第11回 乗鞍スカイラインサイクルヒルクライム

(2014/07/12〜13) D

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(Update:2014/07/24)

 

【天候の急変・突然の暴風雨で下山困難】

予想以上の天候の急変(桔梗ヶ原)

下山開始時刻は予定より早められましたが、天候の急変は予想以上に早く、ご覧のように濃霧に包まれてしまいます。雨も降り続いていて、カーボンホイールの選手はブレーキがほとんど効かない状態となり、カーボンホイール装着車は、下山走行しないように待機選手に伝えられたようです。

 

立っていられないほどの暴風雨(土俵ヶ原)

そして、ゴールから1.5km下山したあたりの土俵ヶ原。立っていられないほどの暴風雨に見舞われ、自転車とともに選手も地面に横這いに...

 

下山用バスに駆け寄る選手(土俵ヶ原) 暴風域を抜けてもしばらくは歩いて下山

下山用のバスに乗り込む様子も見られ、また、暴風域を抜けた後、しばらくは歩き、再び自転車に乗って下山する様子もありました。

 

四ッ岳カーブからは風の影響は少なくなる

四ッ岳カーブを過ぎると雨はまだ降っているものの、風の影響は少なくなって来ます。しかし、再び暴風に見舞われる恐れを懸念して、また、ブレーキの効きの問題から、しばらく歩き続ける様子も...すでにこの時点では、ゴールからの下山走行は中止され、バスでの下山に切り替えられていましたが、現地ではかなり混乱した模様でした。

 

大会会場に到着した下山バス

こちらは大会会場に戻ってきた下山バスの様子。バスには選手のみ乗車していただき、自転車はその後トラックで回収するというスタイルがとられました。そのため、自転車が戻ってくるまで、数時間も足止めとなった選手も多かったようです。

 

突風で自転車置いて帰ってきました、とにかく大変でした

「もう、ゴールの所が視界がゼロ、突風の吹いてきて、みんな自転車置いて帰ってきた。とにかく大変でした。」と疲れきった様子。それでも、どの選手も冷静に落ち着いた様子だったのが印象的でした。

今回の下山に対する対応については、検証と次回大会への対策がされることと思いますが、今回のようなケースへの対応はかなり難しい局面もあったことは確かです。

 

【表彰式】

男子総合1位 矢部周作選手(男子D))

そして、表彰式が始まります。カテゴリーごとに3位まで表彰されます。こちらは男子Dカテゴリーの表彰。1位は矢部周作選手。1時間01分16秒。カテゴリー優勝だけでなく、男子総合優勝です。「1時間切りを狙ってたんですが、風が強くて...」と、インタビューでおっしゃっていました。

 

表彰状を片手に...

そして、こちらは女子の部、1位の宮下 朋子選手(右)と、2位の松本 雪子選手(左)。毎回上位に食い込むことはなかなか大変なこと...

 

実業団E1優勝  原 純一選手

最後に実業団の表彰です。6位までが入賞。E1カテゴリー優勝は原 純一選手(竹芝サイクルレーシング)。MCから「なかなか接戦だったのでは」と、問いかけられると、 「なかなか厳しい感じだったので、最後、フラットなところで風を利用して、中から抜け出して勝てました。今回で竹芝がチーム1位に返り咲きましたので、このまま優勝向かって行きたいと思います。」と、おっしゃっていました。

 

女子総合1位 金子 広美選手(実業団F)

実業団Fカテゴリーの優勝は、金子 広美選手(イナーメ信濃山形-EFT)、前回大会でご自身が記録した大会レコードを2分も短縮し、二連覇を果たしました。また、長野県側の全日本マウンテンサイクリングin乗鞍でも二連覇されていて、飄々とした雰囲気の中には未知数な伸びしろが隠されてようです。

 

各カテゴリー優勝者一同 矢部選手・金子選手

また、来年もお会いできることを楽しみしております。来年はどのような御感想がお聞きできるか楽しみです。

 

第11回大会 − 何とか終えることができました

天候が急変する中、何とか大会を終えることができました。第11回大会は次の10年への最初の大会でした。次の10年も「草レース」の雰囲気のよさを残しながら、さらなる成長を続けられることと思います。

 

<編集後記>

これまでの10年間を振り返ると、2003年の乗鞍スカイラインマイカー規制と同時に自転車通行が認められれ、第1回大会はその翌年の2004年に始まりました。その後、2006年第3回大会から実情団レースが加わり、2009年第6回大会からはスタートを平湯峠から殿下平へ変更されて、さらにハードな大会となりました。また、参加者はわずか184名からスタートしたものが、今年は947名まで大きくなっています。

これまでの10年は上記のとおり成長し続けた10年でありました。
そして、今年は乗鞍スカイラインを通行止めにして大会を実現することができました。選手の方々にとっては、参加者が増えたための当然の措置といえるかもしれませんが、大会運営者としては念願の実現であり、この10年の実績が実ったものです。

今回は天候の急変さえなければ、何も問題のない大会でした。今後は、今回の検証やそれに基づいた改善がなされ、より安全で緊急時への迅速な対応ができる組織体制の確立がなされることと思います。これまでは「成長の10年」でしたが、次は「成熟の10年」へと導いて行くのでしょう。

 

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