ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.2(2008/05/24〜25) B
【ツアーコース T】
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今回(5月24日(土))の緩斜面入口 | 前回(5月17日(土))の緩斜面入口 |
急斜面を登り切り、ここから位ヶ原までは樹林帯を切り通した緩斜面が続きます。ご覧のように先週と比べて切り株が目立つようになって来ました。この後の画像もほとんど切り株だらけといった状態が続きます。
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窪み − ツアーコースを溝が横切る感じに |
緩斜面を少し進むと若干窪んだところがあります。ご覧のように窪みというよりもツアーコースを溝が横切るような感じに近くなってきました。
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増えた切り株で登行ルートを選ぶ必要があります |
ツアーコースをさらに登って行くと切り株はさらに増えるようになり、滑走はもとよりシールでの登行においても場所を選ばないといけない状態になってきました。
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@番標識付近 |
こちらは@番標識付近。先週あたりから標識が設置される幹の根元が出始めてきましたが、右の画像のように根元には雪が完全になくなっています。
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雪解けの進んだ地面には... | ショウジョウバカマ(葉−緑色)、コイワカガミ(葉−暗紫色) |
そんな雪解けが終わった地面からは緑の葉を所々に見つけることができます。先週もお伝えしたショウジョウバカマの葉です。放射線状に広がる根生葉の中心からしばらくすると丸いピンクの花が咲きます。
そしてその傍らに少し光沢のあって暗紫色の大きな葉があります。こちらはコイワカガミのようです。イワカガミの仲間には何種類かあって葉の縁にある鋸状の様子からコイワカガミと思いますが断定できません。これから太陽の光を受けるようになると徐々に緑色に戻ってくるはずです。
ショウジョウバカマもイワカガミも常緑の多年草で、さらにどちらも根から直接生える根生葉です。特にショウジョウバカマのように地面を這うようなロゼット根生葉は根元を冬の寒さから守る機能もあり、また、太陽の光をしっかり受け止めるために大きく葉を広げているともいわれています。
活動時期が平地よりも少ない高山帯では雪解けとともにいち早く太陽の光を受けて花を開かせるための知恵なのかもしれません。
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さらに進んでA番標識付近。
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5月24日(土)のA番標識上 − スキー1台分がかろうじて滑走可 |
5月24日(土)に訪れたときはA番標識の少し上のバーンではご覧のようにスキー1台分の滑走ラインが何とか確保できる状態でしたが...(↓)
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5月25日(日)のA番標識上 − 完全に途切れてしまいました |
翌日の25日(日)に訪れたときはご覧のように完全に途切れてしまい、ツアーコース入口の急斜面のエリアを除き、位ヶ原までの緩斜面エリアでもっとも雪解けの激しい箇所となっています。
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B番標識 − 先週から50センチの雪解け |
こちらはツアーコース中間付近にあるB番の標識。先週よりも根元の地面の面積が拡大しています。高さで50センチほどの雪解けが見られます。
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切り株とブッシュだらけの状態はここまでで、B番の標識を過ぎるとご覧のようにブッシュのない状態が広がるようになってきます。
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D番標識 − 先週から50センチの雪解け |
こちらはツアーコース上部のD番の標識。B番標識と同様、先週から50センチ程度の雪解けが見られます。これまで目線より下にあった標識も頭上に来てしまいました。それでもまだ根元が見えていませんので、この付近まではまだしばらく滑走できそうです。
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午後から雨が降り出します |
午後になると次第に雨が降り始め、先ほどまで何とか確保されていた位ヶ原方面の視界も徐々に悪化し始めます。
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剣ヶ峰〜蚕玉岳の稜線から滑走 − 上部もよい雪質ではない |
そんな位ヶ原から滑り降りてきたこちらの方々、今日は剣ヶ峰と蚕玉岳の稜線から滑走を始めたとのこと。上部のバーンもよい雪質とはいえずガタガタの状態。シールで何とか登ることができたものの稜線に到達した頃にはもうクタクタでシールを外すのもいやになった程とのこと...
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今日のツアーコースはこちらの方々で最後 |
それでも何とか本降りになる前に滑走を始めることができたようです。今日は40名ほどの方が春スキーバスで上って行きましたが、ツアーコースを降りてこられる方はこちらのグループで最後でした。
テレマークを始めてまだ3ヶ月とのことで、少し荒れたバーンに苦戦しながらこの先も滑り降りて行きました。
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E番標識付近 − 窪みは先週とあまり変わりません |
位ヶ原への急斜面手前のE番標識の付近。先週はあたりからはっきりとしたウェーブ状のバーンになってきました。雪解けで今週はウェーブがさらに大きくなることが予測されましたが、まださほどではありません。
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E番の標識付近を過ぎればツアーコース最後の位ヶ原へ上がる急斜面です。先週あたりからE番の標識がある幹の根元が見え始めるようになって来ましたが、今週はさほど大きな変化はありません。ツアーコース内でもっとも変化が少ない状態です。(→ Next)
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