ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.10(2016/07/16〜17) A

Top-page > Index > Page:   1  2  3  4  5  6

(Update:2016/07/21)

 

【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景 U(三本滝ゲート〜大雪渓)】

かもしかゲレンデ ヤナギラン−かつては全面ピンクに染めるほど咲き誇っていた

かつてのかもしかゲレンデは、もっとたくさんのヤナギランが咲き誇っていたとのこと。昭和42年7月25日、当時の皇太子御一家が乗鞍岳登山にお越しになり、そのお帰りに見事にヤナギランが咲き誇っている様子ご覧になって、美智子さまはかなりお気に入りになったとの話が残されています。

その当時、ヤナギランがどの程度咲いていたのかわかりませんが、かつては全体がピンクに染まるほどの勢いだったようです。

 

先週の画像
ノリクラ 雪渓カレンダーVol.9(2016/07/08〜09) A
中腹にかかる霧  − 前方の山肌だすっぽりと覆われる

標高2000メートル付近。左の画像は先週の模様、右は今回の様子ですが、上部エリアに濃霧がかかっていて、前方の山肌がすっぽり隠れています。今回は帯状の雲(霧)が中腹エリアのみにかかっていて、もう少し登って行くとこの雲の中に突入します。

 

冷泉小屋過ぎから、霧に覆われてきた

こちらは標高2230メートルの冷泉小屋を過ぎたあたり、周囲に霧が立ち込めてきたのがわかります。

 

位ヶ原山荘 − 濃霧の中

標高2350メートルの位ヶ原山荘付近は完全に濃霧。視界は50〜100メートル程度。言葉の定義の問題ですが、濃霧は陸上で100メートル、海上で500メートル以下の視程の霧のことを差します。一般的な感覚からすると視程(視界)が100メートルもあったら、そんなに視界が悪いと感じられませんが、おそらく雪上や森林限界で目印が乏しいと方向を見失う可能性があります。

 

位ヶ原山荘から標高差わずか150メートル − 一転して青空に

位ヶ原山荘から標高差わずか150メートル登って11号カーブに差し掛かると、一気に濃霧が消滅し、真っ青な空をバックにした山頂方面がいきなり現れます。いったい今までの濃霧は何だったのかと思うほど...ちょうど中腹に横たわる雲の帯を抜け出たというわけです。

 

位ヶ原お花畑 ミヤマキンバイ

それでも、さらに少し登ると雲が湧き上がる様子があって、かなり微妙なバランスで雲が存在しているようです。こちらは位ヶ原お花畑。黄色いじゅうたんはミヤマミンバイ。

 

ミヤマキンバイ ウサギギク

ミヤマキンバイの開花は他の高山植物のさきがけとなっていて、そのあと、数々の高山植物が交代しながら咲き続けます。

 

上部は確実に青空だ

晴れたかなぁ〜と思うと再び濃霧。そんなことの繰り返した続きます。でも、上に確実に青空が待っていてくれる...そんな思いがヒルクライムのペダルを軽くするものです。

 

先週の5号カーブ
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.9(2016/07/08〜09) A
先週の4号カーブ
ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.9(2016/07/08〜09) A
今回の5号カーブ − 雪は完全になくなる 今回の4号カーブ − 雪は完全になくなる
=例年より2〜3週間程度早い雪解け=

雪の壁は先月までは残っていて、乗鞍岳春山バスからの車窓の風景の風物詩となっていました。先週までかろうじて雪が残っていたものの、今週は完全に消滅しました。例年より2〜3週間程度早い雪解け状況です。

 

【大雪渓に到着、眼下に広がる見事な風景、ヒルクライマーも感動】

青空 − 吹き抜ける風の心地よさ

大雪渓までやってくれば、完全に青空が広がっています。そして、吹き抜ける風の心地よさは最高。

 

山麓は雲が貼りついている

ご覧のように位ヶ原には、山麓の乗鞍高原で低く垂れこめていた雲が貼りつくように浮かんでいます。時折、ちぎれて大雪渓方面に湧き上がってくるものの、すぐに消滅して大雪渓で居座ることはありません。

 

最高のヒルクライム 絶景に足を止める(3号カーブ)

そして、今朝、観光センターでお会いした大学生の方々もやってきました。大雪渓を過ぎて道路の崖側に大きな岩がある場所は3号カーブ。ここから眼下を望む風景が最高!ぜひともヒルクライムの足を止めてでも眺めてほしい場所です。(→ここからの眺めは、一段上の「山麓は雲が貼りついている」の画像です)

 


場所

3号カーブの大岩(赤丸) ノリクラガイドマップ 県道乗鞍岳線カーブ番号版にて
3号カーブの場所を確認してください

県道乗鞍岳線は、最上部の県境の1号カーブから山麓側に順番に割り当てられています。かつては番号標識が設置されていましたが、積雪や除雪作業により、その大半が消滅しています。しかし、現在も場所特定のために重要な存在であることは変わりません。

3号カーブを含む各番号の位置は ノリクラガイドマップ 県道乗鞍岳線カーブ番号版 にてご確認ください。また、3号カーブは紅葉の時期も最高の絶景ポイントですので、ノリクラガイドマップ紅葉版 も合わせてご覧になるとご参考になるかと思います。

 

絶景をバックに 「絶対、また来年も来たいです!」

大雪渓・山頂をバックに記念撮影。「絶対、また来年も来たいです!」と、足取り軽く、畳平へとペダルを踏み込みます。出発前に「完走できるかなぁ〜」なんておっしゃっていた不安は、この風景に背中を押されて、完全に払拭されたはずです。

ヒルクライムシーズンはこれからが本番...来年とは言わずに、ぜひとももう一度お越しください。

 

大雪渓入口 雪解けで雪渓下部は滑走不能に

そして、こちらは大雪渓入口。ちょうどシャトルバスが到着し、滑走エリアに向かう準備。ご覧のように正面の雪渓下部は雪解けが進んで滑走ができない状況。今週から完全に雪渓上部右側、雪渓上部左側になってしまいました。

 

雪渓上部へ − 「遠いけど仕方ないですね〜」

「遠いけど仕方ないですね〜」とおっしゃりながら出発です。正面の雪渓下部で滑走可能な時期はすぐにスキーブーツに履き替えますが、ここから雪渓上部まではスキーブーツではかなり登りにくいはずですので、ザックに入れたり、ブーツのパワーベルトをベルクロ同士で止めて肩に担ぐ等して、スニーカー・登山靴で登ります。

 

松本市が主催した「アルプスへ「ライチョウ」に会いに行こう!」に参加の皆さん

大雪渓にある肩の小屋・山頂方面の登山道も多くの方が訪れます。今日は松本市が主催した「アルプスへ「ライチョウ」に会いに行こう!」に参加の方々。登山ガイドの引率で大雪渓や肩の小屋周辺の自然を観察しながらライチョウを見つける試みです。

 

ライチョウに会えるかな

良い天気に恵まれていよいよ出発です。ライチョウに会えるといいですね。

■ 次のページは >>  Page3 【雪渓下部 T】 ■

 

Copyright (C)   乗鞍大雪渓WebSite

Top ||   <<Back  1  2  3  4  5  6  Next>>