ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.24(2007/10/20〜21) B
【大雪渓に向けて V − 位ヶ原山荘〜大雪渓】
魔利支天・富士見岳の山肌はしっかり雪化粧 |
三本滝ゲートから県道乗鞍岳線と登山道を登ってきても、山頂方面を望むことはほとんどできませんでしたが、位ヶ原山荘付近にたどり着くと、ご覧のように山頂付近の様子を確認することができます。霧がかかってはっきりとは見えないものの、画像の中央付近に二つピークがあります。左が魔利支天岳、右の霧の中に隠れうっすらと見えるのが富士見岳です。どちらの山肌も沢筋を中心にしっかりと雪化粧していることがわかります。
登山道 | 山荘前から凍結 |
ここから宝徳霊神方面に向かう登山道にももちろん雪が残っています。そして、位ヶ原山荘の少し上の車道はご覧のように全面積雪凍結しています。この箇所は日当たりが悪く、なかなかな溶けないため、降雪があれば必ず凍結してしまう箇所でもあります。
乗って行くのは不可能 |
先ほどの自転車の方々。この状態ではとても自転車に乗って登って行くことは不可能で、押して歩いています。本当にこの先行けるのでしょうか...
14時を回り、しばらくは良く晴れた天候が続くものの、位ヶ原山荘を過ぎてツアーコース入口のある11号カーブ付近にやってくると寒さのレベルが一段とあがります。
日差しがなくなると一気に真冬の状態 |
10月も後半に近づくと日が暮れるのも早くなります。そして、日差しがなくなると同時に青空も一気に姿を消し、完全にモノトーンの真冬の景色になって行きます。そんなモノトーン世界を一層強調させるように、針を突き刺すような冷たい風が吹き始めます。
宝徳霊神バス停付近 − 積雪15センチ | 寒さを強調させるように氷柱ができています |
宝徳霊神バス停付近からはタイヤの跡すら黒くならないほどの積雪。深いところで15センチほどの積雪です。ハイマツに積もった雪が日差しに一旦解けて、10センチ程度の氷柱(つらら)ができています。
キツネの足跡 |
路面にできる足跡はタイヤと登山靴だけではありません。右は登山靴の足跡、そして左に四足ずつ一列に並ぶのはおそらくキツネの走った足跡。普段はそんな動物の存在すら感じさせない位ヶ原周辺も一旦雪に覆われると、結構いろんな生き物がいることを知らせてくれます。
4号カーブ |
このカーブを過ぎると大雪渓まであと少しです。
【極寒の大雪渓に到着】
ようやく大雪渓入口に到着。しかし雪渓上部の様子は全くわかりません。全面、白一色で、大雪渓入口前の車道は深いところで20センチほどの積雪になっています。
さきに登っていった常連のスキーヤーの方。間違いなく、今シーズン最初の新雪を味わうことができたようですが、さすがの寒さに下山の準備です。
ハイマツが沈みかけています |
普段なら左の画像に見える看板ほどの高さまでハイマツがありますが、ご覧のように雪の重みで小さくなり始めています。今日の雪は着雪しやすいかなり湿ったもの。この付近のハイマツはどれも一様に背丈を縮めています。
今回の降雪は西から吹き付けるように |
こちらの看板はいつもと変わらない状態ですが、裏側はご覧のように着雪している様子がわかります。今日の雪は西から吹き付けるように降り続いたことがわかります。
吹き溜まりではストックが20センチほど埋まります |
そして、少し吹き溜まりに近いようなところではストックをさして20センチ程度埋まります。実際の積雪はもう少しあります。
トイレ | ドラム缶に溜まった水が凍っています |
冬季閉鎖になれば来年の夏までトイレ入口は閉ざされて冬の準備が進められますが、突然の降雪で、トイレ横にある手洗いの流しやドラム缶すら撤去されていません。そのドラム缶に溜まった水もご覧のように凍結しています。
マイナス2℃ − 腰に下げたペットボトルも凍り始めます |
時刻は15時を過ぎ、気温はマイナス2℃まで下がります。ご覧のように腰にぶら下げたペットボトルも凍り始め、今日の冷え込みがいかに厳しいものか想像できることと思います。
時刻は16時近くになり、雪渓上部や山頂付近にかかっていた雲が次第に降り始め、徐々に視界が奪われるようになってきます。今日の取材は切り上げて、位ヶ原山荘まで下山します。
■ご注意■
今回の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンにしてください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。大雪渓は新雪が降っても急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。
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