ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.23(2011/10/15〜16) B

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(Update:2011/10/20)

 

【大雪渓に到着】

肩の小屋口バス停 − 強風で横倒し 大雪渓駐車場以降は通行止め

到着した大雪渓は風雨はまったくありません。しかし、肩の小屋口バス停の標識は、ご覧のように強風に倒れていて、昨晩の荒天の様子をうかがい知ることができます。

また、この先の畳平に進入する手前の県境ゲートが閉鎖されているため、大型車両の転回ができないことから、大雪渓駐車場より先にはゲートが臨時に設置されています。

 

気温6℃、視界30メートル未満

気温は6℃。日中とは思えない低い気温ですが、晩秋を迎えた10月中旬以降になると、寒さが一層厳しくなってきます。

 

大雪渓は荒涼とした雰囲気

つい数週間前までは、紅葉の状況が気になるものでしたが、紅葉が完全に終わった大雪渓エリアでは、荒涼とした雰囲気が漂うようになり、少しずつ冬モードへと移り変わって行きます。

 

【雪渓上部】

先週の雪渓上部左側 下端部分
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.22(2011/10/08〜09) B
今週の雪渓上部左側 下端部分
まだまだ雪解けが進む

それでは雪渓上部の様子をお伝えします。今回は現地での取材時間を多くとることができなかった都合から、雪解け状況などを詳細にお伝えすることができません。

それでも、先週の雪渓上部左側 下端部分の画像と比較すると、まだまだ、雪解けが進んでいることがわかります。

 

雪渓上部左側 下端部分(落書きの岩)

こちらは下端部分にある落書きの岩。下端からの距離は、先週からほとんど変化はないと考えられますが、濃霧のため測定不能です。今回は霧の抜ける瞬間がほとんどなく、ほぼ終日にわたって、視界の利かない状況でした。

 

そんな中でも、いつものようにお越しになった常連のスキーヤー。

 

雪渓は雪ではなく氷の世界

この時期の雪渓は、もう雪ではありません。完全に氷の世界...

 

スキー板を履くのも岩の上で − エッジを利かせて登るしか方法はありません

スキーブーツで登ることは不可能なほどに硬く凍りついた状態ですから、スキーを履いて、エッジを利かせて登るしかありません。また、ブーツをビンディングにセットするにしても、氷の上ではスキー板が滑り落ちてしまうため、岩の上で装着します。岩の上でスキーを装着することで、滑走面やエッジの傷つきがありますが、そんなことに注意を払う余裕などありません。

 

濃霧で雪渓下端もわからない

雪解けは続いていますが、雪渓の大きさは先週とほとんど変わりませんから、おそらく、スタート地点から雪渓の下端まで40メートルほどの距離しかないはずです。そんな短い距離ですが、濃霧で下端がわからないほどです。

 

大きな縦溝が滑走をさらに困難に

真冬のスキー場でも、降雪機が吹き付けたところなどでは、部分的にアイスバーンとなることがあります。しかし、それに加えて、自然の雪渓では風雨によって大きな縦溝のうねりがあって、滑走はさらに困難を極めることとなります。

 

厳しいバーン状況に、事実上滑走不能

実際の滑走シーンをご覧になると、かなり深い縦溝がバーン全体を覆っているようすがわかります。このような状況になると、バーンを削ってフラットにすることはほとんど困難で、一般的に考えれば、雪渓に滑走するだけの面積があっても、事実上、滑走不能な状況です。

そのため、スキーシーズンを目前に控えるこの時期に、足慣らしとばかりに、訪れるスキーヤー・ボーダーの方が見えます。この時期にやってくるのは、雪渓の状況を全く知らない方で、単に「雪があるから、シーズン前に滑ってみたい」ということのようです。しかし、ご覧のような状況ですから、絶対にお越しにならないようお願いいたします。シーズン前の大事なこの時期に、無理をしないことが肝要です。

 

雪のある限り、通い続ける...

それでも、大雪渓に雪のある限り、通い続けることは、目標があったり、信念があってのことと思うところですが、それだけのモチベーションを維持することに、ノリクラというフィールドが何かしら寄与しているものであることは間違いないと思います。 Next


■ご注意■

今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。

 

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