ノリクラ 雪渓カレンダー

プレリリース版 Vol.6(2011/04/28〜30) C

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(Update:2011/05/05)

 

【春山バス運行開始初日 − 位ヶ原山荘に到着】

春山バス到着

11時23分、ほぼ定刻どおりに今シーズン初の春山バスが位ヶ原山荘に到着します。

 

春山バスを出迎える冬の常連の方々 − 冬から春へのバトンタッチ

この瞬間を迎えることができるのは、先に位ヶ原山荘に到着した冬の常連の方々のみ...冬への想いもあるものの、やはりこの瞬間はちょっとうれしいもの...

 

この便は3台運行

本日の春山バス第二便は3台が運行されましたが、乗客数は57名にとどまりました。やはり、この時期は朝一番で行動したいスキーヤー・ボーダーが大半で、春山バスを利用せず、かもしかゲレンデからツアーコースを目指して早朝に出発されたようです。

 

バスを下車したスキーヤー・ボーダーの方々が手渡されるものは...

 

まず最初の春山入山計画書の記入・提出をお願いします

春山入山計画書...登山届のようなもので、日付、入山目的、代表者氏名、年齢、性別、連絡先といった基本情報で、さらに下山方法(春山バス利用、ツアーコースで下山)などといったことも記載し、位ヶ原山荘入口のポストに投函することとなっています。

遭難などへの対応として必要ですので、ぜひ、春山入山計画書の提出を実施されることをお勧めします。

 

トランクからスキー板を搬出

バスのトランクからはスキーやボードの板を取り出すところも、やはり春山バスを特徴づける光景の一つです。ちなみに荷物料金の設定はありません。

 

ツアーガイドの方 毎年、初日の春山バスで

今日はスキーヤーのお客さんを連れて山スキーツアーを実施しているというツアーガイドの方。いつも元気でどんなに濃霧がひどい中でもどこにいるのかわかるほど大きな声でお客様を元気付けます。冬から春シーズンにツアーコースなどにデビューされたい方は、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。ガイドブックなどではわからないこともl、現地でレクチャーが受けられることもあります。

そして、毎年、シーズン初日の春山バスに乗車して春スキーにお越しになることが恒例となっているグループの方。今年は第二便になってしまいちょっと残念ですが、今年も恒例行事が達成できてなによりです。

 

天気は曇り空へ

この時期は天候が不順で夜半から明け方にかけての凍結は頻繁に起こります。そのため、今回のように前日の降雪がなくても、早朝の第一便の運行が運休になることは珍しくありません。したがって、早朝から行動されたい方は、ツアーコースを登行されることを念頭に置いた装備・行程を計画されたほうがよいでしょう。

 

【春山バス運行開始初日 − 屋根板を出発】

雪の壁 − 人の背丈以上

位ヶ原山荘周辺はご覧のように背の高さ以上の雪の壁となっています。スキーヤー・ボーダー以外の一般観光客の方もこの雪の壁をご覧になりたくて春山バスに乗車されるケースが年々増加しています。

 

「昨日もWebSite見て来たよ〜」

アイゼンを装着されているこちらの方...「昨日もWebSite見て来たよ〜」と、声をかけてくださいました。これからのシーズンは積雪状況が刻々と変化して行きます。今後は下山に際して気になるツアーコースの積雪情報について、例年、ツアーコースが滑走不能になる5月下旬頃まで、お伝えしたいと思っております。

 

雪の壁には階段が作られている

雪の壁は3メートル以上となっていてとても登ることができませんが、一部の箇所で雪の壁に階段が作られていますので、こちらから屋根板に進んで行きます。春山バスを降りたスキーヤー・ボーダーの方々は、位ヶ原山荘から屋根板を登って位ヶ原から大雪渓方面、そして、ツアーコースへと向かわれるケースが多いかと思います。

 

出発の準備 毎年、初日は欠かさずお越しになる

雪の壁を登ったところでは、シールを装着するなど、屋根板を登る準備をされる様子が見られます。そして、右の方...「今年で四回目だよ。毎年、春山バス初日にいつもお会いしますね〜」と、声をかけてくださったこちらの方。例年、春山バス初日には欠かさずお越しになっていらっしゃるとのことで、「それでは、五回目もお会いしましょうね」と、出発間際におっしゃってくださいました。

やはり、春山バスの運行開始を心待ちにされている方がたくさんいらっしゃるようで、年々利用者の増加する春山バスの存在価値が大きいことがよくわかります。

 

シール・スノーシューの方とツボ足の方が半々

ウインターシーズンのツアーコースでは、シールもしくはスノーシューで登行される方が大半ですが、春山バスでお越しになる方の半数程度はツボ足で登って行かれるようです。この時期にお越しになる方はゲレンデスキーをメインにされている方も多く、登行ための装備を持っていないことも要因かと思います。ウインターシーズンのような深雪はありませんので、ツボ足でも問題ありませんが、悪天候に見舞われたときに必要な装備を整えることは、シールやスノーシュー以上に重要であることは間違いありません。

 

春山バス運行初日には必ず訪れるとおっしゃっていた先ほどのグループ...

 

「あれが昨年死亡事故の起きた雪崩斜面ですよね〜」

屋根板の左側に広がる斜面を指差して、「あれが昨年死亡事故の起きた雪崩斜面ですよね〜」と、メンバーに説明します。「確かに滑りたくなるようないい斜面ですね」と、おっしゃってくださいます。スキーヤー・ボーダーの心理としては本当に吸い込まれてしまいそうな斜面です。

どんなバーンでも「自己責任」という個人の判断で行動されることが最後に求められますが、一旦雪崩に遭遇してしまうと自己の責任で雪崩から脱出することは不可能な場合が多く、そんな意味から「自己責任」という言葉を過大に解釈せずに行動されることが必要と感じられます。

 

毎年恒例の春スキーに出発!

正午を過ぎて吹雪に近い状態になって来ましたが、毎年恒例の春スキーに元気に出発します。

 

上部エリアは視界不良になってくる

天候が悪化し、屋根板上部の位ヶ原ではホワイトアウトに近い状態となってきました。春山バス運行初日では、多くの方が上部エリアを目指して行きますが、「先を行く人について行けばいいんだ〜」と、安易に考えないでください。もしかすると先に行った人は始めてノリクラに訪れた方かもしれません。

判断を他人の行動に委ねず、安全な行動ができる範囲内で身動きすることが悪天候時には必要でしょう。

 

春山バスとともに春スキーシーズンが到来

春山バス運行開始とともに、にぎやかな春スキーシーズンがノリクラにも到来し、新たな季節へと移り変わって行くのです。 Next


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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