ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.11(2014/07/19〜20) A

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(Update:2014/0724)

 

【観光センターから大雪渓へ、沿道の風景 U】

三本滝ゲート − この先マイカー規制

そして、観光センターから7km先にある三本滝ゲート。

 

三本滝からもシャトルバス乗車可能 この先はバス、タクシー、自転車のみ

三本滝ゲートの先は、バス、タクシー、自転車の通行が可能です。三本滝ゲートにはシャトルバスの停留所もありますので、ここまでマイカーでお越しになって、シャトルバスに乗り換えることも可能です。なお、シャトルバス乗り換え駐車場は、観光センター前、すずらん橋、そして、三本滝の3箇所です。

 

ニッコウキスゲ(かもしかゲレンデ) まだつぼみがあり、しばらくは見頃が続く

こちらは、三本滝ゲートの隣にあるかもしかゲレンデ。先週あたりからニッコウキスゲが見頃を迎えています。まだ、つぼみのものも多いため、しばらくは見頃をつづくことと思います。ただ、ニッコウキスゲは1日花ですから、つぼみがたくさん残っていたとしても、見頃の時期が長く続くとあまり考えられませんので、お早めにご覧ください。

 

橋を渡るときに... 欄干からは小さな原生林の世界が

さて、沿道の風景は高山植物や山野草ばかりではありません。このような橋を渡る際には左右の川の流れに目を向けると、ご覧のような滝が見られます。雨の降ったときしか見られない枯れた滝もありますが、三本滝の上流にあたる荒田沢やフリコ沢は綺麗な流れがあって、橋の欄干から見られる様子には、小さな原生林の世界を垣間見る雰囲気があります。

 

良く似た山野草 − モミジカラマツ(左)、カラマツソウ(右)

7月に入ると、高山植物や山野草が一斉に開花し、紹介しきれないほどの状況です。そんな中でも、特徴あるものだけをご紹介します。こちらの2つの山野草。違いが全くないように見えますが、左はモミジカラマツで右はカラマツソウ。モミジカラマツは大雪渓周辺でたくさん見られる高山植物で、カラマツソウは乗鞍高原でたくさん見られる山野草。自生するエリアが異なっていますが、ちょうど、この付近(標高2100メートル付近)では、両方のエリアが重なっています。

 

花は同じでも葉が全く違う − モミジカラマツ(左)、カラマツソウ(右)

さて、同じような花の2つの植物ですが、大きな違いは葉の形です。これを見れば、2つの違いは一目瞭然です。カラマツソウの新芽は「デッパラ」と呼ばれて、春の山菜として珍重されています。

 

ナナカマドの部分的な紅葉

毎年、良く見られる現象ですが、ナナカマドが部分的に紅葉しています。ほんの一部ではあるものの、緑の中に一点だけあり良く目立ちます。今後、周辺のナナカマドまで紅葉が広がって行くことはなく、紅葉した部分は数週間後には枯れてしまいます。

 

クルマユリ

そして、冷泉小屋から位ヶ原山荘までの区間でよく見られるのがクルマユリ。

 

花だけではクルマユリとオニユリの区別がつかない 葉が放射状に広がる「輪生」がポイント

左の画像のように花だけを見ていると、クルマユリもオニユリもほとんど区別はつきません。しかし、葉を見れば一目瞭然です。ご覧のような葉が放射状に広がる「輪生」のものがクルマユリで、オニユリは葉のつき方は「互生」でもっと密集しています。

花ではほとんど区別がつかず、葉で区別する点は、先ほどのモミジカラマツとカラマツソウの違いと同じですね。

 

位ヶ原山荘

こちらは標高2350メートルの位ヶ原山荘。

 

残雪が少なくなってきた

この先、森林限界へと差し掛かります。山肌の残雪はかなり少なくなってきた様子が見られます。

 

11号カーブ − ツアーコース入口

位ヶ原山荘から約1.5km先の11号カーブ、厳冬期のツアーコースの入口です。この付近では窪地になっているところだけ積雪が残っています。

 

ウラジロナナカマドに花が咲く 秋になると見事に紅葉(昨年9月下旬)
2013ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.21(2013/09/28〜29) F

周辺のウラジロナナカマドが花をつけ始めました。緑の中に白い花が点在していて、遠目に見ても結構目立つ存在です。そして、11号カーブ付近は紅葉スポットとしても有名で、こちらのウラジロナナカマドも、秋になるとご覧のように見事に色付きます。

位ヶ原の紅葉は9月下旬から10月上旬が見頃ですが、年によって1週間程度は前後します。ノリクラ雪渓カレンダーでは、紅葉が始まる前の9月上旬から紅葉情報を提供していますので、紅葉シーズンが近づきましたら随時チェックしていただき、見頃のタイミングを逃さずお越しください。

 

位ヶ原のお花畑

さらに進んで、位ヶ原のお花畑。まだ、残雪が残っています。昨年より雪解けが早いものの、ほぼ例年並の雪解け状況です。

 

山頂方面には雲 5号カーブ − この付近から沿道に積雪が

位ヶ原周辺では視界に問題はないものの、山頂方面には雲が横たわっています。そして、宝徳霊神バス停のある5号カーブ付近から沿道に積雪が見られるようになってきます。5号カーブの積雪は、例年7月下旬から8月上旬まで見られます。

 

4号カーブ − 雪の壁が小さくなる

位ヶ原から大雪渓までの周辺で最も積雪量の多かった4号カーブは、かなり雪解けが進んでいて、雪の壁もご覧のようにほとんどなくなる状況。

 

登りでも寒い −アームウォーマーを着用する

一緒に登ってきたこちらの二人のヒルクライマー。初めてノリクラにお越しになったとのこと。「ノリクラはヒルクライムで有名なので、一度訪れて見たかった」と、おっしゃっていました。冷泉小屋あたりの中腹では、日が差し込むタイミングがあって、蒸し暑さも感じる状況もありましたが、位ヶ原山荘を過ぎてからは、冷たい空気に覆われています。持参したアームウォーマーを腕にはめます。

標高差のある県道乗鞍岳線は、山麓と終点では天候状況が大きく異なります。防寒着はもちろんのこと、フルフィンガーのグローブなど、小物類にも注意を払う必要があります。また、最近、多くなってきているカーボンホイールは、雨天時の下山走行(ブレーキ)はかなり危険で、先日、行われた乗鞍スカイラインサイクルヒルクライムでも、雨の中での下山時でブレーキがほとんど効かず、徒歩程度の遅いスピードで慎重に下りる選手もいたほどです。

 

【4号カーブ雪渓】

4号カーブ雪渓 今日もポールをセットして練習

こちらは4号カーブの隣にある雪渓。大雪渓からやや離れているため、訪れる方は限られていますが、今日もポールをセットしての練習が行われています。

 

昨年より積雪量が多い

4号カーブの雪壁が昨年よりも高い状態が続いていましたが、それと同じくこちらも例年と比べると積雪量が多く、横幅を広く確保できるため、今回は2〜3レーンほどのポールセットがありました。ただ、シャトルバスの停留所はなく、周辺にはトイレなどの設備はないため、一般向けとはいえないでしょう。

 

キャンプは地元の方のサポートのもとで

そのため、今回も地元の方のサポートの下で、キャンプが行われていました。

 

今年は7月下旬まで滑走可能

4号カーブの雪渓での滑走は、今年は7月下旬ごろまで可能と見込まれます。

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