ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.9(2016/07/08〜09) A
【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景 U(三本滝ゲート〜大雪渓)】
三本滝ゲート先の土砂崩れ現場
− 復旧工事開始につき信号設置 =ヒルクライムの方も信号に従って走行を= |
それでは三本滝ゲートをさらに進みます。三本滝ゲートから少し入ったところに、今週からご覧のような片側交互通行の信号機が設置されました。三本滝ゲート先の土砂崩れ現場の復旧工事が始まったためです。現場は大型バスがギリギリ1台分通行できる幅しかありませんので、自転車の方も信号にしたがって走行してください。
かもしかゲレンデ − 早くもヤナギランが便苦に染まる |
そして、かもしかゲレンデでは、早くもヤナギランがほのかにピンク色に染まり始めてきました。例年、7月下旬頃ですので、2週間程度早い状況です。
雑草のような勢いで咲く花 | トリアシショウマ |
雑草のようにすごい勢いで咲いていますので、見ようとしなくたって、その存在に気付いていると思います。こちらはトリアシショウマ。
「○○ショウマ」と呼ばれる山野草は数種類あり、その中でよく似たものはヤマブキショウマとアカショウマなどがあります。アカショウマは茎が赤くて茎全体は毛が密に覆われていて、ヤマブキショウマは葉がヤマブキに似ていて、それぞれの葉脈がはっきりしていて平行に走っています。
トリアシショウマの茎は長めの毛に覆われていて、ヤマブキショウマと比べると葉脈がやや乱れている点に特徴があります。ただ、本当によく似ていて見分け方も何種類もあり、判別は結構難しいものです。
さらに進んで、もう一つの土砂崩れ現場がこの先に...
こちらでも復旧工事が始まる − 片側交互通行です |
こちらでも復旧工事が始まり、片側交互通行です。型枠を作った中に生コンを流し込んで崩れたところを枠で覆うような形を施した上で、道路の復旧を行うようです。
とにかく、今年は山野草・高山植物が足早に季節を駆け足して行きます。
カラマツソウは種ができ始める | オトギリソウも咲き始める |
カラマツソウはもう種ができ始めているものもあり、さらには夏が本格的になってから咲くオトギリソウまで咲き始める状況。例年なら、カラマツソウがそろそろ咲き始める頃で、季節感がかなり狂ってしまいます。
位ヶ原山荘 − ヒルクライマーのエイドステーション |
標高2350メートルの位ヶ原山荘。これからヒルクライムの季節が訪れると、吸い込まれるようにヒルクライマーが休憩に立ち寄る姿でにぎわうはずです。スポーツドリンクなどのペットボトルの販売はもちろんのこと、コーヒー・お汁粉・うどん、さらには生ビールなどの軽食もあり、位ヶ原山荘の支配人はヒルクライマーのお越しになるのを首を長くして待っているはずです。
もう、残雪の姿はなく、完全に夏模様です。
水墨画のような山並み(左:浅間山方面、右:南アルプス方面) |
そんな中、秋をも思わせるような水墨画が遠景の山並みを際立たせます。左は浅間山方面、右は南アルプス方面で、その手前の山々の織りなす光景は何度見ても美しいもの...
11号カーブ、ツアーコース入口 − 二つのウラジロナナカマドは、開花も紅葉も左が早くて右が遅い |
そして11号カーブ、ツアーコース入口付近。左の画像の手前のウラジロナナカマドは、花が終わってすでに数週間経過。それに引き換え、右の画像のウラジロナナカマドはようやく咲き始めたところ。
この二つのウラジロナナカマド、紅葉も左は異常に早く、右は周辺よりもやや遅い状態。二つのウラジロナナカマドの距離は20〜30メートルしか変わりませんが、この違いはどこにあるんでしょう...
位ヶ原お花畑 |
さらに進んで、位ヶ原お花畑。こちらもほぼ完全に雪解けが終わりました。
一斉に咲き誇るのはミヤマキンバイ |
そこで一斉に咲き誇るのはミヤマキンバイ。雪解けからわずか数週間ですが、芽吹いて開花するのですからその生命力は驚きです。
5号カーブ | 4号カーブ |
1ヶ月前までは乗鞍岳春山バスの車窓に迫ってくる雪壁がありましたが、もう今となってはご覧の状況。とにかく、なんでもかんでも、スピード感を持って邁進しています...
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