ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.6(2008/06/21〜22) @

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(Update:2008/06/26)

 

【大雪渓】

今回は久々に雨に見舞われてようやく梅雨らしい天候を見せる週末となりましたが、それでも降雨の時間は短く、また一瞬青空が覗くこともあって、まずまずの二日間といっても差し支えない状態でした。

週末が近づくにつれて梅雨前線が西から伸び始め、21日(土)に日付が変わった真夜中あたりからまとまった雨が降り始めましたが、日中に関しては時折訪れるにわか雨が何度があるものの、終日曇り空が広がります。また一瞬、青空が覗くこともあって、天候の悪化をさほど感じさせません。しかし、夕方になるとスコールのような激しい降り方をみせます。梅雨前線上に低気圧が西からやってきて、22日(日)は早朝はまだ曇り空でしたが、その後はまとまった雨脚となります。しかし、それも10時30分ごろには収まり、大雪渓付近からはきれいな雲海を楽しむことができるようになります。したがって、雨に降られた時間は春スキーバスが到着してから正味1時間30分程度ですので、降り方そのものは時折激しさはあったものの、全体的にに見れば、終日雨でもおかしくない梅雨の時期としてはまずまずではなかったでしょうか?

積雪状態は全体的に見れば昨年と同じような状況で、大雪渓の入口周辺など雪渓下部では昨年よりも1週間程度遅い雪解けを見せますが、稜線付近など上部では昨年よりやや少ない状況です。それでも昨年との差はそれほど大きなものではなく、例年よりも多い推移をみせています。

それではそんな二日間の様子をお伝えいたします。

◎ 今回の目次

Page-1 : 【6月21日(土)、三本滝レストハウス】     【県道乗鞍岳線、車窓から】
Page-2 : 【大雪渓に到着】      【雪渓下部】
Page-3 : 【雪渓上部】      【肩の小屋】      【高山植物】
Page-4 : 【稜線へ】      【稜線】      【剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線】
Page-5 : 【6月22日(日)、畳平周辺】       【昨年の今ごろは?】       <編集後記>

  

 

【6月21日(土)、三本滝レストハウス】

三本滝レストハウス − 濃霧に包まれる

昨晩から降り始めた雨は夜半には一旦収まったものの、明け方から再びまとまった降り方を見せます。梅雨前線が本州にかかって不安定な天候が続き、三本滝レストハウス付近はご覧のように濃霧が立ち込めています。

 

訪れる方もまばら

この天候ですから、春スキーバスに乗車しようとされるスキーヤーの方々もまばら。

 

「今日はキッカーを作って遊びます」 − 天気が良くても悪くてもそれなりに楽しむ

今年は何度目のノリクラでしょうか?現地に向かえば必ずお会いするといっても良いほど通い続けられています。大雪渓・魔利支天・富士見など多くのバーンではかなり縦溝が入ってきて快適に滑られるエリアが少なくなりつつありますが、今日は適当な場所にキッカーを作って遊びますとのこと。天気が良くても悪くても、バーンコンディションが良くても悪くてもそれなりに楽しむ方法を見つけることが大切ですね。

 

午後から雨の予報 − 1日3便のためお昼に下山も可能

予報では午前中は曇りとなっていて、午前中だけでも出向こうとお越しになった方もいらっしゃいます。昨年までの春スキーバスは朝の上り便と夕方の下り便しかありませんでしたが、今年から1日3往復運行され、天候が悪くなれば、お昼の便で戻ってくることも可能になりました。

特に大雪渓駐車場まで運行されるようになると、その利点が大きく感じられるものです。

 

始発便の時刻が近づくにつれて、徐々に霧が抜け始めて路面も乾きいて来ます。

 

今日はツアーコースの状況確認に

もうすでに大半の部分で雪解けが完了したツアーコースは地元の方々を中心に刈払いが行われています。ツアーコース入口の急斜面トップまで仮払いが行われているとのことで、今日は位ヶ原からツアーコースの状況を確認するためにお越しになりました。ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版Vol.7番外編(2008/04/30) でもおつたえしたツアーコースへのロープ設置と同様、地元の方々の手によって維持されています。

 

春スキーバス到着

今日の春スキーバスは2台、観光センターから乗車された方々が乗車する1台目の後からやってきた空車の2台目に乗車します。両車合わせて20名ほどですが、天候で乗客数が大きく変化する中、配車台数を見積もることはなかなか難しいようです。

 

それでは大雪渓に向けて出発です。

 

【県道乗鞍岳線、車窓から】

29号カーブ付近の新緑 29号カーブ付近 − 紅葉
2007 ノリクラ 雪渓カレンダーVol.23(2007/10/13〜14) I

少しばかりでありますが、春スキーバスの進む県道乗鞍岳線の様子をその車窓からご案内いたします。岐阜県側の乗鞍スカイラインでは起点の平湯峠から入って夫婦松付近に達すると広葉樹と針葉樹の比率が逆転するようになってきますが、長野県側の県道乗鞍岳線は比較的標高の高いところまで広葉樹が広がります。こちらは魔利支天バス停からヘアピンを4つ進んだ29号カーブの先の直線路。標高は約2100mで乗鞍スカイラインでは猫の小屋の下にある憩橋とほぼ同じ標高です。憩橋付近では針葉樹と広葉樹が入り混じっていますが、29号カーブ付近は広葉樹のほうが多く、紅葉の時期には黄色に色づいたダケカンバの回廊の様子をご覧いただいております。

昨年のダケカンバの紅葉の時期の画像と比較すると新緑の萌色の美しさももちろんのこと、黄色に変化した紅葉もそれ以上の美しさがあります。そんな変化を楽しませてくれるシーンがこれから季節の移り変わりとともに訪れます。

 

荒田沢橋付近 − 残雪が見られるようになる

そして、荒田沢橋を越えると周辺に残雪が見られるようになってきます。

 

冷泉小屋付近

標高2220m付近にある冷泉小屋を過ぎたあたりからフリコ沢の山肌はオオシラビソなどの針葉樹とダケカンバのコンビネーションの美しさを楽しむことができるようになって来ます。

 

針葉樹の深い緑と広葉樹の若い緑のコンビネーション

針葉樹の深い緑とダケカンバやウラジロナナカマドなどの若い緑の色の変化のすばらしさはなんとも形容のしがたいところです。どちらの色も均一に分布してこの時期でないと楽しめない美しさです。

 

そして標高2350mの位ヶ原山荘を過ぎると...

周辺を雪の壁に覆われるようになってきます。

そんな車窓を楽しんでいると大雪渓駐車場がある肩の小屋口バス停に到着です。 Next

 

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