ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.2(2010/05/22〜23) A

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(Update:2010/05/27)

 

【畳平に到着】

シャトルバス到着 − 気温5℃

シャトルバスの到着した7時45分ごろの畳平は綺麗な快晴が広がります。気温は5℃、シャトルバスから降りて外気の冷たさに上着を着込む乗客の方もいらっしゃいます。

畳平をはじめ、大雪渓など上部エリアでは、最高気温が20℃に達しないことが多く、7月・8月のサマーシーズンでもアウターが必要です。

 

乗鞍環境パトロール − 滑走指定地の説明

出発するスキーヤー・ボーダーの方々に対し、乗鞍環境パトロールの方が滑走指定地の説明を始めます。長野県側での滑走は主に剣ヶ峰・蚕玉岳・朝日岳からの稜線から続く大雪渓エリアがメインとなりますが、岐阜県側は 前ページ でお伝えした鶴ヶ池雪渓のみとなっています。
また、鶴ヶ池雪渓は今後雪解けが進んでハイマツが出始めると滑走禁止となります。滑走可能時期は、例年、6月下旬頃までです。

なお、乗鞍岳周辺は中部山岳国立公園内にあり、大雪渓・鶴ヶ池雪渓周辺は国立公園の中でも最も規制の厳しい「特別保護地区」に指定されています。
そのため、自然環境に変化を及ぼす行為は禁止されていて、雪上に雪面硬化剤(硫安 − スノーセメント)を使用することもできませんのでご注意ください。(硫安の使用により土壌の栄養状態が向上することから外来植物が繁殖し、在来の高山植物の生育が妨げられる可能性があります。)

 

鶴ヶ池雪渓へ

鶴ヶ池雪渓は畳平から数百メートルところにあり、これからの時期はレーサーやモーグラーの方々がトレーニングを目的にお越しになります。

 

シールを貼って大雪渓方面へ

もちろん、大雪渓方面から稜線を目指す方も...シールを貼って出発です。

 

今日はスキーデビューの下見に...

夏のノリクラはよくお越しになり、WebSite も愛読されているこちらの方々...今シーズンは、スキーでのノリクラデビューを果たすため、今日は鶴ヶ池雪渓の下見にお越しになったとのこと。

サマーシーズンになってからノリクラデビューをご検討の場合は、梅雨明け以降の7月下旬から8月上旬をお勧めしますが、この時期であれば、梅雨入り前の6月上旬までの間で、なおかつ、鶴ヶ池雪渓での滑走であれば、比較的容易にデビューを果たせるかと思います。

 

【畳平周辺】

不動岳 − 昨年並み 鶴ヶ池 − 昨年並み

さて、ここからは畳平周辺と、畳平から肩の小屋方面へ向かう道路周辺の様子をお伝えします。こちらは不動岳と鶴ヶ池。ほぼ昨年並みです。おそらく、昨年の画像と重ね合わせると、雪型などがほとんど一致するほどです。

 

肩の小屋への道路 − 大半が雪の下です

畳平から肩の小屋・コロナ観測所分岐点へ向かう道路は、一部路面が出始めました。しかし、先週と同様、大半の部分が積雪に閉ざされています。

 

お花畑 − 昨年並み 不消ヶ池 − 昨年よりやや多い

この一週間で雪解けが進んでいます。特に右の不消ヶ池(きえずがいけ)の画像では、奥にある魔利支天岳北斜面は先週はほぼ真っ白な山肌でしたが、岩の頭がはっきりとしてきました。それでも昨年は池の一部が融雪し始めていましたので、昨年よりも雪解けが遅いといえます。また、左のお花畑についてはほぼ昨年並みです。

 

富士見岳

畳平から肩の小屋・コロナ観測所までの区間では、急斜面の雪上をトラバースしなければならない箇所については、ルートが確保されていて、雪面が緩んでいる場合は普通の登山靴でも問題ありませんが、冷え込んで雪面がアイスバーン状態となった場合はアイゼンが必要です。

 

【肩の小屋へ】

肩の小屋・コロナ観測所分岐点

こちらが肩の小屋・コロナ観測所分岐点。ちょうど正面が魔利支天岳の頂上で、左に進むと肩の小屋、右に進むとコロナ観測所です。先週とほとんど変わらない状態で、昨年よりも明らかに積雪が多いといえます。

 

大雪渓 位ヶ原

左の画像は大雪渓方面を一望したもの。高天ヶ原の山肌などに筋状のハイマツ帯が現れるようになり、先週の白一面の状態から変化が見られます。右の画像の位ヶ原方面もハイマツ帯が見られるようになり、この一週間の雪解けの速さを物語っています。それでも昨年と比べてほぼ同じか、若干早い雪解けといえる程度です。

 

分岐点から肩の小屋方面 −ルートが確保されていてもアイゼンが必要

肩の小屋・コロナ観測所分岐点から肩の小屋方面でも、ルートが確保されていて、先週よりも歩きやすい状態となっていますが、急斜面トラバースのため、アイゼンを装着したほうが安全に歩くことができます。

 

トラバース箇所から大雪渓への急斜面 − 6月下旬頃まで滑り込み可能

途中で路面が出始めてきて、この先は肩の小屋までほぼ問題なく進むことができます。右の画像はトラバース箇所から大雪渓方面に滑走できる急斜面。6月下旬頃まではこの急斜面での滑走ができるはずです。

 

雷鳥 − 来場者を出迎えるように...

そして、雷鳥にとってこの時期は縄張り争いの時期。一年を通しても最も活発に行動する時期ともいえます。ここを訪れる来場者を出迎えるように佇んでいますが、縄張りに入り込んでくる侵入者の様子を伺っているといったほうが正しいかもしれません。

 

高いところに登って周囲を警戒

岩場の一番高いところに登って周囲の様子を伺う光景は、この時期の風物詩ともいえます。今後、雌とツガイを形成して産卵期を迎えます。 Next

 

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