ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版

Vol.2(2015/03/28) @

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(Update:2015/04/02)

 

3月も今回の土日が最後の週末。全国各地では桜の開花・満開が話題になり、本格的な春へと移り変わって行きます。今回のノリクラはそんな春を感じさせる暖かな陽気に包まれましたが、その数日前は真冬を思わせるようなまとまった降雪に見舞われました。

冬から春へ移り変わって行くこの時期は、三寒四温という言葉のように冬のような寒い日と春の暖かな日が交互に訪れ、そんなばたばたとした日々をおくっていると、知らないうちに梅雨入りまで季節は一気に進んでしまうものです。

駆け足のように進む季節も、雪のコンディションを見る限り、すでに春に差し掛かっている様子が見られますが、花などの植物の春はまだこれから...福寿草、水芭蕉、桜やスモモ、そして、山菜のなど、植物たちの春の季節は今後一気に訪れますから、春は忙しい季節ともいえます。

そんな足早に移り行く季節を前に、どこかに残る冬の名残雪を探しながらツアーコースを歩きます。
なお、スキー場(Mt乗鞍)からツアーコースへのアクセス方法、また、大雪渓・位ヶ原方面からツアーコースへの下山方法については、前回のノリクラ雪渓カレンダープレリリース版Vol.1で詳しくご紹介しておりますので、併せてごらんください 。


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

◎ 今回の目次

Page-1 : 【3月28日(土)、観光センター前 - 前夜は幻想的なノリクラが】       【Mt乗鞍 - リフトを使ってツアーコース入口へ】
Page-2 : 【ツアーコース入口】       【ツアーコースT − 入口急斜面】
Page-3 : 【ツアーコースU − 1〜6番標識付近】
Page-4 : 【ツアーコースV−位ヶ原急斜面】       【位ヶ原、スノーカイトが空を舞う】       【大雪渓下部】       <編集後記>

■  【Mt.乗鞍営業終了以降の乗鞍岳春山アクセス方法(4〜6月、ツアーコース、春山バス、乗鞍スカイライン)】   (Page-4)

●参考資料●
(周辺地図) −  ノリクラ ガイドマップ (春〜夏スキー 大雪渓・山頂版) 
(下山ルート) − 位ヶ原急斜面と伊奈川の谷について  (プレリリース版 Vol.1(2015/03/21) C)
(下山ルート) − 山頂・大雪渓・位ヶ原からツアーコースに戻る下山ルート  (プレリリース版 Vol.1(2015/03/21) C)
(各種情報) − 2015シーズンの道路交通・各施設の営業再開予定と乗鞍岳春山アクセス方法

  

 

【3月28日(土)、観光センター前 - 前夜は幻想的なノリクラが】

夜の観光センター

いつもは早朝の風景から始めていますが、こちらは前日3月27日(金)、夜の観光センターの様子です。雲一つない快晴の夜。気温はマイナス3℃ですが風がないため、全くと言ってよいほど、寒さを感じない夜です。

 

明るい月がノリクラを北側から照らす

地面に影を落とすほどの明るい月は、満月ではなく半月で、ちょうどノリクラの峰々を北から照らす構図になっています。また、明るい月夜にもかかわらず、星たちもきれいに輝いています。

 

北から照らす月光は日中と角度が逆 − 普段は見られない陰影がくっきりと

日中の太陽は南の方角から光が当たりますが、今夜の月は北からノリクラを照らしているため、普段は見られない陰影がくっきりと浮かび上がります。ですから、昼間よりも山肌の様子がはっきりと捉えられ、なだらかな山として知られているノリクラも、思った以上に隆起のある山容であることを再確認させてくれます。そんな夜の幻想的な風景を長々と眺めていても寒さを一向に感じさせなくなって、冬の景色の中にも春が足音を立ててやってきていることがわかるものです。

 

一夜明けた観光センター

そして、一夜明けた観光センター。残念ながら、ややどんよりとした朝を迎えます。

 

濃淡のないのっぺりとした姿

気温は昨晩と同様にマイナス3℃。しかし、くっきりとした陰影を見せた昨晩とは異なり、濃淡のないのっぺりとした姿しか見せてくれません。

 

山頂を捉える監視カメラ(赤枠内)

さて、そんな山頂方面を絶えず監視しているカメラが観光センター駐車場内にあります。

 

気象庁が設置する遠望カメラ − 活火山である乗鞍岳を常時観測

乗鞍岳は、全国に110ある活火山のうち、「火山防災のために監視・観測体制の充実などが必要な火山」として火山噴火予知連絡会によって選定された47火山に指定され、乗鞍高原にはこちらの監視カメラ(遠望カメラ)、三本滝には地震計、GNSS、傾斜計、空振計が気象庁によって設置され、また、国土地理院など他の機関によって山頂付近など数か所に機器が設置されています。

御嶽山噴火からちょうど半年が経過し、乗鞍においても乗鞍岳火山防災協議会が設立され、ハザードマップや防災、避難計画を策定されることが決まっています。

 

先週の観光センター前
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版 Vol.1(2015/03/21) @
今の観光センター前
積雪量はほとんど変わっていない

さて、3月に入って、降雪と高温が1週間交代で訪れ、今週はまとまった降雪に見舞われました。例年なら、この時期になると見る見るうちに雪解けが進んでゆくものの、ご覧のとおり、先週とほとんど変わりません。

 

道路の積雪凍結はほぼなくなる しかし雪解け水が凍結 − 冬用タイヤ・チェーンはまだ必要

それでも、道路は降雪時には積雪が見られるものの、すぐに融けて乾燥した状態のほうが長くなってきました。ただ、周囲に残っている雪山が日中融けだして、夜間は再び凍結するため、場所によってはひどいアイスバーンになっています。冬用タイヤやタイヤチェーンはまだ手放せないと考えられます。

 

【Mt乗鞍 - リフトを使ってツアーコース入口へ】

Mt乗鞍 第3駐車場

観光センター前駐車場から1kmほど進むとMt乗鞍第3駐車場に到着です。スキー場の駐車場はこのほかにもありますが、こちらは収容台数は400台もあって一番大きく、メインの駐車場といっても良いでしょう。

 

雪解けが進み路面や地面が現れる

こちらでも雪解けが見られます。厳冬期の駐車場ではほとんど地面が見られず、除雪を行っても雪の層に絶えずおおわれている状態でした。そして、地面が一旦出始めると、太陽の熱を吸収して、雪解けが加速して行きます。そんな様子を見ると、春は訪れ始めると一気にやってくるものだと実感できます。

 

営業は4月5日(日)まで − ゲレンデの積雪量はまだまだ豊富

Mt乗鞍の営業は4月5日(日)までですから残り1週間です。ゲレンデを見る限り、雪解けが進んでいるようには見えず、まだまだ、営業継続できそうなほどの積雪量です。(休暇村ゲレンデは3月29日(日)をもって営業終了しました。)

 

チケットセンター

ツアーコースに向かうにはリフト3本を乗り継ぎます。最初に乗車するやまぼうしリフトが8時30分、次に乗車する夢の平クワッドリフトが8時45分、最後のかもしかリフトが9時に営業開始します。チケットセンターはおおよそ8時15分前後にチケット販売が始まるようです。

 

チケットセンターからやまぼうしリフト乗り場へ

チケットセンターからやまぼうしリフトの乗り場まで滑り降ります。

 

登山者はチケットセンターから歩いて乗り場へ

スキーヤー・ボーダーは滑り降りれば問題ありませんが、登山の方はリフト乗り場までゲレンデ脇を歩いて降りることになります。そのため、チケットセンターから逆に登って2番目の夢の平クワッドリフト乗り場に向かう方もいらっしゃいます。

チケットセンターから下ってやまぼうしリフトを利用する場合と、チケットセンターから登って夢の平クワッドリフトに乗車する場合との所要時間はほとんど変わりありません。

 

夢の平クワッドリフト 久しぶりの登場

さて、こちらは2番目に乗車する夢の平クワッドリフト。そこでお会いしたのは、久しぶりに登場するノリクラの常連...「忙しくて来られなくて...」と、ちょっと申し訳なさそうなご様子。でも、以前と変わらないようで何よりです。

 

気温は6℃まで上昇 − でもバーンは硬めのコンディション

気温はプラス6℃まで上昇しますが、日差しがほとんどなく、バーンはやや硬めのコンディション。この付近で標高は1700メートルほどあって、他のスキー場と比べても標高が高い部類に入ります。そのため、他のスキー場なら日中の日差しで緩み切って、まるで砂浜を滑っているような状況になるケースがよく見られますが、Mt乗鞍ではそこまでひどく緩むことはなく、春になっても雪質のよい状態が続きます。

 

降り場にて − いつものスタッフの方が出迎えてくれる

そして、リフト降り場では今日もいつものように、スタッフの方が出迎えてくれます(ありがとうございます!)。

 

かもしかリフト − これに乗車すればツアーコース入口へ

夢の平クワッドリフトから移動し、3つ目のかもしかリフトに乗車すれば、ツアーコースに入口に到達できます。

 

乗客数は昨年よりやや上回りました

昨年の乗客数をすでに上回ったとのことですが、3月の人出がやや少なかったとのこと。残りあと1週間となり、少しでも多くのスキーヤー・ボーダーの方の来場を期待しているとのことでした。

 

営業終了後も5月上旬まで積雪が残る(道路転落には注意)

Mt乗鞍の営業は4月5日(日)で終了しますが、かもしかゲレンデの積雪は例年5月上旬まで残ります。そのため、ツアーコースを使って位ヶ原方面からこちらまで下山滑走することが可能です。(ゲレンデ内の車道除雪によってできる切り通しに転落しないようご注意ください。)

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