ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.15(2010/08/21〜22) D

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(Update:2010/08/26)

 

【雪渓上部 T】

雪渓上部全景 − 昨年よりも一週間遅い雪解け

それでは雪渓上部の様子をお伝えします。雪渓上部は中央にある尾根部分の雪解けが目立つものの、全体的には大きな変化は見られず、先週と同様、昨年より一週間遅い雪解けを見せています。

 

昨年の雪渓上部右側
2009 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.15(2009/08/22〜23) D
今回の雪渓上部右側
昨年より一週間以上遅い雪解け

こちらは右側エリア。例年、ポールレッスンが盛んに行われています。画像の左上に伸び始めている岩の帯が雪渓上部エリアを左右に分離する尾根です。雪渓右端から尾根まで右側エリアとなりますが、その横幅は先週の112メートルから98メートルに縮小しています。昨年同時期は80メートルでその一週間前は87メートルでしたので、昨年より一週間以上遅い雪解けとなります。

 

鉄塔土台 − 雪渓からの距離は30メートル
昨年より一週間遅い雪解け

左の画像は雪渓上部右側エリアの下部、ちょうど雪渓中段につながる位置にある鉄塔土台です。これまでリフト土台と呼んでいましたが、冬季にコロナ観測所に物資を運ぶ雪上車の走行ルートを示すために建てられた鉄塔の土台であることがわかりましたので名称を変更いたします。

雪渓と土台までの距離は先週の20メートルから30メートルに伸びています。昨年同時期より一週間早い段階で35メートルの距離があり、その点からも昨年より一週間遅い雪解けを見せています。

 

雪渓上部右側の上端

こちらは雪渓上部右側の上端部分。

 

雪渓上部右側の上端 − 昨年より一週間遅い雪解け

雪渓上部右側上端は先週より17メートル下がっています。ほぼ昨年並みの状況です。

 

上端からの画像
雪渓下端まで233メートル − 昨年より一週間遅い雪解け

上端から雪渓下端までの距離は先週から276メートルから233メートルとこれまでになく大幅に減少しています。それでも先週と同様に昨年よりも一週間遅い雪解けです。

 

今日の雪渓上部右側は訪れる方がまばら...

いつもならポールレッスンなどでにぎわっている雪渓上部右側ですが、今週は訪れる方が少なく静かな様子...

 

表面のギャップが大きくなって整備が必要

バーン状況は表面のギャップが大きくなってきて、少し整備しないと滑走しにくい状況です。

 

雪渓がこんなに固いものとは知りませんでした...

先週初めてノリクラにお越しになったというこちらの方々。WebSiteでスコップでバーン整備をする様子を見て「つるはしでバーンをかち割りながら整備する様子が映し出されて、ホントかなぁ〜と思っていましたが、実際に現地にやってきて納得しました...」と、おっしゃっていました。

これからの時期の雪渓は、雪というよりも氷が少し柔らかくなったといった表現をイメージしておいたほうが良いでしょう。

 

【雪渓上部 U − モーグルコース】

雪渓上部左側 − ほぼ昨年並み

こちらは雪渓上部左側。大雪渓の中でも急斜面のバーンが広がり、シーズン終盤まで積雪の残るエリアです。

雪渓下部での滑走が困難になり、雪渓上部(左側・右側)がメインの滑走エリアとなって来ていますが、今後、さらに雪解けが進んで雪渓上部右側も滑走ができなくなる8月下旬以降は、冷え込みの影響からバーンは硬くなってきて、スプーンカットというよりも大きな氷の柱が一面に現れ、初心者の滑走は困難な状況です。また、雪渓上部左側は他のエリアよりも急斜面であることに加え、下部は全面岩場であるため、滑落すれば大怪我となる可能性もあります。

したがって、今後は初心者、及び、初めてノリクラのお越しになる方は滑走できませんのでご注意ください。

雪渓上部左側の状況としては、先週よりも雪解けがやや早くなりほぼ昨年並みです。

 

下端部分 − 落書きの岩が見え始める、昨年よりやや遅い雪解け

こちらは下端部分。右の画像のように落書きの岩が見え始めました。昨年よりもやや遅い雪解け状況です。

 

モーグルコースは今日もにぎわってます

大雪渓エリアの中で最もにぎわっているのがこちらのモーグルコース。おそろいの背番号のユニフォームを着用するなど、和気藹々とした雰囲気が今日も続きます。

 

コブラインは二本

今週もコブララインは二本あります。

 

右側ライン − 長さ68メートル×15コブ

こちらは右側(北側)のライン。長さは68メートル×15コブと、先週よりも20メートル以上短くなっています。その理由は下端部分の雪解けが激しくなっていることに起因します。

 

スタートより上にコブラインを伸ばす

スタート部分よりも上部にはまだ空きスペースがあり、2〜3ターン分ほどコースを延長します。

 

コブ作りは思った以上に大変!

既存のラインに同調させながらコブを作ることはなかなか大変。思ったように形を仕上げることができず、コブ作りの大変さが身にしみます。ただ、右側のラインは、雪渓上部左右に分ける尾根がすぐ横まで迫ってきていて、滑走できる期間が限られて来ています。

 

左側のコブライン

そして、こちらは左側(南側)のコブライン。

 

左側のコブラインは雪渓上端から下端までロングコース − 登るのも大変!

ラインは雪渓の上端から下端までびっちりと作成されており、滑走するのも大変ですが、それを登るのも大変...ライン横に付けられた階段はおそらく300段以上はあるでしょう...

 

左側ライン − 長さ116メートル×45コブ

ラインの長さは116メートル×45コブ。

 

左側ラインはピッチが狭く難易度が高い

右側のラインよりもコブとコブの間隔が短く、難易度の高いラインとなっていますが、多くのモーグラーにとって、それがまた魅力のようです。

 

今日も夕方まで果敢に攻める姿が続きます。

 

こちらは雪渓上端部分。

 

上端部分 − 昨年より一週間遅い雪解け

これまでは一週間で高さ50センチ〜1メートルほどの雪解けでしたが、今週は1〜1.5メートルほどの雪解けが見られ、昨年よりも一週間ほど遅い雪解け状況が、ほぼ昨年並みとなっています。

 

先週の雪渓上端
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2010/08/13〜15) E
今週の雪渓上端
高さ1.5メートルの雪解け

左の画像は先週のもの。画像の中央より少し下の部分に雪渓から50センチほど頭を出した岩がありますが、その岩が右の画像の中央の一番高いところの岩です。ご覧のようにかなり雪解けが進んだことがわかります。

 

上部岩盤からの落石<先週>
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.14(2010/08/13〜15) E
上部岩盤からの落石<今週>
今後雪渓を滑落する懸念に注意

こちらは毎週お伝えしている上部岩盤から落石した大岩。雪渓上端と岩盤の隙間に横倒しとなっていて、先週は底部に隙間が生じましたが、今週は下の岩場に着地しました。それでも安定した状態とは言えず、今後、さらに雪解けが進むと、雪渓上を滑り落ちる危険性がありますので注意が必要な状況が続いています。

2004 ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2004/09/11) B では、雪渓上部左側エリアで数人のスキーヤーが滑走している最中、雪渓上にあった高さ1.8m×横2.5mの大岩が滑り始めて、落石する様子をお伝えしております。雪渓上を滑り降りるスピードはかなりなもので、とても避けきれるものではありませんでした。

 

上端から − 下端部分まで125メートル

雪渓上部左側下端までの距離は先週の136メートルから125メートルです。先週と同様、ほぼ昨年並みです。大雪渓エリアの多くが昨年より遅い雪解けを見せる中、雪渓上部左側は全体的にほぼ昨年並みの推移を見せています。 Next

 

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