ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.24(2010/10/23〜24) F

Top-page > Index > Page:   1  2  3  4  5  6  7 

(Update:2010/10/28)

 

【あとがき】

大雪渓
Vol.1(2010/05/14〜15) @

 2001年5月に開設した www.norikura.org 乗鞍大雪 WebSite は十年目の今シーズンを無事に終了することができました。

■ 冬 − 美しくも厳しい

この大雪で降り始めからの積雪は1メートル30センチに
(位ヶ原山荘 − 除雪に追われます)
速報 2010/01/01 11:00
この大雪で降り始めからの積雪は1メートル30センチに
(位ヶ原山荘 − 除雪に追われます)
速報 2010/01/02 15:00
くっきりとした白と青のコントラストの世界
(ツアーコース − D番標識付近)
速報 2010/01/16 11:35
強風に見舞われたものの、終日良い天候の一日でした
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)
速報 2010/03/20 15:55

年末から大雪に見舞われ、厳冬期のノリクラはアクセスが大変な2010年を迎えました。

 

死亡事故現場 − 雪崩は長さ230メートル×幅70メートル
(2月23日雪崩現場 − 位ヶ原山荘付近)
速報 2010/02/27 15:10
昼前から吹雪 − シールが効かずアイゼンに履き替えて
(ツアーコース − 位ヶ原急斜面)
速報 2010/04/03 11:40

昨年以上の積雪となり、さらに寒暖の差の激しい状況が続いたこともあって、比較的安全な冬山エリアとして知られていたノリクラも死亡事故の発生する雪崩に見舞われてしまいました。この時期にお越しになる方は、冬山に関する知識や経験が豊富な方が多いとは思うものの、やはり事故に遭遇してしまうと、なすすべのない状態となってしまいます。

冬のノリクラはそれ以外の季節とは比べ物にならないほどの危険性と、それとは裏腹の美しさと楽しさがあって、そんなところに多くの方が引き寄せられるのでしょう。

 

■春 − 厳しさに開放され

青空の下、ツアーコースを出発!
(ツアーコース入口)
速報 2010/04/03 09:05
綺麗な青空が広がり、青と白の真冬の光景
(かもしかゲレンデ)
速報 2010/04/17 10:05
春山バス試運転 − 5月1日(土)運行開始決定!
(位ヶ原山荘前)
速報 2010/04/30 11:15

メンバーそろって楽しい一夜を...
プレリリース版Vol.5(2010/04/24) B

3月頃になれば、気候もかなり緩んできて、それまで張り詰めていた緊張感から開放されてくるものです。ただし、それはウインターシーズンから比べた場合のこと...

ゴールデンウィークから、乗鞍高原〜位ヶ原山荘間の春山バスの運行が始まりますが、その試運転の日は吹雪となり、冬と春が紙一重で存在しています。そのため、緩んだ緊張感に魔が差すと、冬場以上の危険性があります。特に春は濃霧が発生しやすく、目印の乏しい位ヶ原でホワイトアウト状態となれば、戻ることができなくなります。

 

乗鞍スカイライン開通初日
Vol.1(2010/05/14〜15) D【乗鞍スカイライン】
眼下には大パノラマが広がる
Vol.1(2010/05/14〜15) F【稜線目指して】

青空のコントラストが冴え渡る
(大雪渓 − 稜線に向けて出発!)
速報 2010/06/12 09:15

青空と雲のコンビネーションに全身が包まれる感覚に浸る
Vol.4(2010/06/05〜06) D【剣ヶ峰〜蚕玉岳】

それでもゴールデンウィークを過ぎて5月中旬以降ともなれば、綺麗な青空が広がる日が多くなり、まさに春スキーという雰囲気が周囲を包んでくれます。乗鞍スカイラインも開通し、多くの方が訪れるようになってきて、それまでの閑静なノリクラから、にぎやかなノリクラへと季節が移ってゆきます。

スキーで滑ることの面白さももちろんありますが、稜線まで昇り切った達成感と、そこに待ち構える広大なロケーションを目に焼き付けてしまうと、このシーズンのノリクラは絶対にはずせない!と、思うこと間違いないでしょう...

 

■ 夏 − もっともにぎやかで開放的なシーズン

たくさんの方々が訪れる
Vol.10(2010/07/17〜18) B【雪渓下部 Uモーグルコース】

連写画像は詳細なチェックが可能 − 一目稜線です
Vol.9(2010/07/10〜11) D【雪渓上部基礎スキーキャンプ】
湧き上がる雲を眺めながらのお昼寝 − 至福のひととき
Vol.11(2010/07/24〜25) D【雪渓上部 T】
アメーバのごとく湧き上がる雲 − 真夏のノリクラの空
Vol.10(2010/07/17〜18) B【雪渓下部 モーグルコース】

7月に入ると、長野県側のシャトルバスが乗鞍高原から大雪渓へと運行を始めます。それと同時に、本格的な夏スキーのシーズンが開幕します。大雪渓のいたるところで、モーグル、基礎キャンプ、アルペンレーシングなど、さまざまなジャンルの方々が、思い思いのバーンで滑走する光景が繰り広げられます。

もちろん、トレーニングを主体にお越しになる方も多いのですが、それでも夏のノリクラに広がる積乱雲の造形は、誰しもの脳裏に焼きついているもの。おそらく意識してそんなロケーションを見ていないかもしれませんが、何かしら心地の良い雰囲気にさせられるのも、都会では絶対に出合うことのできない風景があるからこそです。

 

下り便はスキーヤーでいっぱい
Vol.10(2010/07/17〜18) F
【夏の大雪渓、帰りのシャトルバス】

親子3人 − 先ほどまでお昼寝してました...
Vol.11(2010/07/24〜25) E【雪渓上部 モーグルコース】

エア台の作成
Vol.12(2010/07/31〜08/01) C【雪渓中段】

最年少は小学一年生 − 悪天候でも楽しそう...
Vol.14(2010/08/13〜15) D【雪渓上部 ジュニアレーシング】

7月に入っても梅雨明けまでは天候の悪い日が多く、そんな梅雨明けを待ちながら日々を送ると、梅雨明け後の夏空がより一層美しく感じられるものです。そして、7月から8月にかけて、大雪渓は一年で一番にぎわう時期を迎えます。

 

青空に向って − 今日はヒルクライム日和
Vol.10(2010/07/17〜18) E
【今日は絶好のヒルクライム日和】

全日本マウンテンサイクリング − 今年もがんばります!
Vol.10(2010/07/17〜18) E
【今日は絶好のヒルクライム日和】

山荘前の湧き水 − 渇いた喉を潤し、頭からクールダウン!
Vol.15(2010/08/21〜22) E
【8月22日(日)、ヒルクライム日和】
登山にもヒルクライムにも最高の一日
Vol.18(2010/09/11〜12) A【大雪渓に到着】

7月からの県道乗鞍岳線の開通を待ちわびているのはスキーヤー・ボーダーの方だけではなく、むしろ、ヒルクライマーの方々のほうが多いかもしれません。大雪渓前をひっきりなく通過して行く様子は8月下旬に開催される全日本マウンテンサイクリングin乗鞍まで続きます。

もちろん、大会に出場される選手ばかりではなく、ヒルクライムを純粋に楽しむ方も近年は増えてきて、また、ノリクラのヒルクライムはある種のステータスのようなものを感じていらっしゃる方も多いことは確かなようです。

 

山頂登山 − お孫さんの一歳になられたのを記念して...
Vol.14(2010/08/13〜15) A【雪渓下部 T】

高山植物の特徴をガイドしながら...
Vol.14(2010/08/13〜15) A【雪渓下部 T】

見飽きることのないノリクラの空気感
Vol.18(2010/09/11〜12) A【大雪渓に到着】

鳥居尾根から4時間
Vol.21(2010/10/02〜03) A【大雪渓に到着】

そして、近年は登山ブーム...ノリクラもご多分に漏れず、多くの方がお越しになります。ここ最近は肩の小屋口から出発される方も多く、さらには、乗鞍高原から登ってこられるようすもあり、中には一月に何度も足を運ぶ登山者もいらっしゃるほどです。

ノリクラが身近な存在になり、また、なんとなく、ノリクラの方向に足が向いてしまっている...といった雰囲気がうかがえます。単なる観光ではなく、一種のライフワークともいえるでしょう。

 

■ 秋 − もっとも色鮮やかなひととき

タクシーで撮影ポイントを巡る
Vol.21(2010/10/02〜03) A【沿道では】
ハイマツ林に赤や黄色が綺麗に点在
ノリクラの紅葉を代表する光景の一つ
Vol.21(2010/10/02〜03) C【紅葉情報 − 大雪渓付近】
沿道の紅葉を眺めながらの散策
Vol.22(2010/10/09〜10) F
【紅葉情報 − 冷泉小屋〜摩利支天付近】
どこを切りとっても錦絵
Vol.22(2010/10/09〜10) D
【紅葉情報 − 宝徳霊神〜位ヶ原付近 T】

秋はなんと言っても紅葉...「今年の紅葉は...」と、訪れた方々が口々にその様子を形容します。霜枯れで一気に枯れてしまったりすることも多く、紅葉の出来不出来に一喜一憂する季節とも言えます。

今年は異常気象ともいえる猛暑が秋になっても続き、紅葉が遅れ気味でした。また、10月に入っても暖かな日が続き、ノリクラらしい秋は少しばかりスポイルされた感じもありましたが、過ごしやすい状況のまま、ノリクラシーズンを終えることが出来たとも言えます。

 

■ 自然環境 − クマ、雷鳥

ターミナル内の案内所 − 最新の熊情報掲示
Vol.14(2010/08/13〜15) F【クマ出没 − 畳平周辺立入規制】

昨年発生したクマによる人的被害は記憶に新しいところですが、今年は被害はなかったものの、畳平周辺では8月中旬から9月下旬まで20回以上もの目撃情報が寄せられました。近年になく多い状況がありますが、これはノリクラだけに限ったことではないことは、各地のニュース報道などでもご存知のことと思います。

山麓にどんぐりなどの木の実ができるまでは上部エリアの高山植物の実や花などを食性することは、これまでにも確認されていて、クマが出没しても珍しくない状況です。「クマが生息するエリアに人間が出没している。」と、いったほうがノリクラでは正解なのかもしれません。

 

雷鳥(親子)
Vol.14(2010/08/13〜15) C【高山植物、雷鳥】

今年は多くの方に「雷鳥はどこにいますか?」と、たずねられる機会がありました。それだけ雷鳥に関心が寄せられていることは確かなようです。単なる興味本位ではなく、雷鳥を観察するのと同時に、雷鳥が生息できるエリアそのものをじっくりと観察してもらいたいとも思っております。

 

■ 笑顔が絶えない

今シーズンもようやく終わりに...
プレリリース版Vol.2(2010/04/03) @
ノリクラサミット−来年はさらにメンバーが増えることを期待します
プレリリース版Vol.5(2010/04/24) D
天気が良いと風景の誘惑に負けてしまいます
第5回 乗鞍天空マラソン(2010/06/19〜20) B
【折り返し地点の大雪渓では】
「わかってるけど、なかなか...」
Vol.9(2010/07/10〜11) C
【雪渓下部 W − エアー練習、ジュニアレーシング】

各エリアを取材に回るといろいろな方々にお会いいたします。もちろん、WebSiteのことを良くご存知の方もいらっしゃれば、初めて出会う方も多くいらっしゃいます。そんな中でも、ノリクラが嫌いで訪れる方は皆無なわけで、皆さん、ノリクラを楽しむために訪れていることもあって、良い笑顔を見せてくれます。

「WebSiteに登場する方は皆さん笑ってる...」と、おっしゃる方も多く見えますが、ノリクラが好きでお越しになっていらっしゃるからだからと思うのです。

 

夕方になっても快晴が続く
(乗鞍環境パトロール − 肩の小屋・コロナ観測所分岐点
速報  2010/05/15 15:30
梅雨入り前の貴重は晴れ間にできるだけやれることを...
Vol.5(2010/06/12〜13) D【山頂小屋の除雪】
天空の中を走り抜ける心地よさ
第5回 乗鞍天空マラソン(2010/06/19〜20) B
【まさに天空マラソン!】
初出場で入賞!
第25回 全日本マウンテンサイクリング in 乗鞍 E【表彰式】

そんな笑顔を探す取材がおそらく来シーズンも続くことと思っております。ノリクラに訪れた方々もノリクラの風景の一部であって、ノリクラの景観を作り出していると思うのです。

 

■ ノリクラに携わる

登山道の整備など、日々の活動が続きます
Vol.13(2010/08/07〜08) A【雪渓下部 T】
剣ヶ峰山頂に到着
Vol.8(2010/06/30〜07/04) A
【剣ヶ峰山頂への神祠上げ U − 山頂目指して】
乗鞍環境パトロール − 滑走指定地の説明
Vol.2(2010/05/22〜23) A【畳平に到着】
いつもの運転手の方々 − 今シーズンもお疲れ様でした
Vol.24(2010/10/23〜24) C【シーズンも終盤に】

ノリクラの自然や景観を守るために多くの方がノリクラに携わっています。また、観光産業としても地元の旅館民宿の方々ももちろんのことと思います。

 

第25回 全日本マウンテンサイクリング in 乗鞍 C
【続々と選手がやって来ます】
穂高の山並みに後押しされながら大雪渓へ
第5回 乗鞍天空マラソン(2010/06/19〜20) A
【レースが始まります】

直接的に寄与しなくても、何かしらノリクラに関与するスタイルがあり、そこに多くの方が集まれば、それは一つの大きな力となって行くものです。そんなノリクラとのかかわり方も重要かと思います。

 

来年も乗鞍天空マラソンでお会いしましょう!
第5回 乗鞍天空マラソン(2010/06/19〜20) C
来年も大雪渓でお会いしましょう!
Vol.18(2010/09/11〜12) E
【雪渓上部 V − ジュニアレーシング】

来年もいろいろな方々、そして、いろいろなノリクラに出会いたいと思っております。また、今シーズンのWebSiteをご覧になった感想や、ノリクラの思い出・エピソードなど、ぜひ、お寄せください。お待ちしております。(E-mail : WebMaster@norikura.org)

【2010/11/02追記】
天候悪化の懸念から翌週の10月最終週の取材が困難なことが予測され、今回掲載の ノリクラ雪渓カレンダーVol.24(2010/10/23〜24)<最終号> で今シーズンの連載を終了する予定でした、翌週も取材活動ができたことから、ノリクラ雪渓カレンダーVol.25(2010/10/29〜31)<番外編> を掲載いたしましたので、引き続きご覧ください 。( →Vol.25

 

Copyright (C)   乗鞍香辛料監視委員会

Top ||   <<Back  1  2  3  4  5  6  7    -  Next-Page (Vol.25)>>