ノリクラ 雪渓カレンダープレリリース版

Vol.5(2017/04/28〜29) F

 

 

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(Update:2017/05/04)

 

【ツアーコース・かもしかゲレンデの積雪状況】

ツアーコース − 位ヶ原急斜面

それでは、ここからはツアーコースの積雪状態についてお伝えします。これまでは、下から順番に掲載しておりましたが、今回からは登りよりも下山滑走がメインになってきますので、上から順番に掲載します。

 

昨年の位ヶ原急斜面
2016ノリクラ雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.7(2016/04/29・30) C
先週の位ヶ原急斜面
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.4(2017/04/22) C
今回の位ヶ原急斜面
昨年より2メートル以上多い

 位ヶ原急斜面の積雪は、昨年より2メートル以上多く、積雪の多かった一昨年よりも多い状態です。先週とほとんど変わりません。

 

昨年の6番標識手前の谷
2016ノリクラ雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.7(2016/04/29・30) C
先週の6番標識手前の谷
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.4(2017/04/22) B
今回の6番標識手前の谷

5番標識を過ぎて6番標識付近に差し掛かると、ウェーブ状になった箇所があります。左の昨年は積雪量が少なかったため、ウェーブが残っていますが、今年はほぼ完全に埋まっています。また、一昨年と比べても積雪量が多い状況です。

この谷が埋まるのは2月以降で、それまではこの付近を通過するだけでかなり時間を要する状況でした(画像以外に2〜3ヶ所ほど谷があります)。また、積雪の少なかった昨年は、この付近の下山滑走時にウェーブに対応できず、転倒して骨折負傷する事案が発生しており、特に曇って影のできにくい状況では、地形の状況が不明瞭になり、ウェーブの存在に気づかず、減速しないまま突っ込んでしまう場合があります。

 

昨年の5番標識
2016ノリクラ雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.7(2016/04/29・30) C
先週の5番標識
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.4(2017/04/22) B
今回の5番標識付近
=積雪量195センチ=
先週より20センチ減少
昨年より155センチ多い

こちらはツアーコース上部付近の5番標識。現在の積雪195センチ。先週より20センチ減少し、積雪の少なかった昨年より155センチ多く、積雪の多かった一昨年と比べても55センチ多い状態です。 

 

大きな変化がないように感じられても 雪の中からオオシラビソが

バーン全体を見渡しても、大きな変化は感じられないものの、右の画像のように雪面からオオシラビソが頭を持ち上げようとしています。まだ小さなオオシラビソですが、それでも2メートル以上の木が雪の中にすっぽり埋まるほどの積雪量・雪の重みがあることわかり、これが雪崩で押し寄せたらと想像するとぞーっとしますね。

 

昨年の3番標識
2016ノリクラ雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.7(2016/04/29・30) C
先週の3番標識
ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.4(2017/04/22) B
今回の3番標識付近
=積雪量95センチ=
先週より10センチ減少
昨年より95センチ多い

こちらはツアーコース中間付近にある3番標識。現在の積雪は95センチ、先週より10センチ減少です。積雪の少なかった昨年より95センチも多い状態です。また、一昨年と比べて65センチ多い状態です。

 

昨年の1番標識
2016ノリクラ雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.7(2016/04/29・30) C
今回の1番標識
=積雪量90センチ=
先週より30センチ減少、昨年より150センチ多い

ツアーコース内は山麓側から順番に、1番から6番まで標識があります。こちらは1番標識付近。現在の積雪量は90センチで、先週より35センチの減少しています。また、昨年より150センチも多い状態です。また、一昨年より90センチ多い状態です。

 

昨年の1番標識〜入口急斜面上
2016ノリクラ雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.7(2016/04/29・30) C
今回の1番標識〜入口急斜面上

こちらは1番標識から入口急斜面上までの間。昨年はすでにブッシュがかなり多くなってしまいましたが、今年は枝先が少し見え始めた程度で、全く問題ありません。

 

昨年の入口急斜面上
2016ノリクラ雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.7(2016/04/29・30) C
今回の入口急斜面上

さて、ツアーコースの滑走可能時期は、例年5月中旬頃までです。雪解けが最も早いのはこちらの入口急斜面ですが、雪解けが進むと雪の下に横たわっていたブッシュが起き上がり、人の背丈以上の密林状態になってしまします。とても歩いて下山できる状態ではありません。そうかといって、ここから再び登り返すわけにも行きません。

左の画像は昨年同時期のものですが、すでに積雪がありません。右の今回の画像ではまだその気配はありません。ゴールデンウィーク期間中は大丈夫と考えられます。

当WebSiteでは、4月下旬ごろからツアーコースやその下部のかもしかゲレンデの積雪状況をお伝えしておりますので、入山時にご覧くだされば参考になるかと思います。なお、ツアーコースでの下山滑走ができなくなった後は、位ヶ原山荘より乗鞍岳春山バス下り便に乗車して下山してください。

 

かもしかゲレンデ上部 − GW中は滑走可能と推測

また、その先にあるかもしかゲレンデ上部(右の画像)も、積雪がなくなるとクマザサが生い茂って、とても歩ける状態ではなくなってしまいますが、ゴールデンウィーク期間中は大丈夫かと考えられます。

 

昨年の入口急斜面
2016ノリクラ雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.7(2016/04/29・30) C
今回の入口急斜面

入口急斜面の様子。昨年の画像のようにブッシュが出始めると、急激に積雪面積が減少して、滑走スペースがかなり制限されます。

 

昨年のかもしかゲレンデ上部(同時期の1週間前)
2016ノリクラ 雪渓カレンダー
プレリリース版Vol.6(2016/04/20・23) 後編C
今回のかもしかゲレンデ上部

入口急斜面を滑り降りてかもしかゲレンデ上部。先ほど申し上げたクマザサはご覧の状態。ゲレンデ部分は草刈りがされているものの、入口急斜面との境界付近は人の背丈以上になっていて、歩くのがかなり困難です。

 

かもしかゲレンデ上部 − 雪解けが始まる 積雪110センチ − 昨年の3週間前に相当

さらに下って、かもしかゲレンデ上部。積雪は110センチ。昨年の3週間前に相当する積雪量です。おそらく、1〜2週間程度は下山滑走可能です。

 

切通部分 積雪2.1メートル まだ十分な積雪量 − GW中は下山滑走可能

さらに下って、かもしかゲレンデ下部。切通部分の積雪は2.1メートル。こちらもまだ十分な積雪量があって、ゴールデンウィーク期間中は下山滑走可能と考えられます。

 

<編集後記>

「5月からのノリクラ雪渓カレンダー正式版について」

4月上旬よりお伝えしてきましたノリクラ雪渓カレンダー プレリリース版は、今回をもって終了いたします。来週5月6日(土)は速報のみとさせていただき、その翌週の5月13日(土)からノリクラ雪渓カレンダー正式版のリリースが始まります。

正式版は10月末まで毎週お届けいたしますが、今年から取材は原則土曜日のみとさせていただく予定です。そのため、速報も土曜日のみとさせていただきます。ご愛読の皆様には申し訳ありませんが、今後も継続的に実施して行くための措置ですので、ご了承ください。


 


■ご注意■

今回の取材記事は、バックカントリースキー・ボードの経験のある方を対象としたもので、初めての方へのイントロダクションという位置づけの内容ではありません。
初めてツアーコースなどにトライしてみたい方は、経験者と同行するか、ガイドツアーに参加されることをお勧めします。(乗鞍高原などにはガイドが同行するツアーを企画する会社がありますのでお問い合わせください。)

 

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