ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.2(2009/05/23〜24) B

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(Update:2008/05/28)

 

【肩の小屋】

肩の小屋

それでは肩の小屋周辺の様子をお伝えします。

 

先週の肩の小屋周辺
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.1(2009/05/15〜16) B

今週の肩の小屋周辺
小屋東側は1メートル以上の雪解け − 大雪渓エリアの中でもっとも雪解けが激しい

先週の画像と比較しながらお伝えします。特に右側の肩の小屋東側の画像を比較すると、先週から1メートル以上の雪解けがあったことが分かり、大雪渓エリアの中でも最も雪解けの激しいエリアとなっています。

 

先週の肩の小屋
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.1(2009/05/15〜16) B

今週の肩の小屋
小屋の西側は雪解けが少ない

こちらは肩の小屋の西側の屋根。ご覧のように東側ほどの雪解けではないことが分かります。肩の小屋周辺は昨年よりもやや少ない傾向を示していますが、それでもほとんど積雪のない年も過去にはあり、どちらかといえば、今年は多いシーズンに入ると考えられます。

 

【稜線を目指して】

それでは肩の小屋から稜線を目指して出発します。先週と比べると、肩の小屋から稜線に続く登山道のルートがはっきりとしてきました。それでも肩の小屋から朝日岳へはそのまま直登することができます。

 

先週の肩の小屋〜朝日岳斜面
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.1(2009/05/15〜16) C
今週の肩の小屋〜朝日岳斜面
多少の雪解けでもハイマツの面積が大きく広がる

こちらは朝日岳の斜面を肩の小屋から直登する部分。先週の画像と比較しながらお伝えします。雪解けそのものは先週から数十センチ程度ですが、ハイマツの面積はかなり広く分布していることが分かります。

少しの雪解けでかなりの面積が広がることから、見た目の感覚では一気に雪解けが進んだように感じられますが、積雪量が少なくなってくると、ある時点からは視覚的な変化が大きくなることはごく自然な現象で、特に今年の積雪が少ないことを物語っているものではありません。

 

上部エリアは完全なフラットバーン

大雪渓より下部では表面に縦溝が走ったりガタガタの状態が広がっていますが、ここではほぼ完全なフラットバーンが広がっています。

 

魔利支天岳

朝日岳を登って行くと隣の魔利支天岳が眼下に広がるようになってきます。積雪は先週とほぼ変わらない状況で、昨年よりも少ないものの、例年以上の状況です。

大雪渓から直登するルートと合流 踏み抜くほどまで緩んでいません

肩の小屋から稜線を目指して登ってくると、ちょうど、長野県側の春スキーバスを利用して、位ヶ原山荘から屋根板を経由して、大雪渓から直登してきた方々と合流します。
冷たい空気に覆われていることもあって、完全に踏み抜くほどまで緩んでいません。その分、登りについてはツボ足でも問題ない状況です。

 

表面はかなり緩み、シールでは滑りやすいバーン

ただ、表面の数センチに関してはかなり緩んで、シールでのトラバースでは板が完全にずり落ちてしまうほど。

急斜面に悪戦苦闘が続きます

キックターンの度にずり落ちる状況に四苦八苦しながら稜線を目指して行きます。

シールで登ったトレース跡は滑りやすい状況ですので、スキー1台分だけルートを外したほうが良い場合もあります。

 

ようやく稜線へ − 苦悩の表情から安堵の笑顔が...

ようやく稜線にたどりました。登っているときの苦悩の表情から一変して安堵の表情が広がります。今回初めてシールを使い、ノリクラにお越しになったのも今回が初めて。大雪渓から徐々に傾斜が強くなり、稜線付近に達したときは何度も転びかけた様子でしたが、次第にシールの使い方を足元で感じるようになり、傾斜の一番きつくなる稜線直下ではほとんど滑らないまでに上達しました。

これに懲りずにこれからもノリクラにお越しください。まだまだ春スキーのシーズンは続きますから...

 

【稜線】

蚕玉岳〜朝日岳稜線

こちらは蚕玉岳(こだまだけ)〜朝日岳の稜線。

 

大雪渓エリアへの滑り込み − まだまだ十分な積雪量

左の画像は蚕玉岳の頂から下る尾根部分です。先週と比べると雪解けが進んでいますが、それでも雪解け量は少なく、例年よりも多い状態です。

 

先週の蚕玉岳〜朝日岳稜線
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.1(2009/05/15〜16) C
今週の蚕玉岳〜朝日岳稜線

蚕玉岳〜朝日岳稜線は先週と比べて20〜30センチ程度の雪解けですが、面積としてはかなり多く雪解けしているように感じられます。例年比べても今年は多い部類に入る年です。

 

週の権現ヶ池
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.1(2009/05/15〜16) C
先週の朝日岳
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.1(2009/05/15〜16) C
今週の権現ヶ池 今週の朝日岳

また、権現ヶ池と朝日岳に関してはご覧のように先週とほとんど変化がありません。左の画像の権現ヶ池は左の頂の大日岳(標高3014m)や中央付近の屏風岳(標高2968m)の山頂付近で、ほぼ完全に積雪のない状態の年もあり、昨年と同様、多い部類の年です。

 

午後になっても稜線付近にはやってくるスキーヤー・ボーダーの方々の姿は絶えません。

 

稜線からの絶景をバックに記念撮影

今日はくっきりとした快晴ではないものの、北アルプスの山並みを一望できる青空に包まれ、ようやく登りつめた稜線で絶景をバックに記念撮影です。

 

今日のラストランディングへスタート!

午前中の冷たい風もほとんど収まり、稜線で休憩していてもほとんど風を感じることのない穏やかな天候が続く中、しっかりとこの光景を目に焼き付けて、今日のラストランディングに飛び込みます。

 

この瞬間のためだけに...

この瞬間のためだけに、今日の大半を使って登ってきたわけですが、この楽しみがあるからこそ、春スキーはやめられなくなるわけですね。 Next

 

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