ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.20(2008/09/27〜28) @
【大雪渓】
9月最後のノリクラ雪渓カレンダーをお届けします。この一ヶ月間を振り返ってみると、例年なら9月も中旬を過ぎると朝夕は冷え込むようになってくるものの、今年はそんな様子はほとんど見られず、寒さを全く感じさせない状況が続きました。しかし、その寒さがこの週末にかけて一気に訪れます。26日(金)から気圧配置は西高東低の冬型となり、27日(土)の早朝には初雪が降り、終日に渡って寒い一日となりました。そして、この寒気はまだ続き、28日(日)も終日寒い一日で夕方からは再び降雪となり、一時は吹雪きに近い状態となります。さほどの降り方ではなかったものの、29日(月)の早朝には山頂付近は白く雪化粧して初冠雪が観測されました。
このため、27日(土)は県道乗鞍岳線・乗鞍スカイラインともに11時まで通行止め、28日(日)は乗鞍スカイラインで9時まで通行止めとなりました。そのため、シャトルバスは長野県側・岐阜県側とのに乗鞍スカイラインの通行止めと連動して運休となり、27日(土)は11時便から、28日(日)は9時便からの運行となりました。
紅葉については、7ページ目の 【紅葉情報】 にてお伝えしますが、降雪・霜により、多くの葉が枯れてしまい、先週見せていた鮮やかな彩を楽しむことができない状況になっています。
それではこの二日間の様子をお伝えします。
【9月27日(土)、観光センター】
早朝6時の乗鞍高原の気温は5℃。久々に寒い朝を迎えました。観光センターに40台ほどの車がお越しになっています。
初雪 − 山肌はうっすらと白く |
やや雲の多い状況ですが、山頂付近をはっきりと望むことができ、ご覧のように山頂付近の山肌はうっすらと白くなっています。
県道乗鞍岳線・乗鞍スカイラインともに積雪凍結通行止め − シャトルバスは運休 |
今日の冷え込みは今シーズン一番のもので、6時現在の畳平の気温はマイナス7℃、位ヶ原山荘でもマイナス3℃の最低気温を観測しました。そのため、県道乗鞍岳線は宝徳霊神バス停付近より上部では所々で凍結が見られ、乗鞍スカイラインは猫岳と四ッ岳の中間付近の10kmポストから凍結が始まり、四ッ岳カーブ付近の11kmポストより積雪となり、両線ともに通行止めとなっています。そのため、シャトルバスも運休です。
新聞報道などでは29日(月)が初雪とされていますが、実際には本日の27日(土)が今シーズン初めての降雪となりました。
これからのスケジュールを思案 − 観光マップ片手に... |
ノリクラには夏の期間だけ東京方面から夜行バスが早朝に到着します(さわやか信州号)。観光センターに降り立ったものの、今日の予定をどうしようか思案するところ。バス会社の方に尋ねても運行の目処は分かりません。乗鞍高原の観光マップを片手に周辺の散策を検討します。
上高地行き路線バスの待ち時間を一の瀬散策に |
本当はここから山頂方面に上って行きたいところですが、夕方の東京方面に向かう帰りのバスには日程的に難しいものがあって、今日はこれから路線バスで上高地に向かうことに。バスの時刻まで時間があるため、一の瀬へ少しばかりの散歩といったところでしょうか?
タクシー乗り場 |
通行止めですので、タクシーの方も開店休業と思いましたが...
急遽、タクシーで上高地へ |
こちらの方も急遽上高地へ。マイカーや路線バスとは異なりダイレクトに上高地に入れますので、かなり早く到着できるはずです。
ちなみにノリクラから上高地へ路線バスで向かう場合は、新島々行きに便に乗車して、国道158号線に出たところで上高地行きに乗り換えます。
乗鞍高原から国道158号線に合流する交差点に前川渡(まえかわど)バス停がありますが、ここには上高地行きの路線バスは停車しません。新島々行きの便はこの交差点を上高地とは反対方向の松本方面に進みますので、次の親子滝バス停で下車して、折り返し上高地行きの便に乗車することになります。
時間の経過とともに観光センターにはバスの運行開始を待つ方々が集まってくるようになります。
こんなときこそ、ゆっくりとお茶を飲みながらのんびりと... |
日が高くなるにしたがって青空がのぞくようになります。9時の気温は7℃。今日は気温の上がり方が鈍い状態が続き、この時間でもまだ山肌はうっすらと白いまま。テラスからお茶を飲みながらそんな様子をゆっくりと楽しむのも、こんなことがない限りなかなかできないかもしれませんね。
昨日も運休、今日も運休 − これから高ボッチ高原へ予定変更 |
シャトルバスは昨日も強風と濃霧で運休でした。昨日からお越しになっているこちらの方々、運行状況を確認しに来ましたが、あいにく今日もダメ。仕方ないので、今日はこれから高ボッチ高原に撮影場所を切り替えるとのことです。
通行止めを知らずに出発の準備 |
シャトルバスに乗車する方は券売所に立ち寄るため、通行止めということを知ることができますが、自転車の方はそれを知らずに出発の準備を進めます。
とりあえず三本滝まで... |
「とりあえず、三本滝まで行って見ます」と、出発されます。
こちらの方々も自転車で畳平を向かう準備をされています。
電動アシストの自転車 |
ヒルクライムはロードサイクルかMTBが大半ですが、こちらは電動アシストの自転車。
予備のバッテリーを積んで − 2つあれば畳平まで行けます |
こちらは予備のバッテリーをもう一つ積んでいます。どこまでバッテリーが持つのかお聞きしたところ、標高差700メートルくらいまでは持ち、バッテリー2つで畳平まで行くことができるとのこと。すでに何回かこれで完走されているとのことでした。
電動アシストは結構な坂でも普通の平地に近い感覚にしてくれるほどの牽引力があるそうですから、ヒルクライマーのようなアスリートでなくても上ることが可能かもしれません。ただ、下りはどの自転車でもブレーキに頼って降りてくるわけですからしっかりとした整備が必要です。
ちなみに、画像の後ろに写る自動車もハイブリッド車。「電気モノが好きなんですよ」と、冗談交じりに話してくれました。(→ Next)
■ご注意■
今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンにしてください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。
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