ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.1(2016/05/14〜15) A

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(Update:2016/05/19)

 

【雪壁を楽しむ、位ヶ原山荘より車道散策】

位ヶ原山荘から車道散策

観光センターから位ヶ原山荘までの車窓の様子は前のページでご覧いただいた通り、沿道の雪壁は全くなくなってしまいました。しかし、位ヶ原山荘から先は、積雪が残っていますので、雪景色を楽しみにお越しになった方は、ぜひとも、位ヶ原山荘から先の沿道散策を楽しんでいただきたいと思います。

 

位ヶ原山荘周辺

車窓からの眺めとは異なり、自分の歩くペースで眺望を楽しむことができます。
左の画像は、位ヶ原山荘から700メートル程度登ったところです。車道を境に画像の左上の部分などは積雪がしっかり残り、右の画像のように、車道より下側はあまり積雪が残っていない様子がわかります。

そのため、位ヶ原山荘か上の車道の散策がお勧めなんです。

 

雪壁が広がる(位ヶ原山荘から約1.5km付近)

位ヶ原山荘から約1.5kmほど歩くとご覧のような雪壁が...なお、ここまで往復で約1時間〜1時間30分程度ですので、始発便で位ヶ原山荘に到着して、次便で下山するにはちょうど良いのではないでしょうか?(始発上り便:8時07分着 → 2便下り便:11時02分発、約2時間の行動時間があります。)

 

広大な雪景色

さらに登ると広大な雪景色が...バックカントリースキーヤーしか訪れることのできなかった景色に巡り合うことができます。

 

車道散策はここまで、この先立入禁止

そして、その先にはご覧のようなバリケードが設置されていて、車道散策はここまで可能です。この先は除雪作業が行われていますので、一般観光客の方は立入禁止になっていますので、ここで必ず引き返します。

バリケードの位置は、除雪作業の進捗状況に応じて移動しますが、現時点では位ヶ原山荘から2.4km先の5号カーブにあります。県道乗鞍岳線のカーブ番号の位置は、ノリクラガイドマップ 県道乗鞍岳線カーブ番号版 をご覧ください。

 

除雪箇所(4号カーブ)

現在、除雪は大雪渓から500メートルほど下にある4号カーブ(通称:大カーブ)で実施されています。大カーブというぐらいですから、沿道で最も雪壁の高いカーブです。現時点では路面まで除雪が進んでいませんので、雪壁の高さはわかりませんが、例年と比べて極端に積雪が少ない様子はなさそうです。

5月下旬には、乗鞍岳春山バスが大雪渓まで延長運行されますので、これまでにご覧くださった画像は、延長運行後、春山バスの車窓からも楽しむことができるようになります。

 

【大雪渓下部】

ここからは大雪渓下部の様子をお伝えします。

 

昨年の大雪渓入口
2015ノリクラ 雪渓カレンダーVol.2(2015/05/15〜16) C
先週の大雪渓入口
(2016/05/07)
今週の大雪渓入口
昨年よりやや少ない

こちらは大雪渓入口付近の様子。左上が昨年、右上先週の様子で、下が今週の画像。昨年よりやや少ない程度ですが、先週と比べると1メートルも雪解けが進み、真夏でもここまで雪解けが進むことはまれなこと。積雪量が急速に減少しています。

なお、昨年も積雪が少なく、2〜3週間早い雪解け状態でしたので、今年も例年と比べて2〜3週間早い雪解け状況です。

 

今回の大雪渓入口の看板 今回の大雪渓入口の道路法面
今回と同じ積雪量の昨年画像(6月上旬)
2015ノリクラ 雪渓カレンダーVol.5(2015/06/06〜07) A
大雪渓入口の道路法面(6月上旬)
2015ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.5(2015/06/06〜07) A

上段は今回の大雪渓入口の看板と道路法面の様子。例年なら看板も法面も全く見えない状態ですが、今年はしっかり姿を現しています。

下段は昨年6月上旬の画像で、今回とほぼ同じ積雪量を示しています。また、例年と比べると、今年は6月中旬並みの積雪状態です。なお、昨年も春先に急速に積雪量が減少しましたが、今年はそれを上回る状態で、近年では最も積雪量が少ないと考えられます。

 

今回のトイレ付近
今回と同じ積雪量の昨年画像(5月下旬)
2015ノリクラ 雪渓カレンダーVol.3(2015/05/23〜24) C

こちらは大雪渓とは車道の反対側に位置する場所で、雪面は道路より1メートル程度低くなっています。昨年の5月下旬並み、例年の6月中旬並みの状況です。

 

大雪渓トイレから位ヶ原山荘方面へ かなりルートが狭まっています

そこで気になるのが、大雪渓トイレから位ヶ原山荘への下山滑走。右の画像をご覧のように、かなりルートが狭まってきました。もしかすると、次週末には一部が途切れる可能性があります。

 

今回のモーグルコースの岩 今回と同じ積雪量の昨年画像(6月下旬)
2015ノリクラ 雪渓カレンダーVol.8(2015/06/27〜28) A

岩場がゴツゴツとしている大雪渓も、厳冬期以降はすべてのものが雪に閉ざされてしまいます。春になって雪解けが進んで最初に姿をあらわすのが画像の中央に写るモーグルコースの岩です。そのためモーグルコースの岩は、大雪渓の積雪量・雪解け状況を最も早く観測できるバロメーターとなります。7月になるとこの付近にモーグルコースが作成され、多くのスキーヤーが集まることから、モーグルコースの岩と呼称させていただいております。

ただ、今年の厳冬期は積雪量が少なかったため、一度も姿を隠すことはありませんでした。昨年の6月下旬並みの積雪状態です。

例年、このモーグルコースの岩は厳冬期の3月(年によっては4月)に埋まりますが、2014年は一度も姿を消すことなく、また、2015年は2月中に埋まってしまいました。そのため、昨年と今年では比較することに少し無理があるかもしれません。また、さらにさかのぼって出現時期をみると、2012・2011年は今年より1週間遅く、2010年は6月に入ってから岩の頭が見られ、2009年・2008年は今年より2週間ほど遅い雪解けで、他のエリアよりも違いが少ない状況です。このことから、他のエリアでは1ヶ月近く雪解けの早い状況ですが、モーグルコースの岩付近の積雪量は、例年との違いが少ないといえます。

 

モーグルコース付近 − 滑走距離は130メートル

そして、モーグラーにとって気になる点は、どれだけ滑走距離が取れるのかというところ。現在、モーグルコースの岩の下端から車道までは140メートルあり、現時点では十分な状況ですが、夏スキー開幕となる7月にはかなり縮小されると考えられます。

 

今回の石碑の岩 今回と同じ積雪量の昨年画像(6月中旬)
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.6(2015/06/13〜14) A

そして、モーグルコースの岩から南へ約100mほどのところに、大雪渓で二番目に姿をあらわす岩があります(石碑の岩)。こちらは厳冬期に一度完全に埋まり、2週間前に姿を現しました。ご覧のとおり、昨年の6月中旬並みの積雪状態です。

 

【大雪渓から稜線へ】

スキーヤー・ボーダーの大半は大雪渓から山頂・稜線へ

さて、乗鞍岳春山バスで位ヶ原山荘に到着したスキーヤー・ボーダーの大半は、大雪渓から山頂・稜線方面へ向かいます。

 

【下から見た画像】
今回は多数の方が赤線ルート − 青線でお願いいたします
【上から見た画像】
赤線は途中で積雪がない−ハイマツ帯・雷鳥保護を!

ただ、大雪渓の上部は、雪解けとともにハイマツ帯・岩場が出現します。もっと大きく雪解けが進むと登行不能であることがしっかりわかるのですが、この状態の1週間前後は、下から見て雪が途切れているのかどうかがわかりにくい状況で、今回も多くの方が赤線ルートで登って行かれました。

右の画像は赤線ルートを上から見たところ。ご覧のように積雪は途中で途切れ、その先、ツボ足でハイマツ帯を歩いて登るしか方法がありません。ハイマツ帯は雷鳥の住処で、これから繁殖期を迎える雷鳥にとっては非常に重要な場所です。また、多くの方が同じルートを歩くことで地面を踏み固めてしまい、高山植物への影響も懸念されますので、積雪箇所以外には立ち入らないようお願いいたします。

特に最初の人がルートをつけてしまうと、それに追随してしまいます。必ず、青ルートにてお願いいたします。

 

ハイマツ帯の方をのぞくボーダーの姿があります。赤線ルート付近ではありませんがその周辺のハイマツ帯です。

 

つがいの雷鳥(左:オス、右:メス) − ハイマツ帯を中心に活動

つがいの雷鳥の姿がありました。この時期はこのように多くの雷鳥がハイマツ帯を中心に活動しています。これらの雷鳥に影響を与えないような行動が求められます。

 

目の前に稜線 「山頂はまだですか?」

そして、行く先は目の前の稜線。「山頂はまだですか?」 ...山頂は稜線まで登り、さらに左方向へ進んだところですが、稜線まで登れば剣ヶ峰山頂まではわずかといってもよいでしょう。

なお、次のページから、翌日5月15日(日)の乗鞍スカイライン開通と乗鞍岳山開き祭の様子をお伝えします。稜線方面の続きは、その後の6ページ目よりご覧ください。

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