ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版

Vol.7(2016/04/29・30) A

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(Update:2016/05/05)

 

【乗鞍岳春山バスの車窓から】

土砂崩れ箇所 − 交互通行

それでは、春山バスの車窓の様子をお伝えします。三本滝ゲートから位ヶ原山荘までの間に12月と4月の大雨による土砂崩れが2箇所あり、昨日は崩落個所から水が沸き出す様子がみられたため、春山バスは午後から運休になりました。今日は崩落個所の異常はなく通常運行されました。毎朝行われる早朝パトロールでは、路面の積雪凍結のチェックのほか、崩落場所の異常も合わせてチェックされています。

 

試運転では通行困難箇所も...
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.6(2016/04/20・23) B
1週間経過して雪解けが進む

春山バスが運行されてから1週間しか経過していません。右の画像は4月20日の試運転の模様。雪が多く大型車両の通行が困難状況でしたが、1週間ほどでご覧のとおり、かなり雪解けが進んで、通行に全く問題ない状況になりました。

 

雪解け水 − 夜間凍結の原因 雪壁の崩落

今年は路肩の積雪が少ないため、路上に流れる雪解け水が少ないのですが、これが夜間凍結の原因となり、始発便運休の大きな要因になります。また、雪解けとともに、雪壁が道路に崩落することも珍しくありません。そのため、春山バスにはスコップが常備されていて、小規模なものであれば現場で除雪対応されている模様です。

 

冷泉小屋を通過

積雪が多くなるのは、冷泉小屋を過ぎたあたりから...

 

春山バスの車窓らしい風景 雪景色の中を行く

春山バスの車窓らしい風景が広がります。今年は雪壁が低く、圧迫されるような感覚はありませんが、雪壁が低くなった分、周囲の雪景色を楽しむことができます。

 

位ヶ原山荘以降も除雪が続き、圧迫されるような雪壁が

現在は位ヶ原山荘までの運行ですが、除雪作業は大雪渓まで順次実施されています。こちらは位ヶ原周辺の雪壁、ご覧のように圧迫されるような高い壁です。例年、5月下旬に大雪渓への延長が始まりますが、今年ははそれよりも早めに延長運行が開始される可能性もあります。県道乗鞍岳線の除雪状況については、4ページ目にてお伝えします。

そうなれば、ご覧のような雪壁が楽しめるようになりますので、早期に延長運行開始を願いたいものです。

 

位ヶ原山荘に到着

三本滝から約8km先、標高2350メートルの位ヶ原山荘に到着です。

 

【位ヶ原山荘に到着、夏スキーヤー初めての春山】

気温マイナス4℃、激しく雲が流れる 搬出は協力しながらお願いします

9時の位ヶ原山荘の気温はマイナス4℃、山頂方面は激しく雲が流れています。春山バスを降りたら、スキー板の搬出ですが、ご自身の板だけでなく、協力しながら搬出をお願いいたします。なお、傷等を気にされる方は、スキーケースの使用をお願いいたします。

 

春山入山計画書 今回は強風につき屋内で記入

春山入山計画書は屋外で記入する場合が大半ですが、今日は強風のため、室内での記入が認められた模様。特に屋外での記入では外のテラスなどに人々が集中して、かなり混雑が発生していますので、事前に記入したものを用意して、投函するだけにしてもよいでしょう。

 

日陰には昨晩の降雪 仮設トイレ − この先トイレはありません

日陰部分には昨晩の降雪が残っていてスリップ転倒注意。また、屋外には仮設トイレがあります。4月29日(金)の始発便は2台で80名ほどでしたが、4月30日(土)の始発便は5台で250名もの方がお越しになりましたので、大行列となっていました。

なお、これより先の大雪渓・山頂方面では、利用可能なトイレは現在ありません。例年であれば、5月15日の乗鞍スカイライン開通日に畳平バスターミナルと、宇宙線観測所前の公衆トイレが利用できるようになり、5月下旬の乗鞍岳春山バスの大雪渓延長運行に合わせて、大雪渓のトイレが利用可能になります。

 

入山口へ(4月29日(金)) 入山口へ(4月30日(土))
=両日とも午後には荒天へ、常に最新の天気予報をチェック=

準備が整ったら、入山口へ。左は4月29日(金)、右は4月30日(土)の様子。29日は激しく雲が流れ、強風が続き、とても山頂方面は無理な状況。しかし、30日は雲一つない快晴でほとんど風はなく、問題なく山頂方面にトライできる状況。しかし、この後、どちらも午後には気温低下と暴風の荒れた天候となり、山頂方面へのトライは無理な状況になります。不安定な天候の日は最新の天気予報の把握が必要です。

 

先週の入山口付近
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.6(2016/04/20・23) D
今回の入山口付近 −バリケードがありません
除雪終了箇所は一般開放されています

こちらが入山口ですが、先週存在していたバリケードがありません。除雪作業が上部に移動し、除雪が終わった個所は一般開放され、観光客の方が雪壁を直接見ることができます。現在の除雪状況については、4ページ目にてお伝えします。

 

屋根板入口で、登行の準備。

 

アイゼン装着 − 「昨日30分もかけて練習してきたのに全然履けない!」

「昨日、30分もかけて自宅でアイゼン装着の練習をして来たのに全然履けない...」と、少し手こずりながら何とか装着でき出発です。

 

春のノリクラ − 初めの一歩がスタート

今朝、三本滝レストハウス前駐車場でお会いした夏スキーヤーの方も出発準備OK!「今日は山頂無理でも、3日間あるので、天候条件の良い日に行ってみたい!」と、歩きなれないスノーシューの足裏感覚を確かめながら出発です。

 

どこも雪がなく、こんな機会でもなければ春のノリクラには アイゼン − 左右が逆だったり、ヒモの通し場所を間違えたり

こちらの方も春山初デビュー。「本当にどこも雪がないんです...こんなことでもないと、春のノリクラに来ることがないから、今回初めてやってきました。」とのこと、毎年、大雪渓の夏スキーの練習にお越しになっていて、おそらく、この時期はゲレンデでリフトを使って滑走されていて、ノリクラに来てみようという気にすらならないもの...それが大半のゲレンデスキーヤーの一般的な感覚でしょう。

借りてきたアイゼンを装着するも、左右を逆につけてみたり、ヒモを通す場所を間違えたり...こちらの方も「自宅でやって来たんですけどね...(笑)」と、苦笑されていました。

 

バーンコンディション − 夏より絶対良い春山へ 「アイゼンのサクサク感」が気持ちいい

乗鞍大雪渓は夏スキーのメッカですが、雪質とバーンの広さからいえば、今の時期が絶対おすすめ...「タケノコバーン」を整備しながら滑走する夏スキーと比べて、梅雨入り前の荒れていない斜面を、思う存分滑走できる楽しさを味わうことができますから、ノリクラの見方が変わってくるはずです。

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■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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