ノリクラ 雪渓カレンダー

プレリリース版 Vol.5(2011/04/23) C

Top-page > Index > Page:   1  2  3  4

(Update:2011/04/28)

 

【ツアーコース V − 位ヶ原急斜面】

ツアーコース − 位ヶ原急斜面

こちらはツアーコース最後の位ヶ原急斜面。これまで樹林帯を切りとおしてコースが作られていましたが、この付近からはオープンバーンとなってきます。

 

昨年の位ヶ原急斜面
2010ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版
Vol.5(2010/04/24) C
先週の位ヶ原急斜面
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版
Vol.4(2011/04/16) D

今週の位ヶ原急斜面
先週より30〜50センチ多く、昨年とほぼ同じ

位ヶ原急斜面の積雪は先週より30〜50センチ多くなり。昨年とほぼ同じ状況です。

 

ストックを突き刺すと50センチ埋まる 表面がググっと割れる感触 − 不安定な雪面

ストックを突き刺すと50センチほど埋まるほど新雪が降り積もっています。ただ、厳冬期の軽いものではありません。シールで進むと、雪面がググっと割れるような感覚を持って沈み込み、表層が安定していないことがわかります。

 

枝先までびっしりと着雪 − 春の雪

ダケカンバの枝は一様に雪化粧が施され、細かな枝先までびっしりと付着する様子から粘着性の高い春の雪であることがわかります。

 

滑走性の悪い重い雪 − それでもパックよりも滑りやすい

ターンを繰り返そうとしても、前転してしまいそうなほど滑走性の悪い雪。ただ、パックされた状態と比べたら格段に滑走しやすい状態です。ボードの方だと、一度停止したら動き出せない状態かもしれません。

こんな状態の雪でも、雪解けを迎えるこれからのシーズンを考えると「恵みの雪」ともいえるでしょう。しかし、今日のコンディションは「春の嵐」と呼ばれる不安定な天候に分類される状況と思われ、これから始まるゴールデンウィークの期間中もそんな天候を考慮しなければならないかもしれません。

 

<編集後記>

この数週間の週末だけを見てもはっきりとしない天候が続き、不安定な状況となっています。取材した23日(土)は激しく雪の降る状況となり、25日(月)も雪が降り続いています。

そのため、25日(月)現在、除雪作業が進んでいる三本滝ゲートから先の県道乗鞍岳線は、この雪で除雪完了箇所を再除雪しなければならない状態となり、位ヶ原山荘付近は路面凍結が解消できない状況が続いています。今後、まだ不安定な天候が続く模様で、自然融雪が見込まれません。したがって、4月29日(金)に予定されている春山バスの運行開始は、状況によっては延期される可能性も考えられます。

春山バスの運行開始が延期されたケースは過去にもあり、2007年は運行開始が5月3日に予定されていましたが路面凍結で運休となり、翌日の5月4日も夜間に降雪があって運行できず、春山バスの運行初日は予定より二日遅れた5月5日でした。

【過去の事例 − 春山バス、運行開始が二日も遅れた(2007年)】
 ●2007ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版 Vol.8(2007/05/03〜05)
   →【5月3日(木) 運行開始予定日は路面凍結で運休】(Page-2)
   →【5月4日(金) 積雪で運休】(Page-3)
   →【5月5日(土) 春スキーバス初日】(Page-9)

したがって、春山バスが運行されない場合は、これまでどおりツアーコースを歩いて登ることとなりますので、登行するための装備(シールやスノーシューなど)を整えてお越しいただいたほうがよいかと思います。
また、天候の急激な変化にも対応が必要で、位ヶ原一帯のホワイトアウト状態には十分注意が必要です。

【過去の事例 − ホワイトアウトで一時身動き取れない状態に(2007年)】
 ●2007ノリクラ 雪渓カレンダー 2007シーズン Vol.1(2007/05/12〜13) 
   →【大雪渓は濃霧のち快晴】(Psge-9)

次週からゴールデンウィークが始まります。皆様、お気をつけてノリクラにお越しください。


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

Copyright (C)   乗鞍香辛料監視委員会

Top ||   <<Back  1  2  3  4   -  Next-Page (Vol.6)>>