ノリクラ 雪渓カレンダー

プレリリース版 Vol.7(2008/05/01〜04) B

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(Update:2008/05/08)

 

【ツアーコース T】

ゲレンデ最上部(ツアーコース入口)、所々にクマザサが

かもしかゲレンデを後にしてここからはツアーコースの状況をお伝えします。これからの時期はツアーコースが滑走できるかどうかが一番気がかりになってくることともいます。

ゲレンデ最上部には所々クマザサが頭を出し始めています。この付近はもともとクマザサがかなり生い茂っていて、人の背丈以上もあります。ただ、今後、雪解けが進んでも刈り払いでルートが確保されていますので、まったく歩けなくなることはないと思います。

 

雪解けが進んで急斜面手前でも切り株が見え始めますが、滑走時に注意さえすれば問題となるようなことはないでしょう。

 

急斜面の上部はブッシュの数が増える ブッシュ近くはかなり踏み抜く

しかし急斜面の上部付近に差し掛かるとブッシュの数がふえてきます。また、ブッシュの近くは雪解けが進んでいるため、ほかの場所以上に踏み抜く確立は高く、これからの時期は太ももまで踏み抜いてしまうところもあって、ツボ足での登行はより一層の注意が必要でしょう。

 

切り株が二つに増えています 先回(4月26日(土))の状況

こちらは急斜面を登り切る最後の箇所。先週はひとつしか確認できなかった切り株が右側にも確認できるようになってきて、雪解けが進んでいることがはっきりとわかります。

 

5月2日(金) − まだ大半が雪に覆われる 二日後にはかなりブッシュが増えます(5月4日夕方)

今回の取材日の5月2日(金)の段階ではさほどバーン状況は悪くなかったものの、二日後の5月4日(日)になるとこの急斜面の部分ではかなりブッシュが目立つようになり、今後は大きく変化してゆくことと思います。それでも所々で板を外せば、まだ、滑走はできることともいます。

ただ、この状況では雪質もかなり緩んだものとなるため、重い湿雪でツアーコースの長距離を滑りきる体力がない判断された場合は位ヶ原から屋根板を経由して位ヶ原山荘まで滑り降りて、春スキーバスの下り便で下山することもできます。しかし、位ヶ原から見たとき、南方面のツアーコースと北方面の位ヶ原山荘では方向がまったく反対ですので、位ヶ原を出発する時点でどちらにするか判断しなければなりません。

春スキーバスのダイヤなど詳しくは お知らせ−2008シーズン GW〜6月末の位ヶ原山荘行きのバス(春スキーバス)の運行について<1日3往復に増便> をご覧ください。

 

【ツアーコース U】

かもしかゲレンデから最初の急斜面を上りきると、後は位ヶ原まではほぼなだらかなコースが続きます。

 

雪解けが進むとこの付近に窪みが現れる

しかし、そんななだらかなバーン状態も積雪が減少してくると、地面の起伏が雪面に現れるようになってきて、急斜面を上りきってすぐの所にそれまでほとんど感じることのなかった窪みができ始めます。今後、この窪みは次第に大きくなり、登りではさほどの問題ではなくても、滑走ではあまりギャップが大きいと飛び跳ねてしまう恐れがあります。

 

天候は次第に悪化し... 高天ヶ原と剣ヶ峰の中腹がかろうじて見える程度

天候は次第に悪化し始めて、先ほどまでかろうじて確認できた高天ヶ原と剣ヶ峰はその中腹部分がかろうじて見える程度。

 

先週と大きく変化し汚れた春の雪

先週は降雪の中を進んできて、バーンが白くきれいに雪化粧されてゆきましたが、今週はその表面の新雪も完全に解けて、春の汚れた雪質へと変わっています。

 

直滑降でもスピードに乗らない状態 今日は高天ヶ原付近へ

そのため、直滑降してもまったくスピードの乗らない状態。今日は高天ヶ原付近へ向かったこちらの方。ノリクラはほかの山と違って本当に静かだと感想をいただきました。特に春スキーバスの運行を控えた今日は本当に訪れる方が少なく、真冬のツアーコースと同じくらいの状態です。

 

先週から30〜40センチほど減少

こちらはツアーコース中間付近にあるB番の標識。先週も20〜30センチほど減少し、今週もさらに30〜40センチほど減少しています。ツアーコースの積雪はここに来て急激に減少するようになって来ました。

 

今日は剣ヶ峰まで行ってきたというこちらの方々。山頂付近もほとんど雪質に変化はないとのこと。これまではツアーコースではグサグサの雪質でも上部では締まった雪質を保っていることが多かったものの、徐々に状況が変化していることがわかります。

 

先週より30〜40センチ近く減少

こちらはツアーコース上部のD番の標識。先週は50センチ近く減少し、今週は30〜40センチとほぼ同じくらいの減少で急激な変化を見せています。

 

上部でも雪質は変わらず、ベタベタとした状態

いつもならツアーコースも上部に差し掛かれば徐々に雪質が良いものに変わって行くものの、今日はその気配はまったくなく、ほとんど斜度のないこの付近ではストックで漕がないと進んで行かないほどのベタベタの雪質です。

 

若干窪みが出てきました この先位ヶ原へ

ツアーコース最初の急斜面を登りきったところで雪面に窪みが生じ始めていることをお伝えしましたが、位ヶ原へ上がる急斜面手前のE番の標識付近にも窪みがあります。この付近は上部から小さな沢が何本か横切っていて、2月まではいくつもの大きなウェーブ状になり、それを乗り越えるのに一苦労した状況でしたが、その後の降雪でほとんどフラットなコンディションになりました。しかし、雪解けが進んでその地形が徐々に現れるようになって来ました。こちらも今後は、滑走で苦労するようになってくることが予想されます。

E番の標識付近を過ぎればツアーコース最後の位ヶ原へ上がる急斜面です。

 

【ツアーコース V】

位ヶ原へ登る急斜面

こちらはツアーコースから位ヶ原へ登る急斜面。

 

下部と変わらず、ベタベタの状態

バーンコンディションは下部の状況とほとんど同じく、汚れてベタベタした状態の雪質になっています。

 

徐々に視界が奪われてくる

雲がどんどんと低くなってきて、視界も徐々に失われつつあります。

 

この状況では位ヶ原に上がる前に引き返すことを検討してください

ここから先が位ヶ原。しかしこの状況ではこの場所で先に行くか、引き返すか必ず検討してください。ここから先に進んだ後では目印になるものがなく、引き返せなくなります。

ツアーコースと間違えやすい伊奈川へのつながる3本の沢

さて、こちらは位ヶ原に上った後の状況。この画像では右上から左にかけて高天ヶ原の山裾が見え、その手前に沢が2本見えます。実は画像の左にもう1本沢があって、そのさらに左がツアーコースの入口。撮影場所は通常のコースからかなり南寄りの部分ですが、視界が悪いためよく分かりません。

 

伊奈川の中央の沢 ツアーコースにはこんな大きな岩はありません

このままゆるい沢を滑るとご覧のように大きな岩がある沢に入ってゆきます。伊奈川へ続く3本の沢の中央の沢。ツアーコースは左側に密なダケカンバとシラビソの樹林帯がありますがここにはありません。逆にツアーコースにはこんな大きな岩はありません。

 

ツアーコースへ戻るルートに似た沢
 =位ヶ原から自然と入っていってしまう=

そして、こちらもツアーコースに戻るルートに似た地形があります。

 

伊奈川の左の沢 こちらにもツアーコースにはない岩場があります

こちらも滑ってゆくと沢がどんどん細くなり、ご覧のように急に落ち込んでいます。こちらも周囲に岩場が確認できます。さらに厄介なことに、視界の良いときは右の画像のように眼下にツアーコースが見えます(画像左上)

こちらは伊奈川に続く3本の沢の左側の沢。特に位ヶ原からツアーコースへ向かう際に低い場所をトレースして行くと自然と入り込んでしまい勝ちな箇所ですので注意が必要です。

 

こちらがツアーコースへの入口

こちらがツアーコース。もう少し良く見える画像があれば、今後差し替える予定です。伊奈川の谷と異なり、コースの左端はダケカンバなどが密に分布しています Next

 

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