ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.25(2007/10/27〜28) G

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(Update:2007/11/01)

 

【雪渓下部】

大雪渓入口

それではここからはいつものように大雪渓の様子をお伝えします。先週の初冠雪と比べて、今回の降雪はやや少なめで、全面雪化粧には至っていません。

 

雪渓下部全景

先週は岩よりも雪の量のほうが多い状態でしたが、今週は岩の隙間に少し雪がたまっている程度で、この分ではまだ根雪にはならないかと思います。

 

雪渓下部と車道が接した部分も、さほど積雪がありません。昨日降り続いた雨が排水溝に向かって流れて、小川の部分だけ完全に地面が出ている状態です。

 

トイレ付近

車道にほとんど積雪がないにもかかわらず、ご覧のようにトイレ周辺だけ積雪が残っています。いつもは北からもしくは西から吹き付けることの多いこのエリアですが、昨晩は東側から吹き付けたのかもしれません。

 

トイレ − 閉鎖されています。冬場は唯一の風除けエリア

先週までは使用することのできたトイレはご覧のように閉鎖されています。来年の夏まで利用できません。ただ、道路もハイマツも完全に雪の中に消えてしまった冬から春先の時期は、風をしのぐことのできる唯一の場所です。お昼の休憩を取るのに、この建物があるかないかによって大きな違いがあります。

周囲の積雪はトイレの屋根近くまで高くなりますが、この周辺だけはぽっかりと穴が開いていて、天候が悪くなってくると一斉にここに集まりだします。

新雪スキーにやってきました − 今日も親子でスキー1セット

今日は大雪渓にお越しになる方は皆無かと思いましたが、板を担いでこちらに向かってくるスキーヤーを見つけることができました。いつもお越しになる親子の方々。そして、いつもと同じように左右の板をそれぞれ一本ずつ担いでの登場です。

ノリクラでの新雪スキーは初めて。そして、車道を歩いて大雪渓までやってくるのも初めて。スキーブーツを履いているせいもあって、位ヶ原山荘から1時間30分をかけてお越しになりました。先週も三本滝ゲートまではお越しになったものの、到着した時間が遅く、今日は再度チャレンジです。

 

この時期の大雪渓の午後はあっという間に日暮れを迎えてしまいます。滑走可能な雪渓上部左側へ向かって急いでスキーヤー専用道を登ります。

 

 

【雪渓下部 U】

こちらがそのスキーヤー専用道。先週と比べて岩の凹凸が目立ち、ほとんど積雪はありません。

 

吹き溜まり箇所で積雪20センチ

少し進むと、やや吹き溜まりになっている箇所があります。それでも積雪は20センチ程度。ほとんど積もっていません。

石碑の岩 石碑の岩の下部のバーン

こちらはモーグルコーススタート地点の岩の南側にある石碑の岩。先週と比べて明らかに積雪量が少ないことがわかります。饅頭の皮が一枚かぶさっている程度と言っても良いほどでしょう。

チングルマ − 雪の中から姿が見えてきました

毎週定点でお伝えしている石碑の岩にあるチングルマ。先週は完全に雪に埋もれ、花茎だけが雪から突き出て針山に刺された待ち針と化していましたが、今週は雪解けで姿を見せ始めています。このように埋もれたり溶けたりを繰り返しながら、冬へと少しずつシフトしてゆくのでしょう。

 

 

【通行止めの車道では】

通行止めはここから先

雪渓上部へ向かう前に少し周辺の状況を見てみます。大雪渓駐車場のトイレを過ぎてもう一段上の駐車場の所にパイロンが設置されています。車両はここまでの通行となり、手前の駐車場でUターンします。したがって、シャトルバスは位ヶ原山荘までの折り返し運行ですが、タクシーなどはここまで登ってくることは可能です。

 

今回の積雪は大雪渓から上部のみ 路面上の凍結が目立つようになってきました

今回の積雪は主に大雪渓から上部のみ。先週は位ヶ原一帯も真っ白でしたから、積雪量としてはそれほどのものではないことがわかります。ただ、先ほどの通行止めの区間を過ぎると、車道は日陰を中心に凍結している箇所が見られます。

 

歩行者天国となった車道に車座

乗鞍スカイラインは昨日から再び通行止めとなり、県境ゲートも閉鎖され、この付近を自動車が通行することはありません。このときの気温は10℃、風もほとんどなく、ジーっとしていても全く寒さを感じることはありません。

そんな中、歩行者天国となった車道に車座になって休憩を取っていらっしゃる方々がいらっしゃいます。

 

ノリクラが好きだった友人を偲んで年に一度の追悼登山

ノリクラが好きだった友人を偲んで、年1回の追悼登山をされているこちらの方々。山頂の社で撮った故人の写真を囲んで、ゆっくりとした時間をこのノリクラで一緒にすごされています。もうそんな追悼登山も今年で5回目。その故人に登山を教えてもらったという方もいらっしゃり、この場所で、故人とともにメンバーが毎年寄り集まることはすばらしいことですね。
ぜひとも、毎年、このノリクラで追悼登山が重ねられるようお祈りしています。


■ご注意■

今回の記事の中には初めてノリクラにお越しになる方を対象としてないものが含まれています。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。大雪渓は新雪が降っても急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。

 

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