ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.18(2010/09/11〜12) B

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(Update:2010/09/16)

 

【雪渓下部 U】

石碑の岩

大雪渓エリアで最初に頭を出す岩はモーグルコースの岩で、こちらは大雪渓エリアで二番目に頭を出す石碑の岩。

 

チングルマ − ほとんど変化が見られない

こちらは毎年定点でお伝えしている石碑の岩にあるチングルマ。先々週から部分的に紅葉が始まりましたが、今週はほとんど変化が見られません。これまで昨年よりも早い推移を見せていましたが、今週に限っては昨年よりもやや遅れています。

 

石碑の岩東側のスキーヤー専用道 下端部分は85メートル上方にある

石碑の岩の東側のスキーヤー専用道を進むと雪渓上部にたどり着きますが、雪渓下端部分は右の画像の位置から85メートル上方にあります。

 

昨年同時期より一週間遅い雪渓上部下端
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.17(2010/09/04〜05) B
今週の雪渓上部下端
昨年よりやや遅い雪解け

先週の段階では昨年より一週間遅い推移でしたが、少し雪解けスピードが速くなり、昨年よりやや早い程度にとどまっています。

 

【高山植物】

ここからは大雪渓周辺の高山植物の様子をお伝えします。

 

紅葉 − シナノオトギリ 紅葉 − コイワカガミ

そろそろ周辺の紅葉の状況が気になる季節になってきましたが、高山植物の紅葉はそれに先立って進み始めます。左の画像はシナノオトギリの紅葉。高山植物の紅葉は多く物が紫系に変化するものが目立ちます。

そして、右の画像はコイワカガミの紅葉に変化し始めた所です。こちらも時間の経過とともに暗紫色となって行きます。それでも「岩鏡」といわれるだけに、季節を問わず葉の光沢は変わりません。

 

オヤマリンドウ

オヤマリンドウもそろそろ花期のピークですが、今年はこれ以上開花しないかもしれません。

 

沿道の高山植物

登山道や大雪渓だけでなく、周辺の沿道にも高山植物が自生しています。そして、そんな高山植物たちも大半が花期を終えて実の時期へと移って行きます。それでは高山植物たちの赤い実を追ってみます。

 

赤い実 − ウラジロナナカマド

こちらは誰もがご存知のウラジロナナカマド。山麓のナナカマドと異なり、実が上向きになっているのが特徴です。

 

赤い実 − オオバタケシマラン

こちらはオオバタケシマラン。通常のタケシマランよりもやや大振りの葉を持ち、右の画像のように茎が左右にジグザクしているのが特徴です。また、葉が茎を巻き込むようについているところも区別のポイントでしょう。葉が茎を巻き込む現象を「茎を抱く」という言い方をすることが良くあります。

 

赤い実 − オオヒョウタンボク

こちらのオオヒョウタンボクもしっかりと赤い実ができています。二つの実が融合して瓢箪のような形となっていますが、花期はちゃんと別々の花を咲かせています。

 

赤い実 − ベニバナイチゴ

オオヒョウタンボクの実は有毒であるといわれていますが、こちらのベニバナイチゴは食用可能で、昨今話題となっているクマもその実を捜し求めて大雪渓・位ヶ原周辺を出没していることでしょう。 Next


■ご注意■

今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。

 

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