ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.4(2016/06/04〜05) @

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(Update:2016/06/09)

 

6月が始まりました。しかし、大雪渓・山頂方面の積雪状況は7月中下旬並みになっていて、どんどん雪解けが早い様相を見せています。本当にこのままだと、秋までに大雪渓の雪がすべてなくなってしまってもおかしくない状況です。

6月4日(土)は、朝一番はきれいな青空が見えていたものの、春山バス始発便が大雪渓に到着する頃から少しずつ曇り空へ。始発便は3台が運行されましたが、その大半が大雪渓でトレーニングを繰り返す夏スキーヤーの方々で、例年なら最盛期の春山スキーの方は少数派でした。それも蚕玉岳〜朝日岳稜線からのバーンが途切れてしまいましたので仕方ないことでしょう。そして、夕方には東海地方で梅雨入り発表があり、平年より4日早い梅雨入りとなりました。

6月5日(日)は、昨晩からの雨が収まって曇り空の朝を迎えます。6時の畳平の気温は0℃で、シャトルバス始発便が到着した7時30分頃でも2℃しか上昇せず、9時過ぎには一時小雪が舞い、季節が逆戻りしたような状況でした。そして、畳平お花畑はほぼ完全に雪解けが終わり、昨日より一般開放されました。例年より1ヶ月近い一般開放ですが、すでにハクサンイチゲが発芽していて、高山植物の季節も早々に訪れようとしています。天候は10時30分ごろから好転し、秋空を思わせるような筋状の雲と青空が広がります。大雪渓はモーグラー、アルペンボーダーの方々など、数多く訪れ、7月の最盛期と変わらないにぎやかな状況。午後になって再び曇って来たものの、低めの気温で過ごしやすい一日でした。なお、昨日の東海地方に引き続き、関東甲信地方も梅雨入り発表され、ノリクラは全エリアで雨の季節へと突入することになりました。

梅雨入り発表され、今回の二日間は貴重な好天となるかもしれません。そんな二日間の様子をご覧ください。

◎ 今回の目次

Page-1 : 【6月4日(土)、観光センター前駐車場】       【観光センターから大雪渓へ −車窓の風景】 
Page-2 : 【春山バス、大雪渓に到着】       【大雪渓下部 T】 
Page-3 : 【大雪渓下部 U、モーグルコース、アルペンボード】       【大雪渓上部】
Page-4 : 【6月4日(日)、ほおのき平駐車場】       【乗鞍スカイラインを行く】
Page-5 : 【畳平、お花畑はもう一般開放】       【畳平から肩の小屋へ】       【肩の小屋】
Page-6 : 【肩の小屋から稜線へ】
Page-7 : 【剣ヶ峰〜蚕玉岳稜線】       【昨年の今ごろは?】       <編集後記>

●参考資料●
(周辺地図) − ノリクラガイドマップ 冬スキー 版<対象時期:12月末〜4月末>   ノリクラガイドマップ県道乗鞍岳線版  
(シャトルバス・マイカー規制) − 乗鞍岳マイカー規制・乗り換え駐車場・シャトルバス情報
(乗鞍岳春山バス) − お知らせ−2016シーズン 乗鞍岳春山バス(乗鞍高原〜位ヶ原山荘・大雪渓)の運行について
(施設・道路情報) − 2015シーズン終了に伴う 当WebSite、道路交通・各施設の営業終了と来年度再開予定

  

 

【6月4日(土)、観光センター前駐車場】

観光センター前駐車場

早朝6時の観光センター前駐車場。気温は7℃、この時期としては、特別低いというわけではありませんが、肌寒さを感じる朝です。

 

稜線もくっきりの快晴の朝 蚕玉岳からの滑走エリア − 何とかつながっている!

ここ数日は季節が逆戻りしたような冷え込んだ日がつづいています。ご覧のようにきれいに晴れ、山頂方面の積雪状況を確認すると、蚕玉岳からの滑走エリアは細くなった部分は何とかつながっている模様で、稜線からの滑走が可能な状況に胸をなでおろします。

バックカントリースキーヤー(春山スキーヤー)にとっては、稜線から滑走できるかどうかは非常に大きな問題で、朝一番で確実に滑走できるとわかれば、かなりモチベーションが違ってくるものです。

 

レンゲツツジが満開の乗鞍高原

さて、先週もお伝えしたレンゲツツジ。すでに乗鞍高原内では満開を迎えています。

 

一の瀬つつじ園

レンゲツツジの群生が有名な一の瀬つつじ園は、きれいに咲きそろえば、ノリクラの山頂からでもその様子を確認できるほど見事なもの...

 

半分はつぼみが赤く膨らみ、半分はまだ固いつぼみ − 見頃は次週あたりか

画像ではわかりにくいかもしれませんが、半分程度はつぼみが膨らんで赤く染まっているものの、残りの半分は小さく硬いつぼみのまま...おそらく次週あたりが見頃を迎えるのではないでしょうか?昨年より1週間遅く、ほぼ例年並みといったところでしょう。

 

春山バス乗り場 今日も一番乗り!

さて、観光センターに再び戻ると、春山バス始発便に乗車する方々が集まっています。いつも一番乗りは常連のご家族...まだ小さくても立派なスキーヤー。「今日は自分でストック持って歩くモン!」と、元気いっぱい...

 

早くしないと乗り遅れちゃうぞ! 春山バス始発便は3台運行

朝一番で乗場に並ぶ方がいらっしゃれば、あと10分程度で始発便がやってくるというのに、お店を広げたままの方など様々...蚕玉岳〜朝日岳稜線の滑走が先週でほぼ終了となり、多くの方が先週でノリクラ通いを終了されました。ですから今日は閑散とした状況になってしまうかと思いましたが、始発便は3台運行され、まずまずの人出で一安心です。

 

【観光センターから大雪渓へ −車窓の風景】 

刻々と変化する新緑の季節 マタタビ − 葉が白くなって来た

それでは、いつものように大雪渓に向かう沿道の様子をお伝えします。新緑の時期は1週間もたつと本当に変化が大きいもの...「バスの中は寝ている」とおっしゃる方も、車窓の変化・違いに気づいてしまうと、ノリクラの楽しみ方がまた増えます。

白い花のように見えますが、葉が白く変色しています。こちらはマタタビ(木天寥、マタタビ科マタタビ属)。「猫にマタタビ」で有名な植物です。特有な臭気が猫を恍惚とさせることで知られています。最初から白いわけではなく、花期を迎えるようになると葉が白くなるといわれています。

 

三本滝ゲート − この先冬季閉鎖中
=自転車も通行禁止です=
三本滝停留所

観光センターから7km先の三本滝ゲート。マイカーでの通行はここまでで、この先は冬季閉鎖中で、ゲートで閉鎖されています。ゲートには右の画像のような表示もされていて、自転車も通行禁止です。そのため、春山バスには自転車を積み込むことができません。春山バスとシャトルバスはほとんど同じ仕組みですが、唯一異なる点は自転車の積み込み禁止だけといってよいでしょう。

なお、岐阜県側の乗鞍スカイラインは5月15日にオープンし、自転車の通行も可能ですから、7月まではそちらでヒルクライムされることをお勧めします。

 

今週の新緑前線は足踏み状態

今週の新緑前線は少し足踏み状態...冷え込んだ日が続いたことが影響しているかもしれません。

 

ムラサキヤシオツツジが数多くなる コイワカガミも咲き始めた − 高山植物の季節がスタート

それでも全く変化がないわけではなく、ムラサキヤシオツツジは先週よりも数が多くなり、その足元には同じように濃いピンクに染まっているコイワカガミが咲き始め、高山植物の季節もやってきました。

 

位ヶ原山荘 屋根板 − 大雪渓からの下山滑走はもう無理です

標高2350メートルの位ヶ原山荘。今まではこの先から積雪量がぐっと増えましたが、最近はこの付近も雪解けが進んできました。右の画像は大雪渓から滑り降りてくる屋根板付近。先週まではかろうじて滑走してきたという常連の方がいらっしゃいましたが、さすがに今週は無理!と、おっしゃるほどでした。なお、一般的な感覚での滑走可能な状態は先々週まででした。

 

雪解けは早くても、新緑の芽吹きは特別早いというわけではなさそうで、中腹付近ダケカンバも、まだ芽吹く様子はありません。

 

11号カーブ(ツアーコース入口)

そして、位ヶ原山荘から1.5km先の11号カーブ(ツアーコース入口)。先週は左下のウラジロナナカマドが芽吹いたことをお伝えしました。

 

ウラジロナナカマド つぼみが膨らむ

そのウラジロナナカマド、よく見るとつぼみが大きくなり、今にも白い花を咲かせそうです。先週の新緑からまだ1週間ですが、そのうつろいは驚くほど俊敏です。

 

路面の雪解け水 − 夜間には凍結します

さて、大雪渓に近づくにつれて雪の壁がみられるようになってきます。ただ、雪解け水が早朝は凍り、今日も幾分凍っていた模様ですが、春山バス始発便が運行される時間帯には完全に融けていました。

 

雪壁 − 最大6.5メートル、昨年より1メートル高い

そして、最も高いのは大雪渓から数百メートル手前にある4号カーブ。現時点で高さは最大6.5メートルあって、昨年の5.5メートルよりも1メートルほど高い状態です。ここを通過すると終点の大雪渓は間もなくです。

なお、県道乗鞍岳線のカーブ番号の位置は、ノリクラガイドマップ 県道乗鞍岳線のカーブ番号版 をご覧ください。

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