ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.17(2016/09/03〜04)  C

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(Update:2016/09/08)

 

【雪渓上部】

雪渓上部全景

現在、積雪が残っているのは、雪渓上部左側のみ。

今年は例年になく雪解けが激しく、他のエリアでの滑走が困難となり、モーグラーだけでなく、アルペンレーサーも多数お越しになり、雪渓上部左側のほぼ全域で滑走されていました。しかし、雪渓上部左側で安全に滑走できるのはモーグルコースのある右寄り部分と一番奥の左寄り部分で、中央付近は傾斜が強いため滑走には適しません。現時点では雪が柔らかく、滑走に問題ないところ状態で、これがお盆以降はバーンが硬くなり、バーン表面のギャップもひどくなって滑走困難な状況も考えられます。そのため、急斜面を滑落の危険性があるため、初心者の方の滑走は困難ですのでご承知ください。

 

残っているのは雪渓上部左側のみ− 上級者限定 同時期にほぼ同じ大きさは2004年のみ
2004ノリクラ 雪渓カレンダー Vol.18(2004/09/11) B

雪渓上部左側は過去に例を見ないほど小さくなってしまい、2000年以降では2004年が今年と同じような面積でした。

今年がどれくらい小さいのか、過去の同時期の雪渓上部左側と見比べてください。驚くほど小さいことがわかります(2008〜2015年、9月第1週目)。画像の縮尺は、各年ほぼ同じになるように撮影しております。(上の赤いバナー部分をクリックすると表示されます)

過去2008年〜2015年の7年間は、大きさに若干の違いはあるものの、今年が異常に小さいことがわかるはずです。

今回の雪渓下端(上方84m)
2011年の雪渓下端(10月上旬、72m)
2011ノリクラ 雪渓カレンダーVol.22(2011/10/08〜09) B
2012年の雪渓下端(10月下旬、72m)
2012ノリクラ 雪渓カレンダーVol.24(2012/10/20〜19) B

雪渓下端は落書きの岩よりも上方84メートルのところにあって、昨年は10月末の時点ではこれよりも積雪が多い状態でしたので、昨年と比較することがもうできません。また、先週は2011年・2012年で10月上旬・下旬と近似の状態でしたが、これらの年はその後、降雪により積雪量が増えてしまったため、今週と近似の状態の物がありません。おそらく、先ほどの雪渓上部左側の全景画像で示した2004年に近似するものがあるはずですが、この年は落書きの岩からの計測を行っていないため、画像がありません。

 

右側部分(@) − 次週にはほぼなくなる可能性

右側部分はかなり積雪が少なくなり、おそらく、次週末にはほとんど積雪がなくなることと考えられます。

 

今回の雪渓上端
2012ノリクラ 雪渓カレンダーVol.24(2012/10/20〜19) B 2013ノリクラ 雪渓カレンダーVol.25(2013/10/26〜27) B

上端部分でも、昨年・一昨年以上の雪解けとなっていて、それ以前では、2012年・2013年になりますが、2012年は10月中下旬、2013年に至っては10月最終週でも今年より多い状態で、今後さらに雪解けが進めば比較する年度がない状態になります。

 

上端から−雪渓下端まで20メートル
2000年以降最も短い

雪渓上部左側の上端から下端までの距離は先週の47メートルから20メートルで、2000年以降最も短い状態です。

滑走エリア(A)

これまで、下半分がアイスバーン部分を占めていましたが、全面アイスバーン部分となり、また、傾斜は若干緩んできた模様で、中央部分でも滑走可能な状態になっています。

今回、常連スキーヤーが滑走していたのはAの部分です。

 

滑走エリア(A) − 滑走距離30メートル

こちらがAの箇所。滑走距離は30メートル。

 

ハイクアップはステップが切ってある場所だけ可能

ほぼ全面がアイスバーン状態ですので、ハイクアップはステップ(階段)が切っている場所に限られます。アルペンスキーのブーツでかろうじて登ることができるほど硬い箇所もあります。

 

エッジで磨かれ、滑り込むほど硬い下地に

滑り込むほど硬い下地。ポールをセットして滑り込むと「エッジで掘る」というより「エッジで磨く」という表現のほうが適切なバーン状態です。

 

硬くてエッジのグリップは良い

硬いといってもエッジがしっかりとグリップする状況で、良い練習になるとのこと。

 

こんなに硬いバーンは真冬でもなかなか得られない

真冬でもなかなかこんな硬いバーンはなく、逆に良い練習になるという声もあるほど...

 

30メートルでもお金では買えない

たかだか30メートルの短いバーンですが、「これを人工的に作ろうとしたら何億もかかりますよ。」スキー場のスノーマシーンで雪を吹き付ける様子を「お金をばらまく」と表現するほど、造雪には多額な費用が必要ですが、真夏に雪を作ろうと思ったらそれは大変なこと。

 

肩の小屋スタッフのテレマーカー

そして、こちらは肩の小屋スタッフのテレマーカー。ツボ足でハイクアップは無理ですからスキーを装着したまま登り返します。

 

華麗にターンを

華麗にターンを決める様子はさすが〜見事!

 

【乗鞍スカイライン、バス停新設(大黒岳登山口・平湯温泉下山口)】

乗鞍スカイライン − 桔梗ヶ原
=右側に駐車帯が=

こちらは岐阜県側の乗鞍スカイライン。桔梗ヶ原付近にはご覧のように右側に駐車帯があります。

 

シャトルバス停留所が新設 −「大黒岳登山口」
=登山道利用の促進=
【地図拡大】 − バス停の場所

その駐車帯にシャトルバスの停留所が新たに新設され、9月1日から運用が始まりました。これまで乗鞍スカイライン上にはシャトルバスの停留所は全くなく、ほおのき平を出発すると、終点の畳平までノンストップで、登山道利用促進のために設けられました。

 

【拡大】−バス停の案内プレート バス停横には大黒岳入口

新設されたのは「大黒岳登山口」と「平湯温泉下山口」の二ヶ所。どちらも畳平行き上り便の降車専用のバス停のため、バス停は簡素なもので、運賃・時刻表も表示されていません。

そのかわり、左のようなプレートに降車専用であることや畳平までの徒歩所要時間などが明記されています。大黒岳登山口はバス停から数十メートル南側にあります。

 

さらに1km程度下ると...

 

土俵ヶ原から桔梗ヶ原に入ったところの駐車帯
「平湯温泉下山口」
【地図拡大】 − バス停の場所

土俵ヶ原から登って桔梗ヶ原に差し掛かるところに駐車帯があって、もう一つのバス停が新設されました(平湯温泉下山口)。

 

「平湯温泉下山口」バス停 【拡大】−バス停の案内プレート

かつては土俵ヶ原から姫ヶ原を経由して平湯温泉に向かう古い登山道がありましたが、10年ほど前に硫黄岳の尾根道の先にある大権現から下山する新たなルートがつくられました。

ただ、こちらの入山口は畳平がから2kmほど離れていて、一般の方がここに辿りつく方法はタクシーを利用するほかありませんでした。

 

駐車帯を降りると登山道の入口 硫黄岳の尾根を進む

駐車帯から下に降りたところにご覧のな標識があり、登山道が始まります。右の画像の硫黄岳の尾根を通って大権現まで向かったら、左に下山するルートがあり、その先は1本道で、平湯温泉スキー場のトップに出ます。

大権現をそのまま直進すると、途中に藪があってわかりにくい場所がありますが、金山岩の断崖絶壁を通過すると十石山にたどり着きます。晴れていれば眺望のよい場所です。十石山をさらに下ると白骨温泉に出ることができます。ただ、大権現から十石山まではわかりにくい部分・断崖絶壁があるため、一般ルートといえない登山道のレベルでしょう。

なお、運賃などについては、 お知らせ − 9月1日より乗鞍スカイラインにバス停が新設されます(平湯温泉下山口、大黒岳登山口)をご覧ください。

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