ノリクラ 雪渓カレンダー
Vol.24(2016/10/22〜23) C
【10月23日(日) − 乗鞍高原はどんよりとした生憎の天気】
10月23日(日)、低く垂れこめた雲 − 上部は雲海の上の晴天 |
二日目の10月23日(日)。早朝6時の乗鞍高原の天候は、曇・気温6℃・無風。1時間ほど前までは星空が広がる天候でした。急な天候の変化と同時に、周囲の山肌をも飲み込むほど雲は低く垂れこめています。
6時の畳平の天候は、晴時々霧・気温1℃、風速3メートルで視界良好...つまり、上は天気が良いとのこと。
実は、同じような天候変化が8月の全日本マウンテンサイクリングin乗鞍の大会当日の朝でも見られました。夜明け前までは月が見られたものの、夜明けと同時に乗鞍高原は濃霧が立ち込め、レース開始頃はまだどんよりとした天候でした。ただ、位ヶ原より上部は雲海の上で朝一番からきれいな快晴でした。
シャトルバス始発便 |
ノリクラでは山麓が曇で山頂が快晴という気象条件は結構見られます。ですから、あきらめずにシャトルバスに乗ってしまうことをオススメします。
紅葉散策を楽しむ |
1ページ目の昨日の様子でもお伝えしたように、乗鞍高原一帯は紅葉の時期に入ってきました。曇天で山頂に向かうのをあきらめた方は、周辺の紅葉散策を楽しまれていたようです。
一の瀬大カエデ |
ここ最近、ノリクラで最も話題を集めているのが一の瀬の大カエデ。もう少し赤くなるはずですが、ピークを迎えると落葉がすぐに始まりますので、ピーク前でも今年の大カエデの紅葉を見ておくべきでしょう。
今日も多くの方が訪れる |
ご家族で記念撮影をされる方。SNS用の画像をスマホやタブレットで撮影される方。もちろん、カメラマンも数多くお越しになっています。まだ、落葉は始まっていませんので、しばらくは楽しめるはずです。
紅葉に包まれたサイクリングロード |
一の瀬周辺はぜひとも歩いて楽しんでいただきたいエリア。車道ではなく、サイクリングロードや、数多くある小径を見つけて歩いてみてください。きっと、誰にも教えたくない秘密の紅葉スポットが見つかるはずです。
【雲海の下と雲海の上では、こんなに天気が違う!】
三本滝ゲート |
このページの冒頭でもお伝えしたように上部は晴れています...こちらは観光センターから7km先の三本滝ゲート、ここからマイカー規制。。周囲には霧が立ち込めていて、上部が晴れていることなど想像もできない状態。
上は晴れてますよ〜雲海がすごくきれい | ほら!このとおり〜 |
そんな中、下山してきたヒルクライマー。「上は晴れてますよ〜。雲海がすごくきれいで、今まで見たことないほど...」と、撮影した画像を見せてくださいました。
今年は8月末の全日本マウンテンサイクリングin乗鞍からノリクラに通い始めて、今日で10回目とのこと。今シーズンは今日が走りおさめとのことで、「来年は大雪渓に雪がある頃から来たいと思います。」と、おっしゃりながら下山されて行きました。
ひどい濃霧(左:摩利支天、→29号カーブ先の直線区間) |
三本滝ゲートを過ぎるとさらにひどい濃霧。雲海の中に突入した模様です。
青空が見えてきた(冷泉小屋) | 雲が抜け始める(位ヶ原山荘) |
しかし、標高2230メートルの冷泉小屋付近から雲間に青空が見られるようになり、標高2350メートルの位ヶ原山荘を過ぎて...
一気に視界が開ける(位ヶ原11号カーブ) |
標高2500メートルの11号カーブから一気に視界が開けて雲海の上に到達します。
山頂方面全景 |
山麓からは重厚な雲海が迫ってくる |
今日の雲海はいつも以上に重厚なもの...午後になってから雲海の雲の頂点高くなってきて、位ヶ原や富士見沢・屋根板を飲み込む勢いになってきます。
今日はヒルクライマーが14名と少な目でした。例年、10月20日以降になると、積雪凍結で全車種通行止めとなることが多くなり、今年のように普通にヒルクライムができるなんてなかなかありません。
現時点では10月中に寒波の到来がみられませんので、次の週末もヒルクライムができそうな雰囲気です。ぜひとも最後のノリクラをヒルクライムに来ませんか?
【山頂へ登山。稜線から見る雲海は壮大】
肩の小屋前 | 山頂登山道 |
こちらは肩の小屋。営業は10月第1週目で終了しています。しかし、天候さえよければ、多くの登山者がここで休憩されている模様です。
気温6℃でも寒さはない | 大雪渓まで登って来た雲海 |
この時の気温は6℃。でも、思ったほど寒さはなく、風も弱め。山麓から迫りくる雲海がダイナミック。午前中は位ヶ原付近までだったのに、大雪渓をも飲み込もうとしています。
山麓からは想像できないほど、山頂付近は天気が良かった |
山麓の天候が芳しくなかったため、今日の登山者は幾分少な目...ただ、登ってしまった人には見事な晴天が待っていましたので、結構、長居してしまう方もいらっしゃったようです。
見事な雲海に元気を取り戻す |
「もうこれ以上先は無理!」と、しゃがみこんでしまったこちらの方。でも、この風景に元気をとりもどして再び出発。「無理!」と、思ってしまうと本当に無理になってしまい、「もう少しだけ」と、思いながら進めばゴールできてしまうものです。
頂上小屋 − 今日一番賑わっていた場所 | 遠景の山並みを |
道中で一番賑やかだったのは、剣ヶ峰山頂直下にある頂上小屋。小屋の前には山の名前記したパノラマ写真も展示され、それと照らし合わせながら、山の名前を確認します。今日は主要な山の頭だけしか確認できないほど深い雲海となり、周辺の山が隠されて逆にわかりやすい状況だったと思います。
ドリップコーヒーと焼き芋 − 登頂前の腹ごしらえ |
ドリップコーヒーは文を受けてから入れる出来立て。そこに甘いマシュマロが溶け込んで疲れた体に染み渡るんです。そして、今はサツマイモが旬の時期...甘い焼き芋をつまむ手が止まりません。登頂前の腹ごしらえといったところでしょうか...
今日は終日雲海が楽しめた | 槍ヶ岳もすっぽり覆われる |
今日の山頂・稜線は終日雲海が楽しめました。朝一番だけ雲海という状況は頻繁にあるものの、終日雲海はめったにありません。右の画像は槍ヶ岳方面ですが、頂上付近前すっぽり覆われる状況が長時間続くこともなかなかありません。
鰯雲から差し込む煌びやかな斜光 | 雲海の荒波が浮かび上がる |
終日雲海ということは、夕日に照らされる雲海に巡り合えるということ。鰯雲から差し込む斜光に雲海の荒波が浮かび上がる様子は見事としか言いようがありません。
この様子がみられるのは、西側に開けた山頂・稜線付近と、乗鞍スカイラインの桔梗ヶ原・猫岳付近だけで、東に開けた長野県側の県道乗鞍岳線では、残念ながら見ることができません。
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