ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.2(2010/05/22〜23) C

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(Update:2010/05/27)

 

【剣ヶ峰 乗鞍山頂祠の改築、山頂小屋の除雪】

剣ヶ峰山頂付近 − 360度の大パノラマ 

稜線伝いにさらに先へ進むとノリクラの主峰である剣ヶ峰の山頂に到達します。山頂からは360度全くさえぎるものがなく、完全な大パノラマが広がり、穏やかな天候の下、遠景の山並みとすぐそばに広がる位ヶ原の絶景を鷲づかみにすることができる状態に、しばらくここでその眺めを楽しむスキーヤー・ボーダーの方々がのんびりと時を過ごしています。

 

乗鞍山頂祠 − 岐阜県側の神社と背中合わせに

剣ヶ峰山頂には岐阜県側に神社があり、長野県側には背中合わせに小さな祠(ほこら)があります。

 

祠改築工事の現地調査

今年は祠の改築工事が予定され、今日は現地調査が行われました。

 

長年にわたる風雪で傷みがひどい

現在の祠は設置されてから50年以上は経過すると思われているものの、正確な年数は不明で、ご覧のように長年にわたる風雪の影響でかなりの傷みが目立つようになって来ました。

 

夏山シーズン前には新しい祠に

新しい祠は7月の夏山シーズン前には同じ場所に設置される予定です。今後は定期的なメンテナンスを行いながら、長期にわたって祠を守って行きたいとのことでした。

 

山頂小屋の除雪が始まる

さて、山頂直下にあるこちらの山頂小屋では除雪が開始されました。

 

小屋は完全に雪の下に − できる限り早期の営業開始を目指します

ほぼ完全に雪に閉ざされた状態のため、小屋全体を掘り出すまでには、まだかなりの時間が必要と思われます。おそらく6月下旬から7月上旬ごろより営業が開始されると思いますが、できる限り早期の営業開始を目指したいとのことでした。

 

【剣ヶ峰〜蚕玉岳】

こちらは剣ヶ峰〜蚕玉岳(こだまだけ)稜線。

 

昨年の蚕玉岳
2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.2(2009/05/23〜24) C
今年の蚕玉岳
昨年より早い雪解け

先ほどの蚕玉岳〜朝日岳稜線はほぼ昨年並みの状況でしたが、こちらの蚕玉岳山頂部分は昨年よりも雪解けの早い状況が見られます。また、後方の大日岳の山肌も昨年より雪解けが早く見られます。

 

稜線からの滑り込み

稜線部分は積雪が若干少ない様子が見られますが、稜線からの沢筋に関しては昨年どおりの状況です。

 

横幅は100メートル以上 − どこ滑っても問題ない広さ

左の画像の右側部分には、沢筋の右端を示すように砂礫帯が見られるようになってきますが、今年の右側部分はまだ積雪があって、沢筋の右端が明確に分かりません。そのため、横幅は100メートル以上あり、どこを滑っても全く問題のない広さがあります。雪質も適度に柔らかく、まさに春スキーのバーンコンディションです。

 

昨年の位ヶ原
2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.2(2009/05/23〜24) C
今回の位ヶ原
昨年よりやや多い
昨年の剣ヶ峰直下の岩
2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.2(2009/05/23〜24) C
今回の剣ヶ峰直下の岩
昨年よりやや多い

他のエリアでは昨年並みかやや少ない状況ですが、下部に広がる位ヶ原と剣ヶ峰直下からの岩の様子では、むしろ昨年よりも積雪が多い状態です。

 

そんな位ヶ原に向かって一直線に滑り落ちて行くスキーヤーの姿。

 

この光景のヒトコマになってみたいと思うのはスキーヤーなら誰しも胸に抱くもの...

 

春スキーを十二分に満喫して

穏やかな雰囲気が広がる中、柔らかなバーンコンディションが大滑降の楽しさをサポートしてくれて、これがまさに春スキーの醍醐味とか爽快感と言ったフィーリングにつながり、忘れられない感覚へと脳裏に刻まれます。

 

急斜面から緩斜面へ − 昨年よりも多い積雪量

この付近は稜線から県道乗鞍岳線との合流地点までの区間を3分の1程度滑走したところ。急斜面から緩斜面に変化する部分です。雪解けが進んで6月中下旬ごろになるとこの付近を境に滑走エリアが上部と下部に分断されて滑走できなくなります。現段階ではほとんど岩の頭はなく、例年よりも積雪量は多い状況です。

 

全景

先週と比べて沢筋の左右を縁取るようなハイマツ帯がやや大きくなってきましたが、昨年とほぼ同じ状況で、特に稜線付近の上部エリアは昨年よりも多い状況です。

 

県道乗鞍岳線 − 除雪が行われています

そして稜線から1kmほど滑走すると、県道乗鞍岳線と合流します。先週はまだ除雪がやってきていませんでしたが、除雪の先端が大雪渓駐車場方面に進んでいます。

 

除雪が完了していないため積雪量は不明(想定5メートル)

まだ除雪が完了していませんので、積雪量は不明ですが、おそらく5メートル程度はあるかと思います。

 

【雪渓下部】

ここからは大雪渓下部の様子をお伝えします。

 

昨年の大雪渓入口
2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.3(2009/05/30〜31) C
先週の大雪渓入口
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.1(2010/05/14〜15) B

今週の大雪渓入口
ほぼ昨年並み

こちらは大雪渓入口付近。左上の画像は昨年同時期の様子、右上の画像は先週の様子です。先週より70センチほど減少し、ほぼ昨年並みです。

 

登山道の標識も姿をあらわす 看板の裏はハイマツ帯が目立つ

そして、入口の前川国有林の看板の手前の登山道を示す標識も姿をあらわすようになります。ほぼ昨年並みの傾向です。そして、前川国有林の看板の裏側にはハイマツ帯が目立つようになって来ました。

 

大雪渓入口から北側へ50メートルのところにトイレ小屋と避難小屋があります。

 

先週のトイレ南側駐車スペース
ノリクラ 雪渓カレンダー  Vol.1(2010/05/14〜15) B
今週のトイレ南側駐車スペース
先週から50センチの雪解け

トイレ南側の駐車スペース部分はご覧のように路面がはっきりと分かるようになって来ました。先週と比べて50センチほどの雪解けです。

 

利用可能になるのはもう少し先のこと

先週までは雪に閉ざされていたトイレ周辺はご覧のようにかなり雪解けが進んでいます。雪解けにより、入口の戸板を外せる状態になりましたが、清掃などメンテナンスなどの問題から、しばらくは使用できない状況が続くかと思います。 Next

 

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