ノリクラ 雪渓カレンダー
 
Vol.22(2013/10/05〜06) A

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(Update:2013/10/10)

 

【観光センターから大雪渓へ、沿道の風景 U(三本滝ゲート〜摩利支天)】

三本滝ゲート − この先マイカー規制

さらに進んで、観光センターから7km先の三本滝ゲート。

 

三本滝でもタクシー利用可能 紅葉ヒルクライム − 今日は先週のリベンジで

観光センター前駐車場内にはタクシー乗り場が常設されていますが、三本滝駐車場からでもタクシーに乗車することができます。そして、先週も自転車で登られたこちらの方は、今日も自転車で紅葉散策。先週の状況があまり芳しくなかったため、リベンジといったところのようです。

 

暑くもなく寒くもない − 秋のヒルクライム日和

10月ともなれば、日差しがない今日のような日は寒さを感じる状況ですが、気温は16℃もあって、寒くもなく暑くもないほどよい気候。秋のヒルクライムは気持ちのよいコンディションで足取りも軽くなるものです。

 

かもしかゲレンデ

三本滝ゲートを過ぎてこちらはかもしかゲレンデ。輝かしい紅葉と比べると、色合いの乏しい状況ですが、淡い色合いの変化を楽しまなければなりません。

 

雑草にしか見られないイタドリも鮮やかに ヤナギランは全身真っ赤

人の背丈ほどにも生い茂っていた真夏の頃には単なる雑草にしか見られなかったイタドリ。端的に言ってしまえば枯れた状態ですが、やや黄色く紅葉した様子は草紅葉といってもよいでしょう。そして、大半のヤナギランはほぼ枯れてしまい、ご覧のように全身が赤く染まった状態も残りわずかですが、こちらも草紅葉を演出してくれる大事なアイテムです。

 

まだまだ咲いている花もあります(左:ノコンギク、右:ハンゴンソウ)

そんな状況のなかでも、まだ花を咲かせているのはノコンギクとハンゴンソウ。ノコンギクは秋になってから咲き始めますが、ハンゴンソウは夏の暑い時期から咲いていますので、実に2ヶ月近く咲いていることになります。

 

かもしかゲレンデから上部ではナナカマドがきれいに

先ほど、ダケカンバは東大ヒュッテ口バス停付近から自生分布が始まることをお伝えしましたとおり、この付近の黄色に紅葉した木々はダケカンバがメインです。そして、赤からオレンジ色に色付くのはナナカマドですが、休暇村から三本滝ゲートまでの区間ではナナカマドの紅葉はほとんど見られず、かもしかゲレンデ付近から再び登場するようになります。

 

タクシーを降りて 枯れちゃってるけど、これはトリアシショウマ...

さて、タクシーから降りて乗客の方々に説明する運転手さん。「もう枯れちゃってるけど、これはトリアシショウマ...」と、道端の山野草を説明します。高山植物を含めて、一般的な植物は花もしくは実ができた時期の画像しか載っていません。

そのため、花の咲く前の状態や、花が終わって枯れてしまった状態の様子では、判別が困難になります。花が咲く前と咲いた後の状態を現地で絶えずチェックしていなければ、おそらくわからないでしょう。しかし、そこは常連のタクシー運転手さんですから、毎日、いやというほど沿道の様子をご覧になっています...

 

この岩はね『熊の岩』て言うんですよ。

「この岩はね『熊の岩』て言うんですよ。」と、記念撮影をされています。「ちょうど熊の頭によく似ているでしょ!」
確かによく似てますね...ノリクラでライチョウに会いたいとか、熊を見てみたいという方は結構いらっしゃいますが、こちらの「熊」はいつでも見られますので、シャトルバスの車窓からでもOKです。ただし、シャトルバスは停留所以外では停車しませんので、より近くでご覧になりたい方は、タクシー、自転車、徒歩ということになります。

 

摩利支天付近 − 全エリアの中で一番色合いが鮮やか

標高2000メートルの摩利支天付近は、森林限界を超えた標高2500メートルの位ヶ原付近と比べて、木々そのものが大きく、摩利支天付近は紅葉にすっぽりと包まれた世界が広がっています。

ノリクラの紅葉といえば大雪渓・位ヶ原が人気のエリアですが、見頃を迎えたタイミングのそれぞれのエリアの状態を比較した場合、紅葉が一番きれいなエリアは、摩利支天付近を含めた中腹エリアといってもよいでしょう。

 

写真撮ってばかりで前に進めない − サングラス掛けていてもったいない

さて、先ほど三本滝ゲートを自転車で出発された方がようやく摩利支天までやってきました。「写真撮っている時間帯のほうが長く、今日は全く走れません...」と、おっしゃっています。

ヒルクライムではサングラスは必須ですが、「今日はサングラス掛けていたらもったいない..」と、サングラスをはずしていらっしゃいました。

 

全山歩き通せば、満足感・達成感は確実に味わえます

この付近は先週までまだはっきりとした色付きではありませんでした。さらに続けて、「紅葉散策するんなら、絶対三本滝まで足を伸ばしたほうがいいですよ!」と、付け加えておっしゃっていました。

紅葉が進んだこの時期は、大雪渓・肩の小屋口バス停でシャトルバスを下車して、車道、もしくは登山道を歩きながら下山し、途中のバス停からシャトルバス下り便に乗車される様子をたくさん見かけます。一般的には上部の紅葉散策から降りてきて位ヶ原山荘前バス停からの乗車が多く、その先の冷泉小屋や摩利支天まで足を伸ばす方はそれほど多くない状態で、さらにその先の三本滝となればほとんどいらっしゃらない状況です。

位ヶ原山荘から冷泉小屋までは車道で約3km、冷泉小屋から摩利支天までは約2km、摩利支天から三本滝までは約3kmもあるため、全山紅葉とは言えども、全山徒歩を実行するにはある程度の健脚でないと無理かと思います。でも、ここまですべて歩き通せば、満足感・達成感は確実に味わえるはずです。

紅葉の概要については、乗鞍紅葉情報(紅葉の歩き方)で詳しく説明しています。また、県道乗鞍岳線や登山道沿線のビューポイント地図はノリクラガイドマップ 紅葉 上部エリア版(大雪渓〜摩利支天)   ノリクラガイドマップ 紅葉 下部エリア版(三本滝〜乗鞍高原・一の瀬エリア)をご覧ください。

 

【観光センターから大雪渓へ、沿道の風景 V(冷泉小屋〜位ヶ原山荘)】

冷泉小屋 − 山麓から歩いて

こちらは標高2230メートルの冷泉小屋付近。車道と登山道を組み合わせながらやってくる方がいらっしゃいました。

 

涸沢の予定が乗鞍に...どちらも紅葉の時期は同じ

ノリクラは初めてというこちらのお二人。本当は涸沢(からさわ)に行く予定でしたが、天候があまり芳しくないという予報だったため断念して、同じ標高の乗鞍に予定を変更されたとのこと。涸沢の標高は2350メートルですから、ノリクラに換算するとちょうど位ヶ原山荘付近ということになります。

 

ダケカンバが黄色く燃える − 今年は当たり年に!

周辺はダケカンバの黄色が燃える屏風が広がり、それは見事な状況。
毎年同じように綺麗に紅葉するわけではなく、2009年と2012年が紅葉の当たり年で2011年は残念な年となりました。先週の状況では、今年はハズレ年となる公算が大きかったのですが、この1週間でかなり色付きがよくなり、2012年に近い状態の紅葉となりました。

 

転倒注意 − きれいな紅葉にわき見運転、スピードの出しすぎに注意!

そんな紅葉を眺めながらヒルクライム・ダウンヒルしていると転倒の危険性があります。わき見運転には注意され、しっかり前を見て安全スピードでの走行をお願いします...間違ってもこんな風にならないように、また、こんなマネをされないように...(笑)

 

そして、こちらが標高2350メートルの位ヶ原山荘。

 

紅葉シーズンは途中バス停からの乗車が多い − 場合によっては満席も

お昼近くになると、大雪渓エリアから歩いて紅葉散策をされた登山者やカメラマンがシャトルバス下り便に乗車するために集まっています。午後になると下山者が多くなり、位ヶ原山荘前を含めた途中のバス停からの乗車が困難な状況となってきます。

紅葉シーズンは通常期と異なって、途中バス停からの乗車が非常に多くなり、各バス停を係員が巡回して、乗車人員を絶えず確認しながら運行台数を算出しています。ただ、畳平をバスが出発した後からお待ちの方が増えると増発対応ができないため、定刻直前に列に並ぶのではなく、ある程度早くから並べば確実に乗車できるかと思います。

 

取材二日目(10月6日)は晴れ上がり、かなりの賑わいに

こちらは取材二日目の10月6日(日)の様子。きれいに晴れ上がったこともあって、かなりの賑わいになりました。シャトルバスだけでなく、紅葉見物の貸切バスも多く見られ、沿道はカメラマンの三脚と散策される方々でいっぱいでした。 Next


■ご注意■

今回の大雪渓関連の記事はノリクラ初心者の方を対象にしておりません。ノリクラデビューをお考えの方は来年の夏シーズンをご検討ください。
これからの時期は天候の急変により降雪・凍結などで冬山の様相を呈します。今後、大雪渓に新雪が降った場合でも、急斜面とアイスバーンが残っていて、この時期にノリクラの雪渓で滑走されたことのない方や、ソフトブートのボードの方は絶対にお越しにならないようお願いいたします。

 

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