ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.20(2014/09/20〜21) @

Top-page > Index > Page:  1  2  3  4  5  6  7  8 

(Update:2014/09/25)

 

朝晩の冷え込みが厳しく感じるようになり、日の出と日の入りも急速に短くなってきました。紅葉シーズンまでカウントダウンが始まり、駆け足で季節が先に進んで行こうとしています。

9月20日(土)は、曇り空の朝を迎えます。気温は8℃ですが曇っていることもあって、気温の割には寒さを感じない朝で、山頂がはっきりと確認できる状態です。三連休の翌週ということと、紅葉がまだ見頃を迎えていないということもあって、今日は普段の週末と変わらない程度の人出。日中になっても気温の上昇が鈍く、正午の大雪渓で9℃と低い状態。先週まではひっきりなく登ってきたヒルクライマーも今日は少なめでした。午後からは青空広がるようになり、穏やかな一日を過ごすことができました。

9月21日(日)は、雲ひとつない快晴の朝を迎えます。夜明け前の4時の観光センターで2℃の気温まで冷え込み、畳平の鶴ヶ池では初氷を観測しました。昨年より4日遅く、例年より11日早い状況でした。肌に突き刺さるような強い日差しがあるものの、ひんやりとした空気感がかき消してくれて、登山にもヒルクライムにも快適な秋らしいコンディション。強い日差しと透明感あふれる空気があいまって、紅葉の色合いを一段と鮮やかに映し出してくれました。ただ、朝の冷え込みのせいか、大雪渓・位ヶ原エリアでは昨日よりも枯れたウラジロナナカマドが散見される状況で、今後の紅葉の進捗に少し気がかりなところです。

紅葉は先週の段階では昨年よりもやや遅い状況でしたが、今週になって色付きが進んで、ほぼ全エリアで昨年よりも早い状況となっています。特に中腹エリアの冷泉〜摩利支天はほぼピークに近いところまで色付きが進んでいます。ただ、21日(日)の朝は冷え込みが厳しく、畳平鶴ヶ池で初氷が観測されたほどですから、大雪渓・位ヶ原の上部エリアでは夜間・早朝に霜が下りた模様で、昨日は枯れたものがほとんどなかったにもかかわらず、今日は枯れたウラジロナナカマドが散見されました。ただ、先ほど掲載した23日(火)付け速報の通り、23日(火)には、霜枯れせずに残っていた部分の色付きが進み、21日(日)よりもよい状態になっています。

23日(火)の紅葉状況については、最終ページの<取材後記>にて掲載しておりますので、あわせてご覧ください。

 

◎ 今回の目次

Page-1 : 【9月20日(土)、観光センター前駐車場】       【観光センターから大雪渓へT(乗鞍高原周辺、沿道の風景)】
Page-2 : 【観光センターから大雪渓へU(三本滝ゲート〜大雪渓沿道の風景)】
Page-3 : 【雪渓下部】       【雪渓上部 T】
Page-4 : 【雪渓上部 U、モーグルコース】
Page-5 : 【9月21日(日)の様子 T− ご来光】
Page-6 : 【9月21日(日)の様子 U− 晴天の一日】       【9月21日(日)の様子 V− 日没直前のクマ出没】
Page-7 : 【紅葉情報−大雪渓付近(標高2600〜2700m付近)】        【紅葉情報−宝徳霊神〜位ヶ原付近(標高2500m付近)】
Page-8 : 【紅葉情報−位ヶ原山荘付近(標高2350m付近)】        【紅葉情報−冷泉小屋〜魔利支天付近(標高2220〜2000m付近)】        【昨年の今ごろは?】        <編集後記>

【ヒルクライマーへのアドバイス・お願い(レインウェアの持参、自転車の点検整備、熱中症と水分補給可能場所、走行上の注意点)】(Page-2)

●参考資料●
(紅葉の概要) − 乗鞍紅葉情報(紅葉の歩き方)
(紅葉ビューポイント・地図) − ノリクラガイドマップ 紅葉 上部エリア版(大雪渓〜摩利支天)   ノリクラガイドマップ 紅葉 下部エリア版(三本滝〜乗鞍高原・一の瀬エリア)
(周辺地図) −      ノリクラ ガイドマップ (県道乗鞍岳線カーブ番号版)    ノリクラ ガイドマップ (春〜夏スキー 大雪渓・山頂版) 
(シャトルバス) − 乗鞍岳マイカー規制・乗り換え駐車場・シャトルバス情報

  

 

【9月20日(土)、観光センター前駐車場】

観光センター前駐車場

早朝6時の観光センター前駐車場。ご覧の通り、曇り空の朝を迎えています。気温は7℃、ただ、曇っているせいで、体感的にはそれほど寒いというわけではありません。

 

曇っていても山頂はしっかり確認できる 今日の来場者数は通常の週末程度

低い雲が垂れ込めているわけではありませんので、山頂はしっかりと確認できる状態。また、畳平天候も同じく曇で、気温は1℃、風速3メートルと穏やかであるため、乗鞍スカイラインは早朝より自転車通行可能となりました。

おそらく、乗鞍高原から山頂が見えないときは山頂方面は濃霧に包まれていることが多いでしょう。ただ、周辺の山すら飲み込まれているような さらに低い雲が乗鞍高原を覆っているときは、山頂付近は雲海の上の快晴という場合があります。

6時の時点で観光センター前駐車場には62台のマイカーがお越しになっています。通常の週末と同じ程度の駐車台数です。

 

乗鞍高原にも紅葉の足音が

さて、乗鞍高原の紅葉は10月中旬ごろに見頃を迎えます。しかし、ご覧のように観光センター前駐車場のシラカバはすでに色づき始めました。上部の大雪渓付近では、紅葉の見頃となる数週間前から色合いが徐々に薄くなり、赤くなり始めて1週間程度で一気にピークに近い状態になります。しかし、中腹から山麓の紅葉は発色し始めて、比較的長い時間色合いが維持する様子がしばしば見られます。

そのため、ご覧の現象が見られても紅葉の開始が早まることはありません。

 

畳平で1℃ − 冬装備の登山者も多い

先ほど申し上げたように畳平の気温は1℃。シャトルバス乗車券販売所のカウンター上のホワイトボードにも同様に記されています。シャトルバス始発便に乗車しようとされる方々も完全に冬装備に近い服装も見られる程です。

 

そして、シャトルバス始発便が到着。

 

今日は2台運行 防寒着を手渡される

この中で一番薄着なのが、バスの車掌さん。営業所のある島々とノリクラでは気温差が相当あるため、この寒さは想像できないことかと思います。防寒着を手渡されて、今日の乗務が始まります。

 

どんよりとした雰囲気が寒さを一層感じさせる

これまで曇り空の朝を迎えても、気にも留めなかったものの、今日はどんよりとした雰囲気の空が寒々と感じます。季節感は感じ方・受け止め方によって大きく異なるものです。

 

【観光センターから大雪渓へT(乗鞍高原周辺、沿道の風景)】

先週の鈴蘭バス停のカエデ
ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.19(2014/09/13〜14) @
今週の鈴蘭バス停のカエデ
色合いが広がって深まる

それでは大雪渓に向かう沿道の様子をご覧ください。こちらは鈴蘭バス停のカエデの紅葉。乗鞍高原の中でも最も早く色付くカエデです。先週と比べてさらに色合いが広がって深まっています。落葉が全くなく、このまま全身が真っ赤に染まって行きます。

 

素敵な小道

普段はアスファルトの舗装路ばかりですから、こんな道を見つけると特に用事があるわけでもないのに、歩いて足裏からの感触を楽しもうとしてしまうものです。

 

ノコンギク − 今が旬 アカツメグサ − 息の長い花

その傍らには    いつものように山野草の姿があります。今、最も旬な山野草はノコンギク。これは言うまでもありません。そして、その隣にはアカツメグサ。これは一帯いつが旬なんでしょうか?7月上旬から咲き始めていて、ずーっと咲き続けています。数ある山野草の中でも、これだけ長期間にわたって咲いているのはアカツメグサぐらいではないでしょうか。

 

ナギナタコウジュ 薙刀のように片面に花が咲く

そして、こちらはナギナタコウジュ。右の画像なら良くわかるかと思いますg、一方向のみ花が咲いています。この様子が薙刀の刃に似ているところから命名されたようです。こちらの花はそれほど長く続かず、おそらく、次週末にはほとんど花が落ちていることと思います。

 

は善五郎の滝入口

そして、こちらは善五郎の滝入口。

 

ミズナラ林の中に紅一点 ヤマウルシ −触るとかぶれるので注意

善五郎の滝への遊歩道はミズナラが大半を占めています。そのため、まだ紅葉する様子は見られませんが、一部でかなりよい発色の木があります。こちらはヤマウルシ。乗鞍高原で最も早く色付く木ですが、触れるとかぶれる可能性がありますので、不用意に触らないよう注意したほうが良いでしょう。

 

先週の善五郎駐駐車場〜休暇村間
ノリクラ 雪渓カレンダーVol.19(2014/09/13〜14) @
今週の善五郎駐駐車場〜休暇村間
ミズナラの色合いが進む

さて、こちらもミズナラですが、先週よりも黄色の部分がふえてきました。現段階では色付き状況は昨年と遜色ないと考えられます。

 

ミズナラ この付近のミズナラはどんぐりが少ない

ミズナラの木を良く見ると木の実(どんぐり)ができているのがわかります。ただ、昨年より少ないように感じます。どんぐりは熊が冬眠するまでに大量に摂取しますから、その出来・不出来は影響を及ぼすことでしょう。

 

さらに進んで休暇村

 

ヤマボウシの実が赤くなってきました

正面にあるヤマボウシ。今週に入ってようやく赤い実が出来ました。

 

赤いものに自然と目が移る

この時期は「赤」と聞くだけで色々なものを想像してしまいます。色彩を強く意識する時期がもうすぐそこまでやってきています。

■ Next>>  Page2 【観光センターから大雪渓へU(三本滝ゲート〜大雪渓沿道の風景)】 ■

 

Copyright (C)   乗鞍大雪渓WebSite

Top ||   1  2  3  4  5  6  7  8  Next>>