ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.24(2007/10/20〜21) E

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(Update:2007/10/25)

 

【大雪渓目指して、登山道】

登山道へ

昨日は県道乗鞍岳線から大雪渓へ向かいましたが、今日は登山道から大雪渓を目指します。

 

紅葉は完全に終わりダケカンバは丸裸

先週までは黄色く色づいていたダケカンバの林はご覧のように完全な丸裸。その落葉すら新雪で姿を消してしまっているほどです。

 

すぐに体が火照ってきます

このときの気温は0℃。林の中でほとんど無風状態と強い日差しでぽかぽか陽気。気温以上に暖かさを感じます。歩き始めてものの5分もしないうちに体が火照ってきます。アウターを脱いで再度出発です。昨日とはまるで季節が違うといっても良いほどの気候です。

この時期に限らず、まだ春とはいえない3月くらいでも、位ヶ原より下部では山麓にいるのとほとんど変わらないほどの陽気になります。もちろん、天候状況で大きく左右される点は十分考慮が必要です。

 

一面銀世界 登山道は左、間違えないで

さらに登山道を進むとご覧のように完全に白一色の世界になってきます。登山道すらはっきりわからない状況で、先に行った人の足跡をたどって行きますが、必ずしもそれが正しいルートであるとは限りません。今日のように視界が良く効く日は多少間違えても修正可能ですが、昨日のように視界の悪い日はかなり注意が必要で、夏道の要所要所のポイントや地形を常に確認しながら進んでゆく必要があります。

位ヶ原山荘から屋根板の上部に出るまでは西に向かって進みますが、上部の景色が見え始めたら南寄りのルートになります。この付近から南寄りになってくるところです。しかし、右の画像のように南側(左)よりも、北寄り(右)のほうが開けていて、そちらのほうに進んでしまうと、富士見岳の山裾を延々と歩くこととなりますので注意が必要です。

 

そして崖といっても良いくらいの急坂を登るとダケカンバの大木が曲がりくねった幹を青空に突き刺すように枝を伸ばしています。

 

この先に見える鞍の部分を目指してほぼ南に向かって行きます。

 

ちょっと振り返ると広大な雪景色

今日の目的は大雪渓での新雪スキーであることは間違いありませんが、そればかりがノリクラの楽しみ方ではありません。ちょっとだけ振り返ってみると、ご覧のように屋根板・鶴ヶ沢に広がる雪景色と紺碧の青空が広がっています。

 

雪化粧の穂高連峰 − ここまで登ってきた人だけに見せてくれます

そして、遠くにはノリクラと同様に雪化粧した穂高連邦を望むことができます。この付近まで登って来た人だけに見せてくれる雄大な光景です。

 

そして、左前方に見える鞍の部分を目指して登ってゆきます。必ずしも先を急ぐ必要はありません。ゆっくりとここから見える景色を十二分に楽しみながら進んでゆきましょう。

 

絶対にはずせない絶景ポイント

鞍の部分に出る最後の急坂。もうここが絶景のポイントであることはご承知のことと思います。季節を問わずここは絶対にはずせないポイントです。ただ、真冬は雪崩のポイントでもありますからここより少し北側のダケカンバの林の中からご覧になることをお勧めします。間違ってもここをスキーで横に移動して雪面を切らないようにしましょう。(スキーで雪面を破断すると雪崩れます)

 

二週間前の紅葉の様子
ノリクラ雪渓カレンダーVol.22(2007/10/06〜07)I

こちらは先々週の同じポイントの画像。ちょうど三連休の時のものですが、おなじ10月の画像かと思ってしまうほどの様変わりです。そしてどの季節でも絶景ポイントであることに間違いないことはお分かりいただけたと思います。

 

すべてのものを覆い尽くす − 待ち針のようなチングルマの頭

これまでの屋根板・鶴ヶ沢の風景を離れて位ヶ原・宝徳霊神へと登山道は続きます。全てのものを覆い尽くすように積雪が続きますが、よく見るとご覧のようにチングルマが頭を突き出しています。まるで針山に刺された待ち針のようですね。

 

大雪渓が手招きします ウラジロナナカマドの実が青と白の世界にアクセントをつけます

視界がかなり開けてきて、大雪渓を含む山頂付近がまるで手招きするかのように待ち構えています。すっかり紅葉が終わった登山道にはウラジロナナカマドの赤い実だけが青と白の世界に色彩を添えています。

 

位ヶ原山荘からの登山道はここまでで、ここから一旦車道に出ます。

 

サラサラの軽い雪 大雪渓まであと少し

昨日は大雪渓付近でも湿り気を含んだ重たい雪質でしたが、昨晩の降雪はかなり上質なもの。足元にふわふわと舞い上がる新雪の感触を味わうことができます。大雪渓まであと少しです。


■ご注意■

今回の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンにしてください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。大雪渓は新雪が降っても急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。

 

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