ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.22(2011/10/08〜09) D
【紅葉情報
− 宝徳霊神〜位ヶ原付近 U】
★ほぼ終了★
それでは、位ヶ原の車道沿いの様子を少し詳しく見てみます。
先週は黄色くが一層濃くなってきたダケカンバですが、ご覧のように完全に枯れてしまいました。
7号カーブ付近の位ヶ原お花畑は、先週はウラジロナナカマドの枯れ始めが目立ったものの、ダケカンバの黄色がはっきりとしてきました。しかし、ご覧のようにダケカンバも枯れてしまい、落葉が若干始まっています。
こちらは昨年同時期の画像。昨年はピークがやや過ぎたあたりの状況でした。昨年もそれほどよい状態ではなかったものの、ピークの色合いを何とか見せてくれました。しかし、今年はピークが訪れる前から、葉の色合いがよくない状態が上部エリアではありました。
ダケカンバは、幹の形状が特徴的で、落葉した後も被写体としては面白いモチーフとなります。ただ、今週は完全に落葉しているものは少なく、撮影のタイミングとしては、中途半場な時期といえます。
こちらはツアーコース入口付近の11号カーブ。遠方に少しばかり色合いが見られますが、よい状態とはいえません。
こちらは昨年の状況。良く見比べてみると、黄色に分布している箇所は、今年はすべて褐色となっています。今年の位ヶ原の紅葉は、ピークを迎えることなく終了してしまいました。
<参考 − 過去三年間の同時期の状況>
●2010年 − 2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2010/10/09〜10) E【紅葉情報 − 宝徳霊神〜位ヶ原付近 U】★ピークをやや過ぎたところ(昨年より一週間遅い)★
●2009年 − 2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2009/10/10〜11) D【紅葉情報 − 宝徳霊神〜位ヶ原付近 U】★完全に終了(昨年並み)★
●2008年 − 2008ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2008/10/11〜12) D【紅葉情報 − 宝徳霊神〜位ヶ原付近】★完全に終了(昨年より1週間早い)★
【紅葉情報−位ヶ原山荘付近】
★ピークを過ぎたところ★
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位ヶ原山荘周辺(10月1日(土)) | 位ヶ原山荘周辺(10月4日(火)) | 位ヶ原山荘周辺(10月8日(土)) |
標高2350mの位ヶ原山荘周辺からは、見上げた屋根板や富士見沢の様子。左から10月1日(土)、10月4日(火)、10月8日(土)の一週間の推移です。10月1日(土)の時点では、数日後には黄色がさらにはっきりとするかと予測しましたが、10月4日(火)の画像のように、色合いは深まったものの褐色系となり、そして、10月8日(土)になると、枯れて行く方向へと進んで行きました。
位ヶ原山荘周辺(10月1日(土)) ↓ |
位ヶ原山荘周辺(10月4日(火)) ↓ |
「週の半ばに寒気が流れ込むことから、黄色の色合いがはっきりするかどうか微妙である」と、先週お伝えいたしました。残念ながら、その予測が的中してしまい、ダケカンバの霜枯れの状態が見られます。
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位ヶ原山荘周辺(10月4日(火)) | 位ヶ原山荘周辺(10月8日(土)) | |
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位ヶ原山荘周辺 − 20号カーブ付近 (10月4日(火)) |
位ヶ原山荘周辺 − 20号カーブ付近 (10月8日(土)) |
枯れずに残っているダケカンバは皆無となり、今後、色づいてくるものも見られないため、ピークを過ぎて終了へと向かって行くと考えられます。
こちらは午後の位ヶ原山荘。
位ヶ原山荘の室内では薪ストーブが赤々と燃えています。
この日の気温は9℃。外のテラスで小休憩するには少し寒さを感じる状況で、訪れた方は、部屋の中へと進みます。
周辺の紅葉散策のあと、下山のシャトルバスが到着するまでの待ち時間にコーヒーなどを注文される様子もあり、大雪渓の避難小屋以外、施設らしいもののまったくない森林限界付近では、位ヶ原山荘はオアシス的な存在です。
紅葉シーズンが終わるとノリクラでの仕事も終了するスタッフの方々は、のんびりした時間の流れる位ヶ原山荘に染まってしまい、「帰りたくない!」と、口にする様子が続出です。
<参考 − 過去三年間の同時期の状況>
●2010年 − 2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2010/10/09〜10) E【紅葉情報 − 位ヶ原山荘付近】★ピークをやや過ぎたところ(昨年より二週間遅い)★
●2009年 − 2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2009/10/10〜11) E【紅葉情報 − 位ヶ原山荘】★完全に終了(昨年よりやや早い)★
●2008年 − 2008ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2008/10/11〜12) D【紅葉情報 − 位ヶ原山荘付近】★ほぼ終了(昨年より1週間早い)★
【紅葉情報−冷泉小屋〜魔利支天付近】
★ピークが過ぎても見頃が続く★
標高2200m付近の冷泉付近は、見頃のコンディションが続いています。
ただ、落葉が目立ち、ボリューム感の欠ける状態となっています。
落葉が目立つのはウラジロナナカマドで、ダケカンバは、状態のよいものも残っています。見頃の上限は冷泉小屋付近といえるでしょう。
冷泉小屋と魔利支天バス停の中間付近にあり荒田橋(あれたばし)を少し下ったあたりの28号カーブ付近。上段が10月4日(火)の画像で、下段が10月8日(土)の画像です。やはり、先週申し上げたとおり、先週末から週の前半までがピークで、その後は落葉の目立つ状況です。
さらに下部の29号カーブ前の直線部分はきれいな箇所もあって、見頃は完全に中腹エリア以下となってきました。
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29号カーブ付近(10月4日(火)) | 29号カーブ付近(10月8日(土)) |
こちらは10月4日(火)と10月8日(土)の29号カーブ付近。ピークは10月4日(火)前後の数日間だけで、見頃の期間の比較的長い中腹エリアでも、今年の紅葉が短命であることを物語っています。(→ Next)
<参考 − 過去三年間の同時期の状況>
●2010年 − 2010ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2010/10/09〜10) F【紅葉情報 − 冷泉小屋〜摩利支天付近】★ピークを迎えました(昨年より一週間遅い)★
●2009年 − 2009ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2009/10/10〜11) E【紅葉情報−冷泉小屋〜魔利支天付近】★ほぼ終了(昨年よりやや早い)★
●2008年 − 2008ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2008/10/11〜12) E【紅葉情報−冷泉小屋〜魔利支天付近】★見頃です(昨年より1週間早い)★
■ご注意■
今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。
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