。大雪渓・位ヶ原付近については、紅葉の始まりの遅かった昨年と比べて1週間ほど遅く、ここ数年間の状況と比較すると例年より2週間近く遅れています。詳細については最後の【紅葉情報】のコーナーでお伝えいたしますので、ご覧ください。
それでは9月29日(土)〜30日(日)の状況をお伝えいたします。
【9月29日(土)、観光センター】
観光センター前駐車場 |
こちらは観光センター前駐車場。朝6時の気温は10℃。50台ほどの車が停まっています。
6時前から再び雨 | 山頂方面の様子は全くわかりません |
昨晩からの雨は夜半過ぎには一旦やんだものの6時前から再び降り始めました。雲はかなり低いところまで垂れ込んでご覧のように山頂付近の様子は全くうかがい知ることはできません。
ご来光バス帰り便 |
本日もご来光バスは運行されましたが、生憎の天候でご来光を拝むことはできなかったようです。ただ、このご来光バスも明日9月30日までの運行で、10月以降はご来光バス、始発の6時便と最終の16時便(それぞれの折り返しの畳平発下り7時10分便、17時10分便)が運行されません。特に下り最終便が1時間早まって畳平発16時10分の便となる点は注意が必要です。これからのシーズンは紅葉散策で夕方まで沿道を歩いく方もいらっしゃるかと思います。最終便に乗り遅れないようご注意ください。
シャトルバス券発所 | 畳平は雨・霧、気温8℃ |
シャトルバスの券売所には畳平の天候が掲示されますが、6時現在で雨・霧の天候で気温は8℃。この時期の気温としては比較的高めの状態。
ただ、このホワイトボードをみて、切符の購入と取りやめる人はあまりいません。
シャトルバス停留所 |
7時便が到着する5分前にはすでに20名近くの方がバスの到着を待ちます。この時期になると大きな三脚とカメラを手にされた方が多くなってきますが、この天候では撮影にならないと判断される方もいらっしゃったのか、大半の方は山頂登山に出かける方のようです。
シャトルバス 7時便 |
そして7時便が到着すると、カラフルな合羽を着た方々がバスに乗り込んで行きます。雨対策でまず最初に必要なのが合羽ですが、もう一つ必ず必要なのがザックカバー。これがないとザックは水浸しになります。ただ、ザックカバーだけでは完全な防水対策は無理ですので、カメラなどの精密機器を持参の場合はビニール袋に包むか、防水のインナーバックを使用することをお勧めします。
それでは定刻となりましたので、大雪渓に向かって出発です。
【シャトルバス、大雪渓へ】
観光センター前駐車場を出発してすぐ雨が降り出し、ご覧のように少し霧が立ちこむようになってきます。
三本滝ゲートを通過する頃になっても霧と雨の状態はほとんど変わりません。霧はむしろ濃くなってきました。
魔利支天バス停を過ぎてしばらくすると少しずつ色づき始めた紅葉を楽しむことができます。実際はあまり色づいていなくても雨に濡れて少し色濃く見える点が雨の中の紅葉の楽しみと言えます。
位ヶ原山荘 | 視界が開けるようになって来ました |
観光センターを出発してすぐ霧に覆われてきましたが、冷泉小屋を過ぎるあたりから霧が薄くなってきます。そして、位ヶ原山荘付近まであがってくると霧はほぼ完全になくなり、山頂方面をはっきりと確認できるようになって来ました。山麓に重く立ち込める雲の上に出て、眼下にはきれいな雲海が広がっています。
霧がなくなり大雪渓・山頂方面をはっきり眺めることができます |
この付近からは沿道に色づくウラジロナナカマドが散見できるようになり、霧がなくなって鮮明にその美しさを楽しむことができます。そして大雪渓や山頂方面をはっきりと確認することができます。紅葉の情報については最後の【紅葉情報】のコーナーでまとめて紹介いたします。
穂高連峰も見えてきました |
宝徳霊神バス停付近まで近づくと、ご覧のように車窓からくっきりとした穂高連峰の山並みを確認することができます。そんな山並みを背景に沿道には三脚を並べるカメラマンの姿も見られます。
雨や霧はすっかり収まり、大雪渓に到着です。
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