ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.5(2009/06/13〜14) F

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(Update:2008/06/18)

 

【春スキーバス、車窓から】

それでは春スキーバスの車窓の様子をお伝えします。

 

沿線は新緑の萌黄色に包まれる

冷泉小屋付近から沿道に積雪

三本滝ゲートを過ぎると沿線の新緑の萌黄色が目に優しく映る光景が広がります。もうこの時期ともなれば、周囲の積雪はほとんどなくなり、冷泉小屋付近に差し掛かって沿道に積雪が見られるようになってきます。

 

そして、位ヶ原山荘付近までやってくると...

 

雪景色

ご覧のように一面の雪景色が広がります。大雪渓から位ヶ原・屋根板を経由して位ヶ原山荘付近まで滑走可能で、帰りは位ヶ原山荘前から春スキーバス下り便で下山するというスキーヤー・ボーダーの方もいらっしゃいますが、6月以降は屋根板より下部はバーン状態がよくありませんので注意して滑走されるか、下り便も大雪渓駐車場(肩の小屋口バス停)からの乗車がよいでしょう。

 

ツアーコース入口付近(11号カーブ)

こちらはツアーコース入口付近の11号カーブ。まだ、積雪がありますがこの先に続くツアーコースは完全に雪解けが終わっていますので、滑走することはできません。

 

唐草模様が広がります

森林限界を過ぎてハイマツの緑と雪の白で織り成す唐草模様を楽しみながら春スキーバスは進みます。

 

位ヶ原お花畑(7号カーブ)付近

宝徳霊神バス停(5号カーブ)付近

位ヶ原に出るとヘアピンカーブの周辺ではご覧のように大きな雪の壁が現れるようになってきます。

 

高い雪の壁に覆われる

そして、宝徳霊神バス停の5号カーブを過ぎると、ご覧のように完全に雪の壁に覆われる箇所に差し掛かります。

 

県道乗鞍岳線で最大の雪の壁(4号カーブ)

大雪渓駐車場手前の大カーブ(4号カーブ)は、ご覧のようにバスの高さ以上の切り通しで、幅員もバス1台が何とか通行できるほどしかありません。別の言い方をすれば、春スキーバスの最大のビューポイントとも言えます。

 

そんな大カーブを抜けると大雪渓駐車場(肩の小屋口バス停)に到着です。

 

【春スキーバス、突然の霰(あられ)】

14時30分、突然の霰(あられ)

6月14日(日)は曇と霧と晴を交互に繰り返す不安定な天候。それでも日中は雨に降られることもなく、無事に一日を終えることができると思った矢先に、突然の雷鳴に続いて激しく霰(あられ)交じりの雨がたたきつけるように降り始めます。

時刻は14時30分。肩の小屋口バス停を14時50分に発車する春スキーバス下り便がすでに待機しています。

 

道路は激しく降り続く霰と雨が、川のように流れて行きます。

 

急いで春スキーバスへ駆け込みます

強弱を繰り返しながら激しく降り続く状況に大雪渓などから一斉にスキーヤー・ボーダーの方々が春スキーバスに乗り込みます。板の積み込みや周辺に残る乗客がいないか確認する係の方々は、ずぶ濡れになりながら乗車の案内をします。

 

そして、春スキーバスが発車する頃になると...

 

嵐の後の青空 − まるで真夏の夕立の後のような

それまでの騒動がうそのような鉛色の上空に青空が広がり始めます。まるで、梅雨明け後の真夏の夕立のような出来事でした。

ノリクラなど高い山ではこんな天候は多々あることで、今回の悪天候も完全に突然というわけではなく、稜線付近ではほとんど風がなかった状況から急に冷たい風が吹き始め、パラパラっと雨が降り始める予兆があって、その後、雷鳴に続く嵐となって行きましたので、すばやく下山して大雪渓駐車場に新設された避難小屋に向かうなどの対処ができたように思います。

このようなときこそ、避難小屋のありがたさが分かるものです。

 

【昨年の今ごろは?】

2008ノリクラ雪渓カレンダーVol.5(2008/06/14〜15)

梅雨前線が南の海上に下がり、大陸からの高気圧が張り出してきたこともあって、14日(土)は午前中よりも午後になるほど良い天候となりました。しかし、絶えず強い風と寒気が入り込み、山麓と畳平では10℃以上の気温差があって、終日に渡ってアウターが手放せない一日となりました。そして、翌日の15日(日)の朝はひんやりとした空気に包まれて畳平では霜柱が立つほど。日中は冷たい空気ヶ残るものの、力強い日差しで程よい気候が続きます。
青空に黙々とした夏の雲が浮かび、まるで梅雨明け後のようなコントラストの強い天候の下、梅雨の時期の貴重な週末を送ることができました。

 

<編集後記>

今回は二日間ともはっきりとしない天候となりました。それでも春スキーバスは土日ともに4台が運行され、多くの方が大雪渓にお越しになりました。山麓の乗鞍高原の天候がまずまずだったことも起因していると思いますが、少しずつお越しになる方が増えているように感じます。春スキーバスが昨年より3便に増えたことや、他の山で積雪が少ないことなど、色々な要因が考えられますが、「ノリクラの魅力に惹かれて...」という理由が大きいところであると信じたいものです。

次週末は乗鞍天空マラソンが行われます。これまで3回の大会が開催されましたが、こちらも徐々に参加者が増えています。色々なジャンルの方がそれぞれの楽しみ方を作り上げることができるところに、ノリクラの幅の広さが感じ取ることができます。

 

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