ノリクラ 雪渓カレンダー<最終号>
Vol.25(2016/10/29〜30) A
【乗鞍高原から大雪渓へ、沿道の風景U(三本滝〜畳平)】
三本滝ゲート |
観光センターから約7kmの三本滝ゲート。
本日160日目 − 日本一周を目指すチャリダー |
三本滝レストハウスの軒先には日本一周を目指すチャリダーが...日本各地を巡って本日で160日目。東京を出発して各県を制覇するため南下中とのこと。長野県には群馬県境にある国道最高標高地点の渋峠から入り、昨日は雨だったため一時待機...今日はきれいに晴れて自転車日和になり、いよいよ国内最高標高地点の県境(畳平)を目指します。
寒くなる前に九州・沖縄まで行く |
乗鞍スカイラインは通行止めが続いていますが、開通の見込みを信じて出発しました。これから寒くなり、自転車旅行のシーズンも終わりに近づきつつあり、寒くなる前に九州・沖縄までたどり着きたいとのことでした。
今年は荷物満載の自転車で、必死に登って行くチャリダーの方々がたくさんお越しになりました。おそらく、こちらの方が今シーズン最後のチャリダーだったと思います。
どのルートを通って日本一周するかは各人の選択ですが、その多くが国内最高標高地点のノリクラを選んでいる模様で、こちらの方のように国道最高標高地点の渋峠とセットで回る方も少なくなかったようです。
三本滝ゲートは10月31日で閉鎖 − また来年もよろしくお願いいたします |
三本滝ゲートは10月31日で閉鎖され、管理の方々も業務終了となります。一般観光客への対応等、ゲート管理業務以外にも親切に対応され、また、時には無理難題を言う観光客への対応に苦慮することもありました。また、来年もお会いできることを楽しみしております。
かもしかゲレンデからの眺め | 少し霧が立ち込める |
さて、カラマツの紅葉をご覧になるには、かもしかゲレンデから俯瞰するスタイルが良いでしょうか?綺麗に草刈りが仕上げられたゲレンデとは対照的に、こんもりとした雰囲気が見て楽しいもの。翌日のかもしかゲレンデはきれいな雲海を見られ、また違った雰囲気を楽しむことができました。翌日の様子は、4ページ目に掲載しておりますので、比較しながらご覧ください。
さらに登ると少し霧が立ち込めますが、特に問題となるほどの状況ではありません。
激しく霧が湧き上がる |
このように霧が湧き上がってくるのは山岳地帯ではよく見られる状況。でも、都会ではなかなか体験できないもので、霧すらめったに見られないかもしれませんね。
位ヶ原山荘 − 10月31日まで営業 | 冬季も営業します |
位ヶ原山荘も10月31日で営業が終了となりますが、冬季は再び営業が開始されます(年末年始は12月23日〜1月9日、その後、2月上旬から10月末まで)。冬季も営業する山小屋は数少なく、厳冬期になると、バックカントリースキーヤーや登山の方々でにぎわいます。なお、冬季は道路が閉鎖されますので、雪の中を登ってくる必要があり、冬山経験のある方しかお越しいただくことができない厳しい世界です(雪上車・スノーモービルなどはありません)。
凍結なし・積雪なし − 10月下旬とは思えない穏やかさ | 真っ青な空 |
今日のヒルクライマーは14名とわずかでしたが、日差しを受けて、思った以上に寒くはなく、登っている最中は暑さを感じられた模様。10月末でこんな穏やかな週末を迎えられるなんて考えられないこと。でも、「最後のヒルクライム」にお越しになった方々にとっては、十二分に満足できた一日だったのではないでしょうか?
【畳平と乗鞍スカイランは冬支度へ】
畳平 | 一部の施設はすでに店仕舞い |
乗鞍スカイラインの最中地点の畳平。こちらも道路閉鎖と合わせて営業が終了されますが、中にはすでに店仕舞いした施設も見られます。今年は積雪凍結の心配が全くない状態が続くものの、例年だと10月20日過ぎに通行止めの日が多くなるため、店仕舞いの作業ができなくなる恐れがあり、10月31日を待たずに閉鎖するようです。
たた、バスターミナルは10月31日まで営業が続けられます。
本日最初のシャトルバス − ほぼ満席でした |
さて、今日は11時に乗鞍スカイラインの通行止めが解除され、最初のシャトルバスが畳平に到着しました。平湯温泉・ほおのき平からやって来たこちらのシャトルバスはほぼ満席状態。その多くが観光客の方々でしたが、マイナス1℃の気温に、足早にターミナルへと駆け込んで行きます。
気温は氷点下 | 凍結箇所をかき取る作業 |
日中でも氷点下ですから、凍結箇所は時間がたっても凍ったまま...入口部分の凍結はスリップの危険があり、スコップでかき取ります。
畳平ターミナル 軽食コーナー − 笑顔で出迎えてくれる |
畳平ターミナルに駆け込んだ先にある軽食コーナー。いつもの担当の方が元気な笑顔で出迎えてくれます。
総合案内所の方 − 「やっと下界に降りられる」 | 乗鞍環境パトロールの方 |
「これでやっと下界に降りられる...」と、総合案内所の方もほっと一息。でも、冬場はちびっこのスキー指導で忙しい日々が。
そして、環境パトロール方も今日で最後。今年は異常気象で雨が多く、一度は散水車で下から飲料水を運びあげていたものの、秋口から再び水が取れて助かったとのこと。(また、来年もよろしくお願いいたします。)
乗鞍スカイラインも冬支度 |
さて、乗鞍スカイラインも冬季閉鎖に向けた準備が始まっています。
除雪のポールが設置 − 高さは8メートル程度 |
道路の境界部分に来春の除雪の目印のため、長い柱が立てられています。雪の多いところには長い柱が、少ないところには短い柱となっています。柱の長さは不明とのことですが、走行中のバスの高さから目測すると、8メートル程度はあるのではと考えられます。
来年のオープンは5月15日 − 長い冬眠へ |
乗鞍スカイラインの除雪は、4月上旬に国道との分岐点から始まり、除雪車が畳平に到達するのは4月下旬。こちらの四ッ岳カーブが最も積雪量の多い箇所ですが、乗鞍スカイライン開通当初の5月中旬頃は5メートルほどの雪壁となります。
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