ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.19(2008/09/20〜21) B

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(Update:2008/09/25)

 

【高山植物】

ミヤマキンバイの紅葉
−高山植物の紅葉は鮮やか−

高山植物の紅葉は非常に見事なもの。確かにウラジロナナカマドやダケカンバも高山植物の範疇ではありますが、こんなに美しい世界がハイマツ帯の影などのミクロな世界で発見できるはずです。

こちらの高山植物はミヤマキンバイ。夏が盛りを迎えた頃に小さくともはっきりとした黄色の花は良く目立つものでした。その時期に背の低い黄色の花を見つければ、ミヤマキンバイである確立が高いといっても良いくらいです。ご覧の通り、その時期以上に見事な色合いを放っています。

 

登山道

そんな状況は大雪渓から肩の小屋へ向かう登山道では探さなくとも見つけられる状態になっています。

 

数種類の高山植物が紅葉

ざっと見ただけでも数種類の高山植物が紅葉しています。

 

シナノオトギリ(紅葉) コイワカガミ(紅葉)

左の画像はシナノオトギリ。今が一番美しい時期です。ウラジロナナカマドなどはシーズンによってはきれいな紅葉とならないことがありますが、小さな高山植物はそのような現象はほとんどなく、ほぼ確実にご覧のようなきれいな紅葉を見せてくれます。また、紅葉は落葉する種類のものが一般的ですが、右の画像のように常緑のコイワカガミはご覧のように完全に暗紫色に全身を染め上げています。このほか良く観察すると、アオノツガザクラなども雪解けの頃は暗紫色となっていて、常緑樹でも冬の間は変化している様子がうかがえます。

 

ミヤマダイコンソウ(紅葉)

前述のミヤマキンバイやシナノオトギリなど、比較的葉の小さな高山植物はほぼ間違いなくきれいな紅葉を見せるものの、ミヤマダイコンソウのような葉の大きなものは枯れてしまうものが多く見受けられます。そんな中、ご覧のような真紅のミヤマダイコンソウを見つけることができました。大雪渓付近では至るところでミヤマダイコンソウが分布していますが、ここまできれいに紅葉するものは多くはありません。

 

ミヤマホツツジ(実)

こちらはミヤマホツツジ。3週間前の ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.16(2008/08/29〜31) C でご紹介したときはちょうど開花の頃でした。花柱をしっかりとそり返した独特の様相はそのときとの面影をしっかり残しています。

イワギキョウ(花)

きれいな紅葉が進む中、まだまだがんばって花をつけている高山植物もあります。こちらのイワギキョウは肩の小屋など大雪渓周辺ではお盆の頃から開花しているものもあり、大雪渓エリアでも9月上旬ごろから咲き始めます。そろそろシーズンが終わりに近づきつつありますが、開花している期間が長いこともあって、まだまだがんばっているものを見つけることができます。

 

トウヤクリンドウ(花)

そしてトウヤクリンドウも同様に花をつけている期間の長い高山植物。今日は終日曇〜雨の天候とあって、太陽の出ないときは観測が行えないコロナ観測所のドームと同様に、その花弁を閉じたままで一日を過ごします。 Next


■ご注意■

今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンにしてください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。

 

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