ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.25(2010/10/29〜31) D

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(Update:2010/11/04)

 

【10月31日(日)、今シーズン最終日】

一夜明けた位ヶ原山荘。

 

夜明けと同時に視界が開け始める − 気温6℃、凍結箇所はありません

周辺には少し濃霧が立ち込めていますが、夜明けと同時に視界が開けるようになってきます。6時の位ヶ原山荘の気温は6℃。全く寒さはなく、路面には凍った箇所は全くありません。

 

次第に青空が広がり朝日が差し込む

そして、時間とともに雲間に青空がのぞくようになってきて、しっかりとした朝日が差し込むようになってきます。

 

朝日が霧雨に光りを授けて虹のアーチが − 今シーズン最後のご褒美

そして、夜明け前から降り続く霧雨に、朝日が差し込むとご覧のように綺麗な虹のアーチがかかるようになります。その一瞬の光景に宿泊された方々は一斉にカメラを取り出します。29日(金)の夕焼けと同様に、今シーズン最後のご褒美かもしれませんね...

 

シャトルバス − 最終日も正常運行

路面凍結などが全くない状況ですから、今日もシャトルバスは通常通りの運行が開始されます。

 

山頂登山に出発!

そして、日本百名山を目指すとおっしゃっていたお二人も出発です。

 

再び悪化する天候 − 山荘でのんびりするのが正しい過ごし方

しかし、その後天候は再び悪化傾向となり、濃霧が立ちこめて霧雨から小雨に変わってきます。そんなときは山荘でのんびりと一日を過ごすのが良いのかもしれません。薪ストーブの火の揺らぎを覗き込むだけで、一日の長い時間はその炎にどんどん吸い込まれて行きます。

 

濃霧に煙った屋根板 − わずかに残るチングルマの綿毛も雨に濡れて

小雨は全く降りやまず、山荘周辺は淡く霞んだ光景の中に包まれます。チングルマに残ったわずかな綿毛はしっとりと雨に濡れ、何も残っていない屋根板の光景にアクセントを添えてくれます。

 

今回の屋根板(位ヶ原山荘〜宝徳霊神 登山道)
グロテスクなダケカンバの枝振り
紅葉がピークを迎えた屋根板 − 絶景ポイントの一つ
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2010/10/09〜10) D
【紅葉情報 − 宝徳霊神〜位ヶ原付近 T】

残っているのは力強く上に伸びようとするダケカンバの幹の様子ばかり...このロケーションも10月上旬には見事な紅葉の広がる絶景ポイントでした。それからまだ一ヶ月経過していませんが、もう季節は完全に冬への準備が整っています。

 

今回の屋根板(位ヶ原山荘〜宝徳霊神 登山道)
ウインターシーズンの屋根板
2009 ノリクラ 雪渓カレンダー プレリリース版
Vol.1(2009/03/28〜29) D【屋根板 − パウダーを喰う!】

そして、こちらの箇所も今となっては何も感じさせない一角ではありますが、これが冬場になればご覧のシチュエーションとなります。ノリクラは季節を問わずいろいろな楽しみ方ができるわけです。ただし、右の画像のようなウインターシーズンは、単独ではなく経験者と同行してお越しになることをお勧めします。

 

大雪渓入口

さらに上部の大雪渓エリアは...

 

濃霧と小雨が真横に流れる − すぐさまタクシーに逃げ込む

濃霧に加えて、小雨が真横に流れる状況...タクシーで立ち寄った観光客もすぐに車内に逃げ込みます。もう訪れる方が皆無の大雪渓エリアも来年の夏スキーシーズンが始まるまで、長いお休みを迎えるわけです。

 

畳平

そして、こちらは畳平。

 

売店はすでに閉鎖

例年、乗鞍スカイラインは最終日まで通行可能であることはほとんどなく、最終日を待たずに冬季閉鎖の措置がとられることが多い状況です。そのため、冬季閉鎖前に各売店は閉店の作業に入る必要があり、最終日を迎えた今日はご覧のような状態となっています。

乗鞍スカイラインは一旦降雪に見舞われるとかなりの積雪となる場合があって、早めに対処する必要があります。そして、今回取材の翌日の11月1日(月)は初冠雪となりました。

 

営業は軽食コーナーと案内所のみ

そのため、バスターミナルの軽食コーナーをのぞいてすべてに売店は営業を終了しています。そして、バスターミナルの一角にある案内所には、今日も係の方が最後の一日を迎えています。今シーズンはクマ出没による対応など、高山植物の開花情報などの観光案内以外の応対も重要でした。

 

パトロール詰所 − 最後の後片付け

そして、こちらはパトロール詰所。いつもの環境パトロールの方が最後の業務を行っています。

 

また来年もお会いできることを楽しみにしています

ノリクラに携われて15年。おそらく来年も継続されるとのこと...ですから、多分、おそらく、いや間違いなく、来年もお会いできることを楽しみにしています。

 

【昨年の今ごろは?】

速報 2009/10/31

昨年は10月31日が土曜日で、翌日の11月1日(日)から冬季閉鎖に入ることから取材が一日のみとなり、ノリクラ雪渓カレンダーはお休みといたしました。

26日(月)の降雪のため、乗鞍スカイラインは通行止めが続き、30日(金)16時には冬季閉鎖が決定されました。県道乗鞍岳線は位ヶ原山荘までは通行できるものの、シャトルバスは28日(水)より運行見合わせとされ、乗鞍スカイラインの冬季閉鎖に合わせて、31日(土)は運行中止が決定されました。

しかし、31日(土)は朝から良い天候となり、18日(日)に初冠雪を迎えたノリクラは26日(月)の降雪でさらに白さが増して、新雪を求めてやってきた常連のスキーヤーの心も高揚感にあふれる状態。急いで大雪渓を目指して行きます。降雪から少し時間が経過しているため、落ち着いた雪質で滑りやすい状態で、ところによっては30センチほどの降雪箇所があって、若干の浮遊感を楽しむことができました。

午後になっても良い天候が続きますが、日が翳って日差しがなくなると急激に寒さを感じる状況は、冬へのシフトが確実に進んでいることを実感させられたものです。

 

<編集後記>

ノリクラ雪渓カレンダーVol.24(2010/10/23〜24)<最終号> で今シーズンの掲載を終了する予定でしたが、台風の影響が少なく現地での取材が実施できたことから、番外編として今回のノリクラ雪渓カレンダーVol.25(2010/10/29〜31) をお届けすることに致しました。

今シーズンは本当に暖かな状況が続き、最後の最後まで冬景色をお伝えすることができませんでした。しかし、生憎にも翌日の11月1日(月)には初冠雪が観測され、遅ればせながらもノリクラに次の季節がやってきた様子が見られます。

ノリクラ雪渓カレンダー 及び 速報はしばらくの間、お休みとさせていただきます。ウインターシーズンが待ち遠しい季節となりましたが、そんな風に次の季節に思いをはせる時期が一番楽しいのかもしれませんね。

実際に終わってしまうと、本当にこれで今シーズンの取材活動及び編集作業が次週から実施しない(できない)のかとあまり実感できず、編集作業・掲載作業が終わった瞬間から、次の取材への準備を開始するという毎週パターンを繰り返してしまいそうな感じです。

WebSiteは、十年目の今シーズンを無事に乗り切ることが出来ました。来シーズンも継続して行く予定ですので、これからもご愛読のほどよろしくお願いいたします。なお、来シーズンの活動の参考に、WebSiteのご感想などお寄せいただけたら幸いです。(E:mail  WebMaster@norikura.org

【来シーズンの速報、及び、ノリクラ雪渓カレンダーの連載再開の予定】 
前回のノリクラ雪渓カレンダーVol.24(最終号) 及び 今回の ノリクラ雪渓カレンダーVol.25(番外編) をもって 今シーズンの連載を終了させていただきます。連載再開予定は以下の通りですが、変更の可能性もありますので、あらかじめご了承ください。
<速報>
2010年11月はお休みさせていただく予定です。ただ、ツアーコースなどの降雪状況によっては一時的にお届けする可能性もあります。
2010年12月から2011年3月までのウインターシーズンについては、週末に速報をお届けする予定です。ただし、天候状況などにより、掲載を実施しない週もあります。
2011年4月以降の春夏秋シーズンは、ノリクラ雪渓カレンダー(プレリリース版・正式版)の取材日に合わせて実施する予定です。
<ノリクラ雪渓カレンダー>
ノリクラ雪渓カレンダープレリリース版は2011年3月下旬頃から再開を予定し、ノリクラ雪渓カレンダー正式版は2011年5月中旬頃を予定しております。

 

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