ノリクラ 雪渓カレンダー

Vol.19(2016/09/17〜18)  C

Top-page > Index > Page: 1  2  3  4  5  6  7

(Update:2016/09/22)

 

【雪渓上部】

雪渓上部全景

現在、積雪が残っているのは、雪渓上部左側のみ。

今年は例年になく雪解けが激しく、他のエリアでの滑走が困難となり、モーグラーだけでなく、アルペンレーサーも多数お越しになり、雪渓上部左側のほぼ全域で滑走されていました。しかし、雪渓上部左側で安全に滑走できるのはモーグルコースのある右寄り部分と一番奥の左寄り部分で、中央付近は傾斜が強いため滑走には適しません。現時点では雪が柔らかく、滑走に問題ないところ状態で、これがお盆以降はバーンが硬くなり、バーン表面のギャップもひどくなって滑走困難な状況も考えられます。そのため、急斜面を滑落の危険性があるため、初心者の方の滑走は困難ですのでご承知ください。

 

先週の雪渓上部左側
ノリクラ 雪渓カレンダーVol.18(2016/09/10〜11) B
今回の雪渓上部左側
先週とほとんど変わりない

こちらが雪渓上部左側全景。左端の部分の雪解けで、横の長さが先週よりも若干短くなっているものの、縦の滑走距離については先週とほとんど変わりありません 。今週は雪解けが進んでいない模様で、そろそろ、雪解けが遅くなる時期に差し掛かっているのかもしれません。例年なら10月に入るまでは雪解けスピードが遅くなることはありません。

 

今回の雪渓下端(115m)
2011年の雪渓下端(10月上旬、72m)
2011ノリクラ雪渓カレンダーVol.22(2011/10/08〜09) B
2012年の雪渓下端(10月下旬、72m)
2012ノリクラ 雪渓カレンダーVol.24(

落書きの岩と雪渓下端は先週と同じく、115メートル。昨年は10月末の時点ではこれよりも積雪が多い状態でしたので、昨年と比較することがもうできません。また、先週は2011年・2012年で10月上旬・下旬と近似の状態でしたが、これらの年はその後、降雪により積雪量が増えてしまったため、今週と近似の状態の物がありません。おそらく、先ほどの雪渓上部左側の全景画像で示した2004年に近似するものがあるはずですが、この年は落書きの岩からの計測を行っていないため、画像がありません。

 

右寄り部分
ほぼ消滅で、一部残る

先週の段階で右寄り部分はほぼ消滅してしまいましたが、何とかかろうじて一部に残っています。

 

空缶が残された年は積雪がなかったと推測

そこにはすでに紹介した缶入りアサヒゴールド(1958〜1965年)。通常、雪渓脇(岩場)で休憩するものと考えられますので、その年はここに雪がなかったと考えられます。

 

落ちていたのはココ キリン生ビール(1983〜1989年)

その傍らにキリン生ビールの空缶がありました。オールアルミ缶でプルリング方式のもの、上記の物よりもかなり新しいものですが、販売は1983〜1989年で、その時代にも今年のように積雪が少なかった年があったことを物語っています。

 

滑走エリア

さて、今日も常連スキーヤーの方ががお越しになっていました。

 

色付き始めた紅葉をバックに 滑走距離26メートル − 先週と変わらず

先週と同一の場所で、滑走距離は先週と変わらず26メートル。バーンの固さも先週と変わりません。もうしばらくできそうですが、明日以降の雨による雪解けが気がかりです。

 

【9月18日(日)、大雨のち通行止】

観光センター前駐車場 − わずか25台 まとまった雨脚が続く

三連休中日の9月18日(日)は、昨日22時30分頃から降り始めた雨が続く朝を迎えます。6時の気温は15℃、観光センター前駐車場は昨日よりさらに少なく25台と平日以下の状態。雨は小康状態を見せる時があるものの、まとまった雨脚が継続します。シャトルバスは通常通りのAダイヤの運行で、ご来光バスも運行されました。(実質的に本日のご来光バスが今シーズン最後の運行となりました。)

 

見送られて出発 本日のヒルクライム入山者数は1名

かなりひどい降り方ですから、ヒルクライムはとても無理!そんな中、意を決して出発するこちらの方。「本当は昨日の予定でしたが、到着が遅くなったため、今日に変更したんです。こんな事だったら昨日のうちに登っておけば...」と、おっしゃりながら出発です。後ろのお二人もヒルクライムの予定でしたが、見送る側に...

三本滝ゲート係員も「えっ、この天気の中で行くの!」と、思わず声をかけるほどでした。また、本日のヒルクライマーはこちらの方のみでした。

 

ナイアガラの滝のごとく... 道路は冠水

県道乗鞍岳線は、もともと側溝などがほとんどないため、少し大雨が降るとご覧のように法面は「ナイアガラの滝」のようになり、あちこちで冠水してしまいます。

また、4月に土砂崩れが発生し、お盆前に復旧工事が完了した三本滝ゲート先の場所は、崩落や湧き水などの異常現象は見られませんでした。

 

大雨ニュースで出てきそうなシーン

大雨のニュース映像で出てきそうな光景ですが、市街地と異なり、道路に傾斜がありますので、冠水した水が激しく流れ落ち、その勢いは足元がすくわれるほど強く、立っていられません。

 

大雪渓前 − こちらも道路が川になる

通常、山頂付近よりも山麓で洪水が発生するものですが、今回は上部の大雪渓でも道路が川になり、勢いよく流れ続けていました。

 

畳平まで行ってきました! ハンドルとられブレーキ効かないので20km/h以下で

先ほどのヒルクライマーの方も畳平まで無事に到着し、これから下山です。この悪天候の中でのヒルクライムですから、達成感120%です。ただ、登りの時よりも、道路の冠水が激しくなり、ハンドルはとられてブレーキがほとんど効かない状態に...「20km/h以下でゆっくり降ります。」と、大雪渓を後にされました。

今回は風があまり強くありませんでしたが、これに強風が加わった状態になると、自転車が横転するばかりではなく、低体温症になる恐れがありますので、その際は無理をせずに引き返すようお願いいたします。

 

乗鞍スカイライン・県道乗鞍岳線通行止めに
シャトルバスは運休に

その後、11時時点の畳平で、24時間累積雨量が60mmに達し、乗鞍スカイラインの雨量規制値(70mm/24h)まであとわずか。乗鞍スカイライン事務所も「通行止めになる可能性がかなり高い」と、言っていましたが、12時25分に正式に通行止めとなりました。また、県道乗鞍岳線も三本滝より先の通行止めとなりました。

そのため、岐阜県側のシャトルバスは、12時40分平湯温泉発上り便から運休となり、下りは山頂・畳平に乗客が残っていることから、下り便の運休は乗客の様子を見てから決定とのこと。また、長野県側のシャトルバスは、12時観光センター発上り便については、乗客の方々には、畳平到着後、折り返し下山していただくことを車内説明し、次便(13時便)以降の上り便は運休となり、下り便は14時05分畳平発の便をもって運休となりました。

通行止め実施後も下り便は運休までに多少の猶予があるものの、仮に山頂で運休の事態を把握できても、間に合わない状況もあります。今回のような悪天候での登山では、バス会社などへ常に確認するなどの対策も必要でしょう。

 

本日終日運休と明日ご来光バス運休の案内

バス停にはご覧のような案内表示が掲示されました。本日の終日運休と明日のご来光バスの運休の案内です。明日は正常時のAダイヤでの運行予定とのことですが、雨天時のBダイヤ運行が適用される際も、バス停にその旨の掲示がなされます。

なお、今シーズンのご来光バスは9月19日(月)までの運行となっていましたので、今日のご来光バスを持って運行終了となりました。

 

三本滝ゲートも閉鎖に

三本滝ゲートは14時05分の下り便の到着を待って、ゲートが閉められました。ちなみに翌日19日(月)の乗鞍スカイラインは雨量規制が継続され、開通したのはさらに1日遅れて、20日(火)8時からでした。

また、県道乗鞍岳線は、翌日19日(月)7時に大雪渓までの通行となり、20日(火)8時の乗鞍スカイライン開通を待って、全面開通しました。

■ 次のページは >>  Page5 【紅葉情報−大雪渓付近(標高2600〜2700m付近)】■

 

Copyright (C)   乗鞍大雪渓WebSite

Top ||   <<Back  1  2  3  4  5  6  7  Next>>