ノリクラ 雪渓カレンダー

プレリリース版 Vol.7(2008/05/01〜04) @

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(Update:2008/05/08)

 

【大雪渓】

GW後半になるとノリクラはシーズンの区切りの時期を迎えます。岐阜県側の乗鞍スカイラインは4月29日(火)に終点の畳平まで除雪が完了し、長野県側では5月3日(土)から位ヶ原山荘への春スキーバスの運行が開始されました。そのため、これまではツアーコースを登ってこないと到達できなかった位ヶ原・大雪渓や山頂へのアクセスは春スキーバスの運行により、大幅に時間短縮し、運行初日は大雪渓から朝日岳を経由して剣ヶ峰に向かう一本のトレースにまるで蟻の行列のごとく、スキーヤー・ボーダーの方々の登って行く姿を見ることができ、剣ヶ峰・蚕玉岳・朝日岳から滑り降りるルートは完全に滑りつくされてしまったため、それぞれのシュプールを確認できないほどの状態になっています。

そんなシーズンの区切りを示す春スキーバスの運行と同時に、それまでは湿った雪が降ってもある程度は冬の雰囲気を残し、ツアーコースでは緩んでも位ヶ原より上部ではまだしっかりとした状態が保たれていたバーンコンディションも、この一週間で完全に春の汚れた状態に置き換わり、ツアーコースはもとより山頂付近までバーンの表層だけでなく、深いところまでグサグサ・ベタベタの状態になってしまい、気候や日差しの強さにおいてもシーズンが入れ替わってきた感じが見受けられます。

昨年までの春スキーバスは上部で滑走するスキーヤー・ボーダーの方を対象としていたため、朝の上り便と夕方の下り便の1往復しかありませんでしが、今年から1日3往復に増便されたことから、位ヶ原山荘周辺の雪景色を見物にお越しになる一般の観光客の方もお越しになっていました。

色々な点で今回はノリクラにとって新たな季節を迎え、そんなGW後半の様子をお伝えいたします。

◎ 今回の目次

Page-1 : 【5月1日(木)、春スキーバス試運転】
Page-2 : 【5月2日(金)、観光センター】     【三本滝レストハウス】     【かもしかゲレンデ】
Page-3 : 【ツアーコース T】     【ツアーコース U】     【ツアーコース V】
Page-4 : 【5月3日(土)、春スキーバス運行初日】
Page-5 : 【屋根板から位ヶ原へ】     【雪渓下部】     【雪渓上部〜稜線付近】
Page-6 : 【位ヶ原山荘】
Page-7 : 【5月4日(日)、今日も良い天気で朝を迎える】     【5月5日(月)、三本滝バス停】      <編集後記>

  

 

【5月1日(木)、春スキーバス試運転】

試運転当日 − 路面の雪は完全にありません 雪の壁から雫が落ちるほどの気候

5月3日(土)より、今年の春スキーバスの運行が開始されますが、安全に通行できるか確認するため、運行開始前に試運転が実施されます。昨年と同様、5月1日(木)に行われました。

昨年までの春スキーバスは新島々から休暇村までの定期路線バスを位ヶ原山荘まで区間延長して運行していたため、朝の上り便と夕方の下り便の一往復だけでしたが、今年は朝・昼・夕の1日3往復のダイヤとなっています。

除雪は三本滝ゲートから位ヶ原山荘までは完了していましたが、山荘前だけ数センチ程度の積雪が残っていました。その除雪も完了してご覧のように運行に支障のない路面状態になっています。ここ数日は暖かい日が続き、日中は切り立った雪の壁からポタポタと雫が落ち、はがれ落ちが雪の塊がアスファルトに落ちると日の光を受けた路面の熱ですぐに溶けるほどになっています。

 

試運転バスが到着

観光センターを出発した試運転バスは11時前に位ヶ原山荘に到着します。

 

三本滝ゲート以降、大型車が転回できるのは大雪渓駐車場とここの2箇所だけ

県道乗鞍岳線は三本滝ゲートから上部は部分的にセンターラインのある片側1車線の区間があるものの、ほとんど区間が大型車の対向が困難な状況です。したがって、大型車が方向転換できる場所は三本滝から畳平までの間では、大雪渓前の駐車場と位ヶ原山荘の2箇所しかありません。

今回も道路の除雪にあわせて、山荘横の転回エリアの除雪も行われました。

 

これまでは除雪作業の関係者などの車両しか上がってこなかった静かな位ヶ原山荘前にバスが到着して、長野県や松本市の自治体関係者、バス会社の方、そして、地元の旅館組合・民宿組合の方々がバスから下車されると、一気に活気づきます。

 

位ヶ原山荘までは道路の除雪が終わっているものの、路肩まですべて完了しているわけではありません。県道乗鞍岳線は三本滝ゲートを過ぎるといくつものヘアピンカーブがあり、全長が10メートルもある大型バスの場合、幅員すべてを使って回る必要もあります。

 

転回場所でのバックの方法や除雪の手直し箇所について検討がなされます

ヘアピンカーブと同様、バックで入るこちらの転回場所についても、運転手の方々や除雪作業の方と転回方法や除雪の手直し箇所などについて検討が始められます。

 

寒さを感じない気候のため、関係者の方々はそのまま屋外で協議や確認を

昨年の試運転の日は吹雪に近い状況で実施され、バスが到着してから路面がどんどん白くなってきたため、試運転バスは早々に下山して運行開始に関する協議は山麓で行われました。しかし今日の気温は14℃と一枚羽織ればさほどの寒さを感じない状況。各関係者の方々はバスから下車してそのまま状況の確認と写真撮影、関係者同士の協議が繰り広げられます。

 

予定通り5月3日(土)から開始で合意 − 細心の注意のものでの運行などの申し合わせ

最後に各関係者の方々が集まり、通行に問題となる様子もなく、予定通り5月3日(土)から開始することで合意し、運行が正式に決定されました。ただ、道路脇にはまだ雪の壁があり、ガードロープ・カーブミラーなどの安全対策が施されていないため、細心の注意のもとで運行し、また、事前の安全確認などについて申し合わせがなされました。

 

諸々の伝達事項を確認し協議は終了

雪の壁などが崩れて雪崩に遭遇するなどのことも考えられることから、今年から春スキーバス運行に保険が適用されています。諸々の伝達事項を確認して協議は終了します。

 

運行開始が決定し、試運転バスは下山します

そして、試運転バスは再び乗鞍高原へ戻って行きます。5月3日(土)の運行開始が決まり、あとは当日が来るのを待つばかりです。 Next

 

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